「経済、経済、経済」と所信演説で連呼したら「増税、増税、増税」と木霊(こだま)が返ってきた。
いくら台本を読むしか能がない岸田といっても、前もって一度は原稿に目を通したはずだが、「経済、経済、経済」と強調すれば、「増税、増税、増税」と返されるに決まっているし、なおさら国民の生活の為に何の政策も打ち出さず、増税ばかりやっていることが強く浮き彫りにされるだけだということに気が付かないのだろうか。
台本を書いた補佐官も無能というしかない。
わずか4万円(又は7万円)の減税か給付をするのに「検討、検討、検討」でグズグズして決められないのに、ウクライナへの支援はポンと1兆円以上も腐敗国家に貢いでしまうのはどういうことか。
またその程度のことで「増税クソメガネ」を「減税メガネ」に替えたなどとは言わせない。
「減税メガネ」ではなく「減税ウソメガネ」だろう!
テレビも国民の生活苦などに目を向けず、ばらまきとか財源とかで批判して財務省の教育通りの報道しかしない。
昨日チャンネル桜の討論会「若者vs高齢者-日本経済の未来は地獄図か?」で、経済評論家森永卓郎の話が面白かった。
森永 この間 あの朝まで生テレビっていう番組に出た時に、安部敏樹(トラ注 テレビのコメンテーターに出まくりの男、いつもTシャツで大したコメントを聞いたことがない)という最近の若手の論客が驚くべき発言をしてですね、その減税はいらないと。だから社会保険料を下げろって言い出したんですよ。それでCMに入った時に彼に聞いたんです。
経済評論家森永卓郎
アホコメンテーター安部敏樹
例えばアメリカみたいにもう入院すると何百万も取られて、みんなが医療に接しすることができないような社会にしたいと思ってんですかと。いや医療は下げないんです。じゃ何下げるんですかって言ったら、年金を下げます、年金給付を下げると。でどういう風に改革するんですかと聞いたら、例えば80歳からの支給にしますと彼は主張するんですよ。そうするとね、年金の給付財源がだいたい三分の一ぐらいになるんです。でもこの高齢化で負担が賦課方式になってるから放っておくと人口構造上、下がっていくんですよ。
で彼の主張だと夫婦2人の年金額が月4万円ぐらいになっちゃうんです。さすがに4万円じゃ食えないだろうって言ったら、いや今の高齢者は全員90歳まで働かせればいいんです、っていうのが彼の言振りだったんですね。
で、なんでこんなこと考えんだろうなと色々聞いてみたら分かったことは、なんと彼のところに財務省の主計局長まで行って洗脳してるんです。要はこれ、ものすごい今この財務心理教の布教活動っていうのが活発化していて、あの荻原博子(経済評論家)さんにも聞いたら、結構次官クラスが説得に来るんです。えっと全く来ないのは私と山本太郎のとこぐらいなんですよ。
あともう片っ端から来てその布教、マインド・コントロールをして、要するにメディアもみんなそうなんですね。だから今回岸田総理が減税を打ち出した時の、例えば先週土曜日(10.21)の朝日新聞の社説は何て書いたかっていうと、コロナ前よりもはるかに財政赤字が拡大していると。だからここで減税なんぞしたら日本の財政が破綻するぞ、っていう社説を書いてるわけですよ。
だけどね、統計を見たら例えばコロナ前の2019年度の基礎的財政収支の赤字14兆円弱です。今は10兆円強です。予算ベースで今年度つまり 3兆円以上をうん財政絞ってんですよ。
にも関わらず、大手新聞が社説で全く嘘の統計を堂々と言うっていうのはこれ何なんだ。
でこの間あの高橋洋一さんていう元財務官僚と話してたら、何を財務省がしてるかって言うと、まず新聞大手新聞の論説クラスのとこは全部刺客を送るんですって。
