ペタしてね


いきなりですけど得意げ・・・


病気や事故で口からご飯が食べられなくなると、

病院では「胃ろう」といって

おなかに穴をあけて、そこから

流動食を流し込む、という処置をします。


自分の意思表示ができる場合は

「やめてくれ」とか「そうしてくれ」と言えるのですが、

意識がない場合は、家族が

承諾書を書くことになります。


いま、母がその状態・・・

脳出血のせいで意識がなく、呼びかけにも

反応がありませんあせる


とーぜん食事を摂ることはできないので

いまは鼻からチューブを入れて

流動力を胃まで流して、栄養補給してます。


「いずれ、胃ろうをやる」と父は言います。

でも、わたしは反対。


自分でご飯を食べる、飲み込む力がないということは、

直接胃に流し込んだ液体が簡単に逆流してしまうということ。

気管と食道の弁がきちんと働かないことが原因で

逆流性肺炎をおこす危険が大きくなります。

高熱が出て胸が苦しくても、本人は辛さを

訴えることができない。肺炎に限らず、

体のあらゆる器官が弱っているのに、栄養だけを

与えられることでの弊害は安易に想像できます。


また、

本人が食べたいかどうかではなく、

時間と量を測って、

まるで養鶏所の鶏にエサを与えるように処置される生き方に

人の尊厳が感じられないからです。


「今日はおなかすいてないから要らない」って言えないんだよ

「美味しくないからイヤ」とも言えないんだよ。

「誰のために生かされるの?」・・・


・・・この会話は、ちょうど1年前、夫と交わしたものです。

がんで余命宣告を受け、いずれ来るであろう状態をふたりで話したとき。

夫が言った言葉です。

「僕はそんなのイヤだよ。それなら自然に任せたい」

「なんでそんな消極的なコト言うの?生きれるなら

なんでもトライすればいいじゃない?」

そんな会話の末、結局は

自分ならどうしたいかを考え、彼の思いを尊重。

イザというときは、痛みだけは取り除きながら

自然に、平穏に人生を締めくくろうと。

何度も涙を流しながら、ふたりで出した結論。


その夫が亡くなり、

いま、母がその状況に直面してる。

「出来るだけ長く生きててほしい」という父の思いはわかるけど、

母はどうだろう。

そんな苦しい思いをしてまで、生きたいと思っているだろうか?

なにがなんでも生かしてほしいと思っているだろうか?

そういう話題を「縁起が悪い」と」避けてきた両親。

何十年も連れ添っていながらも

・・・妻がどう思っているかわからない夫。


「胃ろうをやらないというのは、殺すことと同じ」

たしかに、父のその思いもよくわかる。

わたしだって、母が自分で呼吸をしているのなら、

できるだけ長く、生きていてほしい。


でもそれは、

私が母を失う哀しみを味わいたくないからであって、

母が幸せかどうかとは、まったく別の話。


答えを出すのはホント難しい・・・


ニコニコさてさて、


なんで、今こんなコトをブログに書いているかというと、

人ごとではないからです。

自転車バイク乗りは、いつどんな事故に遭うかわからない。

ある日、ある瞬間に、

自分がそういう状況になっちゃうかもしれない。

そんな時に自分の意思を伝えられてなかったら???

「ねえ、どうしてほしい?」って。

家族は悩み、苦しみ。

自分も自分の思い通りに人生を締めくくれない。


だから、わたしは娘に、

「もしものときは、こうしてほしい」と伝えてます。

バイクにも、

自分の意思を保険書類と一緒に乗せてます。


「自分でご飯が食べられない。自分の意思で

治療方針が選べない。回復の見込みが極めて薄い。

そういう状況になったら、延命はせず、自然死を選びたい」

「脳死の時の臓器はコレ、心停止の時の臓器はコレを

提供したい」

「保険の書類は部屋のココ。

預金はココ。葬儀はココ」というところも。


中学生の娘は

「トーゼンそうするよ。わたしに介護なんてムリだから」しょぼん


さすがに中学生なので、

がっかり汗するほどクールな反応だったけど、

それでいいと思いました。


娘にお尻を拭いてもらい、入院費用を払ってもらう。

そんな重荷を背負わせたくないって、心底おもいます。


生き方は人それぞれ、

人生観も人それぞれ。

どんな選択をしても、みんな正しい。

だから、せめて自分の「看取られ方」だけは

元気なうちにキチンと考えていたいと思ってます。


私は夫の闘病と向き合うなか、下記の本を読み、

彼の思いが少しわかるようになりました。

(・・・といっても、彼はこの本の存在を知らず、

本能的に希望を話してただけですけど)


<口から食べられなくなったらどうしますか

「平穏死」のすすめ>石飛幸三氏著 講談社