おすすめアルバムを書いていて、ふと思いました。果たして、立体的に聞こえるためにはどの程度の環境が必要なのだろうか、と。

私のオーディオルームはかなり特殊な環境です。部屋は石井式といわれる方式で大工さんに作ってもらいました。床もコンクリートの上に板張りです(新築時なのでお金はそれほどかかっていません)。機器類も、普通の神経ではなかなか手が出せないものです。(まあ、実際には、もっとたがが外れてしまっている方も多いのですが・・・。)したがって、どの程度の機器であれば、2chで立体音が再生できるのかを検証して見る事にしました。

 

まずは、イヤホン。

手持ちのAirPods proは全く立体的には聞こえません。前にも書きましたが、Airpodsで聞く限り、KingGnuも米津玄師もそれほど違いが分かりません。それではと、イヤホンの環境としてはかなり完成されたシステムで聞いてみます。

Chord Mojo+Poly にShure SE846です。金額的には合計で20万少しです。

解像度は上がりますし、低域の質も十分。ただ、音が立体的に聞こえるかというと聞こえません。少なくとも私には。

 

という事でやはりイヤホンでは難しそうです。ステレオはどうでしょう。

テレビにつないである、AVアンプ、マランツ NR1608+イクリプス TD-508MkII+316KSW で2チャンネル再生。マランツNR1608にAirPlayで接続します。

うーーん。全くダメです。Mojo+Polyの方がまだまし。

 

そこで、マランツNR1608を、7.1chNeutual Xモードに。こ、これは。これだと、少なくとも音場や楽器の位値はオーディオルームで聞いたのとほぼ同等です。

 

そこで、べったり音の代表,King Gnuの白日。うーん、これはべったり聞こえます。

どうも、AVアンプは、2ch信号を解析し、本来再生されるべき位値で音が聞こえる様に処理をしているようです(当たり前か・・)。

AINOU, Framingoなど新しい録音はすべて大丈夫でした。それでは少し古い音源はどうでしょう。

Micheal JacksonのJamを聞いてみます。これは、ダメでした。はじめのガラスの砕ける音はそこそこなのですが、その後に続く、耳元で聞こえるはずの'Jam'という声が前の方で聞こえてしまいます。

 

完璧ではありませんが、本来アーティストがどんな風に音場を作っているのかを知りたいのなら、AVアンプに5.1もしくは、7.1chスピーカーは安価で良い選択かもしれません。私のところはすべて中古でそろえたので、全部で20万円はかかっていません。これは意外な発見でした。

2chのCDをvirtual サラウンドモードで聞くと、元々の録音の意図が分かるようです。正直、2chステレオでこんな風に聞くためにはかなりの努力と財力が必要だと思います。

 

今晩から明日にかけて、2chの安価なオーディオシステムでどうかを検証してみます。