シンバルの音とともに、なんとも形容し難い、
一言で言うなら「深い」歌声が流れてきて、
その曲は始まりました。
リズミカルかつ独特な間を持つギターのカッティング。
メロディアスなベース。
どこかダークな雰囲気を感じるドラム。
その全てが新鮮でした。
何より、ボーカルの歌い方に、
最初「なんじゃこりゃ!」と思いながら、ラジオの方に向かって、じっと聞いている自分がいました。
それは、「Lies and Truth」でした。
単純にサビのメロディが気に入り、でもどこか今までの自分の好みにはなかった音に、
とまどいも感じていました。
時は流れ、次の週。
とりあえず、ラジオジャックすることにしました。
あ、ラジオのカセットテープへの録音のことです。
聞いては巻き戻し、聞いては巻き戻し、
虜になっていました。
ラルクアンシエルというバンドの名前を覚え、
ただ、この時はその意味もつづりも知りませんでした。
当時、ギターをやろうかな、と考えていた僕は、
バンド雑誌をいろいろ読んでおり、
その中に、フランス語のバンド名のバンドがありました。
非常にメロディアスな曲を演奏する、おじさんバンドでした。
そのおじさんバンドと、ラルクが、名前でリンクしてしまい、
ラルクのイメージを平均年齢の高い集団と思い込んでしまいました。
何より、あの深い歌声はそれなりに人生経験しているだろうと。
録音した音源は、やはり粗く、DJの声も入っていて、
これはCDを買うしかないな、と思いました。
CDショップにて、初めてラルクの「写真」とご対面しました。