年末も近いし不景気も続いて貧乏で困っている者も大勢いるし、ルフィー型強盗もまだいるし、闇バイトも繫盛してるようだし等々泥棒、強盗、万引き、詐欺等々は全く絶える気配がない。

そんな中で、高級腕時計や貴金属を狙って立て続けに強盗と万引き事件が発生した。

最近は防犯カメラとスマホが活躍しているから、犯行現場が動画でわかる時代となった。テレビ局は大喜びだろう。

 

素人(恐らく闇バイト)強盗グループが上野御徒町の貴金属店に押し入ったが、お店の人に逆襲されて何も取らずに逃げた。太った店員がさすまたを振り回し強盗のオートバイを叩き、振り回して更に強盗を追う姿がスマホに取られていた。

 

 

この3人組は素人でルフィー型強盗と思われるが、強盗指導がずさんで何も目的が達成できず追い払われた。次の日そのうちの二人(18歳)が自首してきた。18歳ってのは昔で言うなら8歳ぐらいの知能しかないのだろう。ただし、体だけは大人だ。でも自首したのは偉いよ。

 

この貴金属店主は御徒町で強盗が多発していたので、防犯の構えをしっかりして、さすまたも準備し、強盗が入ってきたらどう撃退するかの訓練もきちんとしていたのだろう。まあ常識で考えてそういう準備は普通のことだが、実際にやれるかどうかは別だ。

しかし、本番で日ごろの準備の成果を発揮した。テレビはあの太めのさすまたを振り回した店員にインタビューしてほしいものだ。

さすまたを使ったシーンは警官などでよく見ていたが、素人が使って追い払ったから、急にさすまた人気が出たようで、メーカーに問い合わせが相次ぎ、高機能さすまたなどテレビが宣伝してくれたから、強盗と太めの店員さんにこのメーカーは感謝状を贈らないといけないな。

 

 さて、こんな頑張り屋の貴金属店もあれば、間抜けな高級腕時計店もある。

東京・銀座の高級腕時計店「コミット銀座」で、いかにも詐欺万引きと思われる犯人に高級腕時計を2個も盗まれた。これは犯人のお手柄?ではなく、全く高級時計店の防犯に対する間抜けさが原因だ。普通の防犯対策をしていれば防げた事象だ。これも防犯カメラにばっちり映っていたから言えることなんだが、まさに犯人の巧妙さというより、店側のバカ丸出し、間抜けさが際立っていた。

一番の間抜けさは、ロレックスなど1個300万だ500万だと高価なものをお客の目の前に出しっぱなしで席を離れるというのはどういうことか。ふつうはあり得んだろう。

 

  

手品のようにまがい物と差し替える(常習犯だな、顔さらせよ!)

 

この店員又はオーナーの間違い(間抜けさ)が3つある。

一つは、高級腕時計の高額さに慣れきって関心が薄いということ。

二つ目は、「人を見たら泥棒と思え」ということわざを知らないらしいこと。

最後は、防犯対策ルールまたはマニュアルが全く無いようにみえることだ。

高級なのは腕時計だけで、店側の頭はあまり高級じゃなかった!

 

最初の間抜けさは、高額品に関心が無さ過ぎることだ。

小さな子供と道路を歩くとき、母親は子供を車道側にしない。車にひかれる可能性が高くなるからだ。また子供の手を引いて歩くだろう。それは3~4歳の幼児は勝手な振る舞いをすることが親が分かっているから。そして、子供にいつも気にかけているのが普通の親のやることだ。これは教えられたからやるのでなく、親なら誰でもやることだ。

 

さて、この間抜けな店にとって高額腕時計は、幼児と同じようなものと考えないといけないが、そういう発想は全くないらしいから、客の前に置いたまま席を平然離れるのだ。幼児を連れているのに、近所の奥さんに会ったら長い立ち話をして、幼児なんぞ気にしなくなるバカな母親と同じだ。

銀行の窓口で、100万円の札束を置いたまま席を外す銀行員なんておらんだろう。でもこの間抜け高級腕時計店は100万ならぬ500万円の札束を客の前にほったらかしたのである。泥棒じゃなくても、この札束をカバンの中に入れたくなるんじゃないのか。

 

さて、なぜこの高級腕時計店の店員はそんな馬鹿なまねをしたのか。

それが第二の間抜けさだ。

 

   

  高級腕時計なんてどこがいいのかねえ

 この店の店員、オーナーは素晴らしい意識を持っているのだ。人を「信頼」するという素晴らしい見方だ。お客様は神様であり、泥棒かもしれないなんて失礼なんだという精神。日本人の持つ古き良き時代の精神ではそうだった。銀座店だからかな。

しかし、ちょっと時代と社会が悪くなり過ぎた。(誰がそうしたのか、それが一番の問題だな)そんなに日本人はみんな泥棒になったわけではないが、「人を見たら泥棒と思え」ということわざは高級品や金目を扱う店では大事なことわざではないのか。

この意味は説明するまでもないが「他人は信用できないので、泥棒と疑ってかかるくらい用心したほうがよいということ」だ。

「人を見たら」の「人」は他人のこと、「他人事」と書いて「ひとごと」と読む。最近は平気で他人事(たにんごと)と読む人が多くなったが、「人を見たら泥棒と思え」の「ひと」はまさに他人のことだ。日本にはもう信用という感覚があるほうが異常になってしまったようだ。その時代と社会の変化に気がつかない腕時計店はだから間抜けというのだ。結果として、高級腕時計2個、800万円相当が盗まれてしまった。

 

最後の間抜け。

それは防犯対策ルールまたはマニュアルが全く無いようにみえることだ。

 客を信用しているから、高級腕時計を客の前に出しっぱなしにしても席を外せるのだが、信用できてもルールは作っておくべきだろう。簡単なことだ。高級腕時計を客の前に出しっぱなしにしないこと。必ず片づけること等。こういう防犯ルールはどこの店でも作られているはずだ。そういうルール・マニュアル、そして日ごろの動作チェックが怠っているのであれば、万引きにあうに決まっているし、万引き犯に文句は言えない。自分の間抜けさを恥じ入るしかない。

 

 例えば、トイレから出てきた(大便かも)すし店の板前が手も洗わずに、そのまま寿司を握ったり刺身を作ったりしたら客はどう思うか。だけでなく、食中毒を起こす確率が格段に高くなるはずだ。

こういうものを常識に任せてはいけない。自分の家で料理するなら手を洗わなくてもどうでもいいが、お客を前にして料理を提供するなら、その他衛生について厳しくルール化マニュアル化するだろう。それが商売ってものだ。

 

そういうことを何もしない高級腕時計店は、盗まれるべくして盗まれたのだから、犯人を恨んではいけない。オーナー自身の間抜けさを恨んでくれ。

 

とはいうものの、あの万引き犯は常習者。犯行は歴然としているんだから、ぼかしを入れずにテレビで防犯カメラ動画を映し出せよ。何をビビってんの?