これまでも、健康維持のために食べるとよいもの、ということでいろいろと投稿をしてきましたが、もっと単純で根本的な点を指摘する報告がありました。ケンブリッジ大学の研究グループによる「1人分の設定量」に関する調査報告です。
グループは、すでに別件で行われていた61の研究結果から被験者6711人のデータを厚め、1人分の食べものの大きさ、食器の大きさと食べ物の消費の影響を調べ、1人分の量が多ければ、結果的に過食や飲み過ぎに繋がるという結論を出しました。
そんなのあたりまえだろうという気はしましたが、意外にも食品や飲み物の1人分の設定量が「過食」に及ぼす影響の大きさは、知られていなかったのだそうです。
研究グループは「食の環境すべてにおいて、1人分の設定量を少なくすることで、イギリスなら12~16%、アメリカなら22~29%ものカロリーが減らせる。市販されている食品、特にお菓子や糖分を含んだ飲料の1人分の分量、容器を調整するのは意味あることだ」と言っています。
確かに、加工食品や外食においては、1人分として受け取れば、よほど規格外のサイズでないかぎり疑問をはさむことはなく、途中でお腹がいっぱいになっても「もったいない」「あと少し」という意識が働いて食べきろうとしがちです。市販の食品が比較的小さめな日本でも、家庭内で用意する食事については千差万別のはずで、日常的な1人分が多すぎる家庭もあるでしょう。少食を自認している人ならそういったときも習慣的に調整を行っているでしょうけれど、一般的には少数派です。
考えてみれば、一人ひとり体質も体格も、年齢もライフスタイルも違うのですから、1人が食べる適正量は全員が違っていて当然なはず。もっといえば、その日ごとにだって違う。大人なら、日々自分の体にもっと繊細な注意を向け、今目の前に置いた量に疑問をもつことがあってしかるべきなのかもしれません。場合によっては多すぎるだけでなく、「少なすぎる」ことだってあり得ます。
人間は「考える」ことと「決める」ことを一番避けたがる傾向がありますから、習慣として決めた分量や出された1人分をいちいち忖度するなど面倒ではあるでしょう。でもそれはすなわち体の現状に意識を向けるということで、これこそ頭の良い健康管理だと思います。
