「専業主婦で子育てをするのって、
好きなことだけしていて、楽しそうだな」
旅行会社の添乗員や会社の事務で働いていた頃、
静岡県清水区の片山さん(39)はそう考えていた
変わったのは三年前の夏
結婚8年目で長男を出産し、仕事は辞めた
実家は車で5分ほどのところ
子供の面倒をみようと言ってくれる両親が暮らす
子育てが一段落した学生時代からの友人は
「預かってあげるから買い物にでも行っといで」
と言ってくれる
でも、仕事を辞めてまで取り組む主婦業と子育てだ
自分の存在価値はそれしかない
「だから、さぼっちゃいけない」
職場の同僚だった夫(38)とは「対等」なのだから、
甘えてはいけない
子育てを人に頼るのは弱さ。
母親が他人に子供を預けて自分の時間をとるのは
子供がかわいそう・・・・・
周りにたくさん頼れる人がいるのに、そんなふうに
自分で自分を「弧育て」に追い込んでいった
父親が長男を散歩に連れて行ってくれている間も
「普段出来ないことをしないと」と、
強力洗剤を使って水回りを掃除し、
冷凍できるだけたくさんの離乳食を作った
様子を察した夫から
「子供を預けて好きな映画でも見に行かない」
と誘われても、断った
イライラが募り夫との会話は減った
泣く長男に思う
「なんで私が頑張っているのわかってくれないの?」
■朝日新聞 9月17日の記事より