低刺激な日常(10円玉サイズ)

低刺激な日常(10円玉サイズ)

主に非日常のフィクション。
たまに日常ノンフィクションを綴ります。


馬鹿にしてましたが、
プロテインって美味しいんですね。
意外でした。

ありがとうございました。 あなたのおかげで、 今日は良い夢が見られそうです。
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ラーメン

皆、一度は口にしたことがあるであろう。
醤油ラーメンをはじめとして、
味噌、塩、豚骨などなど、多種多様のラーメンが存在している。

そんなラーメンに、「ソウルフード」と神格化されているラーメンがある。
それは、「二郎」だ。
この二郎というラーメンは小、大とあり、小という名を掲げているにも関わらず、
麺が300g以上もある。
にんにく、油、野菜などのトッピング追加も無料でできる。
残念ながら、お世辞にも美味しいというわけではない。
しかし、リピーターは店に足を運ぶ。
理由を聞くなんて野暮だ。そこに、
二郎があるから何度も足を運ぶのだ。

これは、そんな二郎に初めて挑戦し、
負けた男の物語である。



平成22年12月23日の朝。
私は友人たちとラーメン二郎に行くことになっていた。
量がクレイジーだと友人から聞いていた。
友人の一人が
「俺は朝から絶食していくぜ!」
と言っていた。
それならばと、私も絶食をして行くことにした。


平成22年12月23日の夜。
私たちは小田急相模大野駅に集い、
ラーメン二郎へと向かった。

入り組んだ道に店があったため、
少々到着には手間取った。
運が良いことに、私たちの人数でぴったり本日は店じまいだったようだ。
(麺がなくなり次第開店終了のシステム)

私たちは食券を購入し、
しばらく待って席に座った。
空いた席から順番に座っていくシステムらしく、
友人たちはバラバラに着席することになった。

そして、小ラーメンを注文。
私は見よう見まねで、トッピングの追加を「ましまし」
とコール。
そして、待ちに待った伝説のラーメン、
二郎との初対面。

写真で見た物よりだいぶでかい…。
一口目はお腹が空いていたこともあり、
かなり美味しかった。
しかし箸を進めるごとにペースは遅くなっていき、
終いには
「くせぇ…」と思うまでに。
店前で買った黒烏龍茶をすすりながらも
箸を進めるが、これがなかなか減らない。こんなにも食べているのに。

何とかあと3口くらいで二郎を駆逐
できるところまで登りつめた。
しかし、ここで体に異変が起きた。
呼吸がしずらい…。
新鮮な息を吸おうにも、店内は二郎特有の臭さに支配されている。
呼吸ができない。
手足のしびれ、寒気が走る。
次第に視界が真っ白になり、店内に
かけられていたラジオの音が頭を支配する。
なんて心地いい時間なのだろう…。

次の瞬間。
"パシッ…!!"
何かが顔に乗せられる感覚があった。
これは、雑巾…?
イスに座っていたはずが、
なぜか店内の床で仰向けになって寝ていた。
それに、やたら顔がベタベタする。
隣に座っていた友人と店主に、
壁にもたれかけさせられた。

おぼろげな意識の中、
店主の
「救急車呼ぶ?」
「素人にましまし頼ませたらダメだよ~」
の声。




自分はラーメンを食べていたはずなのに、
一体何が起きたのか。




隣に座っていた友人曰く。
私はラーメンに顔から突っ込んで倒れたらしい。
「こいつひっそりどんぶりに吐いてあるのか?」
と思ったらしい。
しかし、しばらくするとラーメンの汁にブクッブクッと気泡が発生した。

危機を察した友人が私の襟首を掴み、
どんぶりから顔を起こした。
しかし私はそのまま後ろに倒れてしまい、イスから転げ落ちた。
その後しばらくして、白目を向いて痙攣し出したとのことだった。
「誰か助けてください!」
と、映画張りに店主に助けを求めたらしい友人。

そして壁にもたれかけさせられ、
現在にいたる。
顔がベタベタして目が開けられなかったのは、どうやら顔をラーメンに突っ込んだ時に付着したラーメンの油らしい。
てっきり上を向きながらリバースをしたために、自分に降り注いだ吐瀉物かと思ったが、それは自分が未だに満腹なことで違うと察した。

幸いにも店は私たちだけの状態だったため、壁にもたれたまま少し休ませてもらった。
すると、
「ごちそうさま。」
とバラバラに座った友人の声。
ちょっとは心配してよ!なに食べてんの!!
と思った。


立って歩けるまでに回復し、
全員で店を出た。
しかし、ここで吐き気が襲ってくる。
完全に引いている目をしている友人と共に、近くのパーキングエリアの用水路?
にマーライオン。
あんな量は初めて。断続的なマーライオン。呼吸も忘れてただひたすらにマーライオン。

リバースカードオープン後、
グロッキー状態な私の携帯が鳴る。
内容を見てみると、
「アドレス変更しました~☆」
人が苦しんでる時に、何アド変なんかしてんだこいつ!!
もちろん、登録はしなかった。


気まずい空気の中友人たちと別れ、
電車にゆられて家路につく。
その道中自分がにんにくと吐瀉物の臭いで完全武装していることに気がつき、
乗客に対して初めてできた彼女と照れ臭くて目を合わせられない感覚に襲われた。


帰宅後すぐに風呂に入り、
体を清めた後にすぐに床に着いた。
今日起きたことは夢であれ!夢であれ!!
と念じながら。



食べるはずのラーメンに喰われた、
嘘のような本当の話。