学生とバトル? | ドクター鈴木・あめぶろ研究室

学生とバトル?

 学会が終わってそのまま『放浪の旅』をしていた学生が今日からご出勤だ。先月末の学会ではぼろぼろに打ちのめされかなり意気消沈。だから、「発表ご苦労さん」という意味で発表後数日休暇をあげよう、と学生に伝えてはあったが、「報労」ではなく、まさに「放浪」。本人の顔色既に回復しているので、(油断は大敵だが)ことのほか厳重にケアしてあげる必要は無かろう。


 今回の学生の失敗は、「発表読み原稿」の準備不足の一点に尽きる。国内の、日本語の発表で、原稿を片手に発表することほど格好の悪いものは無い。学生には「絶対に原稿は暗記しろ」と言っている。ただ、せっかく暗記させても、発表の時間になると頭が真っ白になってしまって何も言えなくなってしまう「純情」な学生もまだまだ残っている。うちの学生がその「純情」かどうかわ判らんが、いずれにしろ、発表途中で意識が薄くなって何を口走っていおるのかがわからなくなってしまったらしい。私も聞いていたが、しどろもどろ。ボクシングだったらタオルが入るところだったが、私は汚いハンカチしか持っていなかったのでそのまま「放置」してしまった。


 さらに、意識レベルが正常値に戻る前に発表持ち時間終了、そのままQ&Aに突入してしまったのだ。火に油を注ぐ、というか、火にダイナマイトを注ぐような状況!


 ま、びりびりマウス で指導教員を攻撃するような奴だから自業自得なんだが・・・。


 で、本日ご出勤の「傷心学生」君。なにやら封筒を持って私の部屋に来た。


 お?辞表(退学届け)か!


 開封すると見積書。「研究費でスピーチプロンプター を買いましょう。」という目論見らしい。んなもん、私のような新米教員に研究費など無いぞ。門前払いしようと思ったら彼はこんな捨てぜりふを用意していた。


 これがあればセンセも海外の学会で恥かかなくて済むと思いますが。


 くそ!俺の弱み(英語が・・・・)知っていやがる。まことに学生に恵まれている、私の研究室である、今日から後期が開始、頭痛は続く(苦笑)。
 ではそういうことで。