今回は最新の人口動態統計のお話です。

 

 厚生労働省では、令和6年6月5日、令和5年人口動態統計月報年計(概数)を公表しました。

 

 人口動態調査は、出生、死亡、婚姻、離婚及び死産の人口動態事象を把握し、人口及び厚生労働行政施策の基礎資料を得ることを目的としています。今回取りまとめた結果は、昨年1年間に日本において発生した日本人の事象を集計しています。

 

 出生数は72万7,277人で、前年の77万759人より4万3,482人減少し、1899年に統計を取り始めて以降、最も少なくなりました。また、1人の女性が一生のうちに産む子どもの数の指標となる、合計特殊出生率は1.20で、前年の1.26より低下しています。

 

 死亡数は157万5,936人で、前年の156万9,050人より6,886人増加し、死亡率(人口千対)は13.0で、前年の12.9より上昇しています。

 

 死因別にみると、死因順位の第1位は悪性新生物・腫瘍で全死亡者に占める割合は 24.3%、第2位は心疾患(高血圧性を除く)で14.7%、第3位は老衰で12.1%となりました。

 

 死因1位の悪性新生物の中で、男性では1位肺がん、2位大腸がん、3位胃がんでした。女性では1位大腸がん、2位肺がん、3位すい臓がんでした。

 

 がんは怖い病気ですが、早期発見・早期治療すれば、治癒も含め5年生存率は90%以上といわれています。40才をすぎましたら、がんを含め定期的な健康診断をめんどうがらずに受けましょう。

 

 またこれ以上日本での出生率低下を防ぐため、私たちは全力であらゆる対策をしていく必要があると思います。