鳥インフルエンザの猛威
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人間にも感染する脅威
↓特効薬としてタミフル登場
↓タミフル大活躍
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タミフル不足も懸念される
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10代の患者が投身自自殺
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厚生労働省は、当初飛び降りとタミフル内服の因果関係には否定的
↓飛び降り患者の遺族がタミフルの薬害を訴える。
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3月22日、厚労省は事態を重く見て、タミフルの10代への投薬を原則禁止に。
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その、翌日。
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<インフルエンザ14歳男子、タミフル服用せず飛び降り>
3月23日3時7分配信
西日本で先週末、インフルエンザにかかった男子(14)が、自宅2階から飛び降り、足を骨折していたことがわかった。
タミフルは服用していなかった。
主治医によると、この男子は15日、38度の熱があり、翌日いったん熱が下がったものの、
17日未明に自宅2階から飛び降りたとみられ、玄関先で倒れているところを発見された。
病院搬送時に熱があり、検査でB型インフルエンザに感染していたことがわかった。
男子は「夢の中で何かに追われ、飛び降りた」と話しているという。
タミフル服用後の「飛び降り」事例が相次ぎ、薬との因果関係が疑われているが、
服用していない患者の飛び降り例はこれまであまり報告がないという。
このケースは来月、厚労省研究班会議で報告される予定。(抜粋終わり)
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医療が医師の手を離れてしまった結果が、この右往左往だと思います。
・・・驚くべき事に、世界の100カ国でタミフルが使用されているというのに、
全世界の8割りのタミフルが、日本で消費されています。
のこりの2割がアメリカで、98カ国で1%未満です。
つまり、インフルエンザだから、必ずタミフルを使用する、という考え方は、
日本だけが特別な価値観で行われている訳です。
全世界では、高齢者や乳幼児などのインフルエンザ脳症を発症するリスクが高い者
にのみ、タミフルを使用しています。
結局、日本の国民皆保険制度により医療費が安いことで、
簡単に医療を受けられる事で初めて可能となっています。
しかし、闇雲に薬に頼りすぎれば、副作用の発生機会が増えてしまいます。
また、その作用も多様なものになりえると思われます。
それが、今回の飛び降りと言うことになるんでしょうけれども、
厚労省が先に表明していた通り、飛び降りの原因は
タミフルなのか、高熱、あるいはインフルエンザ脳症そのものせいなのか、
と言う部分は、いまだ不明です。
一般的な外来でも相談を受けて困るケースですが、
「2~3日前から風邪気味でした。
昨日、ふらついて頭を打ってから、頭が痛いんですが、
頭痛の原因は、風邪ですか?それとも頭を打ったことですか?」
・・・・・両方考えられる、としか答えようがありませんね・・・。
しかし、両方考えられるなら、両方に対応するしかありません。
この質問のケースだと、あたまのCTを撮れば済む事でしょう。
・・・しかし、飛び降りは?
インフルエンザ脳症が原因だとするなら、タミフルで治療する事が必要ですが、
タミフルの副作用と言うならば、タミフルを中止するしかありません。
・・・厚労省は10代に関しては、という事でタミフルを中止にする考えを示しましたが、
タミフルなしでも飛び降りをした患者もいるわけですから、飛び降りの原因がタミフルだとは
言い切れなくなってしまいました。
むしろ、
インフルエンザ脳症がタミフルでも抑え切れなかった患者が飛び降りをした、
と考えることができます。
やっぱり頭が痛いのは、打ったのが原因ではなく、そもそもの風邪が原因だった訳ですね。
なのに、タミフルを禁止にしたとすれば・・・・?
インフルエンザ脳症の10代が増えない事だけを祈ります・・・・。