私の大のお気に入り、PIEGA ACE30。小型で素晴らしい空間再現性で音で空間を満たしてくれます。

 

このぐらいの小型スピーカーで、まあ同じような値段のライバルとしては、DALI  MENUET、Sonus Faber Lumina 1 があります。いずれも人気スピーカーでどれを選んでも損はないスピーカーだと思います。

 

 

今やどのスピーカーも定価ベースで20万円前後と大幅に値上がりしてしまいました。

 

今回は手持ちのこの3機種を聴き比べてみようと思います。

 

まずはDALI Menuetからです。

曲は

 

クラウ ソラスさんのこちらの曲をまず聴いてみます。

 

システムは、アンプがTriode TRV-A300XR、送り出しはZEN STREAM+ZEN DAC SignatureV2をバッテリー+TAISコンデンサバンク、iPower Eliteで給電し、EDISCREATION Silent Switch からさらに光メディアコンバーターでアイソレートしたLAN環境でROON経由で聴いています。この送り出しで聴く音は非常に粒立ちが良く空間性に富んだSNの良い価格の遥か上をいく再生音を聴かせてくれます。

 

さてDALI MENUETはどんな音を聴かせてくれるのでしょう。

 

おー、これは人気が出るはずです。空間再現性も高く音のバランスもいいです。低域もこの大きさからするとかなり充実しています。

ボーカルは中央にピタッと定位し、ピアノは空間に響きを放って綺麗です。音の分離も十分です。

 

ついでLumina1です。このスピーカーは見ているだけで、嬉しくなる佇まいです。

 

さて音です。ボーカルはこちらの方が音像がピンポイントで引き締まっています。まさしくピンポイントの定位で、気持ちがいいです。ボーカルが綺麗で際立ちます。本当にこのスピーカーは不思議な力があるなと再認識しました。アーティストが聴かせたいところを提示してくれる感じなんですよね。

音場もこちらの方が広く感じます。ただ低域はDALI MENUETの方が厚い感じでした。また意外に高域に伸びもMENUETの方があるかもしれません。

空間再現性はLumina 1の方が一枚上手です。音の分離もLuminaの方がいい感じです。

 

 

Trepanationを聴いてみます。

DALI MENUETの方が低域が厚く迫力は感じますが、高さ方向の広がりはLuminaの方があります。そのため曲から受ける気持ちよさはLuminaの方が上に感じます。Luminaでは空間的な複雑さがより表現できている感じで3D空間に広く音が分布して包まれた感じになります。Dali MENUETはそういった感じもありますがLuminaにはかなわない感じです。うーん、甲乙つけがたいですが、私はLUMINA 1のほうが好きかな。

 

 

最後にACE 30  を聞いてみます。

曲はクラウソラスさんの曲です。

これはとにかく音の空間配置が立体的でMENUETやLumina1とは一線を画します。

ピアノの広がりもまるで違います。高域は多少穏やかですがとにかく最も小さいにもかかわらず、低域は最も力強いです。本当に空間的な表現力は上位のスピーカーと比べても一歩も引けをとりません。

ただボーカルの表現力はLuminaの方が優れているかもしれません。

Trepanationは低域の力強さも相まって、別格です。音が3D空間に広く配置されるので分離も良いのです。

うーーーん、素晴らしいです。Trepanationに関してはこの3つのスピーカーであれば、明らかにACE 30が最も楽しく、迫力満点に、かつ曲の持つ複雑さをきちんと表現してくれています。

 

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この3つのスピーカー、どれも優れています。やはり、10万円以下の機種とは一線を画す感じです。特にPIEGA ACE 30の空間再現性、Lumina 1の聞き所をこちらに提示するかのようなボーカル表現や弦の表現は得がたい魅力があります。Menuetはバランスの良さが身上でしょうか。

 

順位をつけるとすれば、

 

高域の伸び感

Menuet >= Lumina 1 > PIEGA 30

 

低域の量・質

PIEGA ACE30>>Menuet>Lumina1

 

空間再現性

PIEGA ACE 30>>Lumina1>Menuet

 

という感じでしょうか。

この結果は、あくまで、真空管アンプのTriode TRV-A300XRとの組み合わせの結果です。

 

私が一つこの中から選ぶなら、PIEGA ACE 30を選びます。