何人かの人に連絡して
実家に預けた娘の所へ…
娘は夜通し泣いていたらしい…
長男が帰ってきていた…
娘はひたすらYouTubeを見ている…
母がいない隙間を埋めているんだろう
YouTubeにも感謝する
長男は冷静でいてくれる
娘の面倒を良くみてくれている
僕も少し寝て、2時にもう一度病院に行かなければならない
でも
まず座ることができない…
思考はずーっとループしてるし
そのループにつられて僕もウロウロしている…
朝になっても変わらない…
食べ物は喉を通らない…
ひたすらコーヒーを飲む…
でも眠らないといけないから、布団に入るも、電話が気になって眠れない…
寝ている間に家内に何かないだろうか?
寝ている間に電話がなって出られなかったら?
なんせ思考がループして寝ても3分位で目覚める感じで…
かなり鬱であったと思われる…
眠れないから、ネット上のくも膜下出血の情報を集める
色んな情報が転がっているもんで…
良い情報も悪い情報もあって
その中でこんな情報があった
くも膜下出血は最初の出血で50%が命を落とす
30%は障害がのこる
20%は元の生活に戻る
これを見て思う
家内はたぶん50%をクリアしてる
残りの50%には生きる可能性しか残っていない
つまり
家内は生きるのだと思った…
それも自発呼吸が戻らなければなんともならないが、この時はこの楽観的な試算に心が救われた…
子供や両親にも一生懸命説明した
午後に自発呼吸が戻れば、なんか良くなるんじゃないかと思い始めていた。
なんか楽観的な話だが…
ここから病院に戻るまでは
僕は狼狽する
娘はゲームかYouTube
長男と両親が僕をなだめる
それの繰り返し
そして病院に戻る
もう集中治療室には入れないから、玄関のホールでICUのスタッフさんを待つ…
僕は心の傷もあり、この病院では自然と涙が出てきたりする
壮絶な顔をしている
そこに名札に若葉マークをつけた、若い女性の看護師さんが、降りてきた
天使のように降りてきたから、天使とでも呼ぶとする。
天使といくつかの前置きの話をしたが、あまり記憶がない
そして天使は言った
「家内さんは麻酔から覚めてます。」
「呼吸が戻りました」
とりあえずヨシ!!
その後衝撃的なことを告げられる…
「意識が戻っています」
……ん?
「家内さんは、倒れる前に貴重品全部入れてあったバックを気にしています」
んんん??
記憶もあるんですね??
「くも膜下出血の患者さんは、直前まで良く覚えています。」
僕
「良かったぁ!!」
ボロボロと泣いていると
天使が
「突然の事でビックリしちゃいますね」
とニッコリ
まさか奇跡が僕のこんなに近くにあるなんて…
この時
あの車の中のくも膜下出血から13時間…
そして
12/12
午後同じような時間
玄関のホールで
家内の荷物を持って待っていたら
天使がICUから降りてきた
いくつか業務的な話をした後
天使がこういった
「1番最初の大きな山は越えましたね」
またボロボロ泣いた
奇跡は成ったのだから
因みに
天使は長男と同じ中学校で同い年、長男の知り合いだ
長男の知り合いにメソメソしてる情けない姿をさらしてしまった…
更に
そこを車椅子を押して通りがかった女性は、僕の同級生だった
自分の友人にもメソメソを目撃された…
奇跡の代償だろうか??
まだまだ合併症の危険もある…
油断はできない
でも僕の心の大部分は希望に満ちている
そして難題もある
(良い人になる)問題だ…
友人に性根が腐っていると言われている僕が(良い人)になれるのか?
家内がくも膜下出血を乗り越えるより難しいかもしれない…
もう一つ
家内にお願いがある
病院から持ち帰って欲しいものがある
僕の今後の人生で非常に大事な物だ
本当に1つだけ
あなたの命を家に持って帰ってほしい
それは僕にとってとても美しい宝物なのだから(^_^)