TAISアダプターの特許がようやく認められたので多少詳細にその経緯と動作原理を解説しようと思います。第一回の今回はTAISアダプターができるまでの経緯です。
そもそもTAISアダプターの源流は模型用リポバッテリーをオーディオに用いたところから始まります。
模型用12Vリポバッテリーを低ノイズの電源として用いたところ音が良くなったので、動作時間を伸ばそうと思い並列化していきました。私は20年ほど前にラジコンヘリに凝ったことがあり、シングルローターのヘリで空撮の真似事をしていました。そのため模型用リポバッテリーは日常的に使っており、使い慣れていたと言うのが大きいです。
単純に容量拡大を目指して並列度を上げていくと、なぜか並列度が4並列を超えると突然音が良くなると言う現象に気が付きます。
そこでもしかすると電源の電流容量が大きい方が音がいいのかもと思い至ります。私は機器のニーズに合わせて瞬時に電流を供給できる事が実は最も重要なのかもと思うようになったのです。
TAISさんは元々私の事業所を手伝ってくださっていたある専門職のお祖父様でした。元々某家電メーカーで初期のハイビジョンカメラの回路開発やCCDラインセンサーの開発などを行っていた技術者の方で、退職後はヨーロッパのメーカーの技術顧問などもされていらっしゃった方です。すでに引退して畑仕事に精を出しておられたのですが、私がリポバッテリーにコンデンサを並列に組み合わせたらどうなるでしょう?と質問させていただいたところ私のブログを読んでくださり、非常に興味を持たれて、実際にOSConで作ったバルクコンデンサを届けてくださいました。
その時にすでにTAISさんは、現在の形の回路の構想が頭に浮かんでいたそうです。
その後、TAISさんからの指示で、プラグの直近に小型リポバッテリーを追加すると言う当時の私にとってなんて無駄な事をするんだろうと感じる指示がきます。言われるがままに作って聴いた音はこれまでと次元が異なる音でした。
この段階で私が素晴らしい音だとご報告するとTAISさんはご自身の考えの正しさを確信して、回路の考案に本腰を入れてくださったようです。私はリポバッテリーの充放電を安全に自動でしてくれる回路を作ってくれればそれでいいのにと実は思ったりしました。
待つこと半年、出来上がった回路を試した私は仰天します。普通のACアダプターの先につけるだけでリポバッテリーの音と区別がつかないほどの音質だったのです。
私はこれはとんでもない回路だと確信して特許取得に乗り出します。
ただ、TAISさんが使われたコンプリメンタリーペアのトランジスタはすでに廃盤になっておりTAISさんは新たな設計に乗り出し、そのトランジスタを用いずにさらに性能が高い回路を作り出されます。
現在の回路はその改良版回路です。
次回に回路の動作となぜ音が良くなるのかの現状の理解を説明します。