梅毒がスゴイことになっている! | ドクターズガイド オフィシャルブログ 名医から聞いたとっておきの話

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過去の病気となっていた梅毒がスゴイ勢いで増えているということで、性感染症の専門である尾上泰彦先生にお会いしてお話をうかがいました。

ペニシリンの普及で存在自体、消えかかっていた梅毒が増え始めたのは2011年頃から。昨年1年間で4500人超と、5年前と比較すると5倍以上。今年は4月の時点で既に1307人と同時期を上回る勢いです。尾上先生は外国観光客の増加と関係があるとみていますが、プライベートなこと故、はっきりとした原因は不明。

梅毒が恐ろしいのは、すぐに症状が出ないこと。3週間後に症状(しこり)が出たとしても痛くもかゆくもなく、そして、出ても数日でひいてしまいます。3カ月後、病原菌が全身にまわって、体中に発疹が出てもこれも痛くもかゆくもなく、これも消えます。数年後に症状が出たときにはかなりやっかいな症状になり。。。最悪、取り返しのつかない状態を招くこともΣ(゚Д゚)。医師が梅毒自体をよく知らないこともあり、診察で見逃されてしまうことも少なくないそうです。その間にどんどん進行し、人にうつし、奥さんや妊娠していたら胎児や新生児にも影響を及ぼします。
感染は皮膚接触。つまりオーラルでもうつる、キスでも感染する可能性あり!?
早期であれば完治しますので、心あたりのある人は今すぐ検査を受けましょう!

尾上先生は体調をくずして2015年に川崎のクリニックを閉院されたのですが、今年5月つまり今月、新宿に性感染症の専門病院を開業されるとのこと。お元気そうでよかったです。またお忙しくなると思いますが、くれぐれもお体を大切になさってください。