アナログの音がSL-Xを導入してかなり良くなり、デジタルを再び凌駕する感じになった我が家のシステムで手持ちの竹内まりやさんの30周年記念版 バラエティの重量盤LPをデジタルと聴き比べてみます。


このアルバム、2枚組みで一面にたった2曲-3曲!しか収録されていません。

確かに低域の音を考えたり、音溝の質を突き詰めるとこうなってしまうだろうと思います。でも極めて使い勝手は悪いです。でも音は期待できます。以前に聴いた時もかなり良かったです。


SIDE Aは「もう一度」と「プラスチックラブ」の2曲です。

冒頭のもう一度を聴いてみます。



音場は非常に広く前面の上下左右180°を音が埋め尽くす感じです。ボーカルはその真ん中にピンポイントで定位します。ベースはその少し下手前。達郎のコーラスは前面左方、正面、右にそれぞれ別メロディーを歌ってスピーカーより上方に声の細部を伴って広く広がります。
Sound of wallを目指したであろうという事が自明の音です。とにかく分厚い音です。その中に音の細部が縦横に見える感じです。うーんすごい。こんな音はこの曲で聴いたことがないです。

デジタル再生を聴いてみます。


ボーカルは中央に定位します。ベースはその下でほぼ同位置に感じます。

達郎のコーラスはより存在感があります。ほぼスピーカーの上縁ぐらいの位置に横方向に広がる感じでアナログのような広がり感はありません。アナログの方が音がほぐれて聴こえるようです。デジタルは前後方向の広がり感が少し足りないかもしれません。というか音が固い感じかも。


顕著に違うのは『水とあなたと太陽と』です。

アナログレコードで聴くこの曲は全ての音が解れて良い感じなのですが、デジタルでは真ん中に音が集まってしまい分離がイマイチです。



いずれにしても、アナログの方がかなり良いです。これが全くおなじマスターの音だとするとデジタルにはだいぶ伸びしろがありそうです。立体感、音の解れ具合、定位感、全てでアナログが上回っています。デジタルは一部の恐ろしい値段の機器を別にすれば、現状でもそこそこのはずです。これに手を入れるとなると気が遠くなります。やるならZEUSかな。でもあんな巨大な機器は置けないし。トランスポートをグレードアップすると良いかな。


うーん。アナログプレーヤーをグレードアップすれば夢のような音になるのだろうか?


考えないようにします。やっぱりデジタルがアナログを上回る状況の方が幸せです。どうしましょう、、、