今回は、信元夏代さんの『世界のエリートは「自分のことば」で人を動かす』です。

 

 

 

 

 本書は営業やプレゼンにおけるストーリーの有効性について説明された本ですが、プレゼン資料でも同様に有効だと思いますので、ライティングにも役立つ本としてご紹介したいと思います。

 

<著者と本の概要>

 信元夏代さんは事業戦略コンサルタントでプロフェッショナルスピーカーの肩書きを持つ方です。

 

 ちなみにプロフェッショナルスピーカーとは、社会貢献を目的に講演活動を行うプロの講師のことをいうのだそうです。

 

 本書では営業やプレゼンにおいて効果的な、“人を動かすストーリーの構築法”が語られています。

 

<ライティングに役立つポイント>

 個人的に特に印象に残った箇所を紹介します。

 

・人間を動かすには3つの要素が必要(アリストテレスが唱えた「説得の3要素」)

 エトス(信頼)・・・相手の信頼を得る

 パトス(感情)・・・相手の感情を動かす

 ロゴス(論理)・・・相手の理性を動かす

 

・どんなプレゼンでもスピーチでも、「この一点が伝わってほしい」という「たった1つの大事なメッセージ」がなくてはいけない(ワンビッグメッセージ)

 

・ワンビッグメッセージは日本語なら20字くらいにするのが最適

 

・相手を動かすことのできるストーリーを作るために何よりも大切なのは、話しの最初から最後まで全体を通して、ワンビッグメッセージが一貫して明確に伝わってくる、ということ

 

 エトス、パトス、ロゴスの説得の3要素については、やはりそのバランスが重要だと思います。伝える相手や内容に応じて、そのバランスを変えていく必要があるのではないかと思いました。

 

 また、ワンビッグメッセージの重要性は、提案資料などのビジネスライティングにもそのまま当てはまると思います。自分も今後の資料作成において、この点を強く意識したいと思いました。

 

<お薦めしたい人>

 営業マンやプレゼンの機会の多い方はもちろんですが、プレゼン資料やビジネス文書を書く機会の多い方で、もっと相手に伝わる文章や資料を書きたいと思っている方にもお薦めできると思います。

 

 今回も最後までお読みいただきありがとうございました。