外来では鬱や不安神経症にお悩みの更年期世代の女性や男性が増えています。(特に秋冬に向けて増えます）

実際には女性にはエストロゲン、男性にはテストステロンを補充すると元気にHappyになる方が多いです。

これはどうしてかな？と思いますが理由は明確。

ノルアドレナリンがUPするからです

ノルアドレナリンは脳細胞の中で活性したアドレナリンです。

このノルアドレナリンは激しい運動の後や喜びで興奮した時に出ます。

もう1つの理由として、モノアミン酸化酵素（MAO）がノルアドレナリンより多いと気分が落ちると言われています。

エストロゲンはこのMAOを抑制する効果があります。

また女性ではプロゲステロンもHappyホルモンと言えますが、合成のプロゲステロンはMAOを刺激する方向に行きますので

天然のプロゲステロンというところがポイントです

エストロゲンだけ過剰に補充するのも要注意です。

エストロゲン過剰状態になると甲状腺ホルモンの効きも悪くなります。（浮腫みや中年太り、薄毛の原因になります）

脳の神経伝達物質で重要なガンマアミノ酪酸（GABA）も甲状腺機能が低下すると産生が低下します。

またエストロゲンには血管拡張作用がありますが細胞の水分貯蔵を増やす作用があるので、偏頭痛の原因にもなります。

PMSなど、いわゆる生理周期による定期的な偏頭痛はエストロゲン過剰状態であることに起因します。

快適な更年期世代を迎えるには、エストロゲンやプロゲステロンだけでなく甲状腺ホルモンも重要だと感じます。

当院では外来時には必ず全てのホルモンをチェックしていますので、どうぞご安心下さい

エストロゲンを補充すると気分が上がる理由とは？