でご説明をしてその後こう社説とか色々書いたのを全部を集めて品評会をやってるそうなんですね。財務省内でその品評会でいい成績を取った人は例えば財政新制度審議会とかの委員にしてくれて、そこでまたいい成績を取ると天下り先まで用意してくれる…」
ここで分かることは、若手起業家安部敏樹という男が東大も出ていながら、考えていることは財務省の布教活動の教えそのままをおうむ返しにしていること、つまり財務省のスポークスマンならテレビ局で使ってくれるということ、そしてこのバカなコメンテーターの主張は財務省の考えだといえること。
つまり、朝生でこの男が主張した年金支給の大幅カット、支給年齢の90歳までの大幅延長。つまり年金は財務省は支給する気がない、支給してもわずか4万円そこそこという日本国民は飢えて死ねということを財務省は安部俊樹というバカ者の口を使って、国民を洗脳しようとしていることだ。
もう一つは、マスメディアにも財務省は布教・洗脳活動を強化していること。
おそらくそれはMMTにより財政は破綻しないということが国民に分かってきたことの財務省の危機感の裏返しだろう。
そして、洗脳される新聞社の論説委員たちが如何に無能であるか、そして国民のほうを向いていないかが森永氏や高橋洋一氏の話でよく分かる。
事実でさえ曲げても平気な朝日の論説委員。いや自分で調べていないから、間違っていることすら気付いていないのだろう。
それは岸田にも言えることだ。岸田も財務省からのご進講に基づき増税路線を突っ走っているのだが、その意味や緊縮財政が日本をダメにすることなど考えてもみないから、増税=財源=健全財政=借金返済と短絡して増税容認派になったのだと思う。
今急に減税を言い出したのは当然選挙が近いからだが、その減税も財務省の許可がなければ出来ないから、お茶を濁す程度の減税をああでもない、こうでもないとやって、結局は選挙後は全部チャラにしてしまう魂胆だと思われる。
まさに、「増税クソメガネ」転じて、「減税ウソメガネ」になる所以である。
この税に関するすったもんだは財務省にとっては嬉しい限りだが、岸田と自民党にとっては選挙で必ずしっぺ返しが来るに違いない。それは私も大いに願うところである。この際このトンデモ岸田内閣は、選挙で大敗してほしい。
この減税方針について、三橋貴明氏が言っている。
「ところが、岸田総理大臣は、寄りにもよって「減税」を指示した。
さあ、始まりますよ。財務官僚たちによる岸田潰しが。
今後の流れを言っておきます。岸田内閣は「ショボい減税」により、国民の怒りを買い、同時に財務官僚から「支持率を引き下げる」様々な工作を受ける。最低の支持率のまま、総選挙に突入する。そこで、自民党の国会議員(特に緊縮派)を落選させる。
財務省にとって、減税は負け。彼らは「負け」まいと、もの凄い政治力を発揮します。それを、利用するのです。日本の緊縮財政を終わらせる、決定的な好機が訪れます。」
岸田に本気の減税をさせないために財務省は「ショボい減税」(つまり「減税ウソメガネ」!)をさせて、国民の怒りを買うように仕向けるだろう、つまり岸田を選挙で追落とす画策をするだろうと三橋氏は推測するのです。
そしてそれは呉越同舟的に日本を正しい方向に向けるためにも自民党を大敗させるチャンスだというのです。同感ですね。もちろん、自民党が大敗すれば財務省も怪我をする訳ですが。
岸田は減税など言わずに、正々堂々と「増税」で国民に訴えればよかったのだ。国民の大部分は借金1000兆円はいつか返さないといけないと思っている。間違いだが。その為には増税はやむを得ないと国民が洗脳されてそう思っている。だから、小泉純一郎が絶叫したように痛みに耐えて増税を押し通せばよかったのである。
「いろいろな改革を進める場合には、必ず反対勢力、抵抗勢力が出てきます。こういう勢力に対して、恐れず、ひるまず、断固として改革の初志を貫きたい。どういう勢力かというのは、やってみなきゃわからない。私の内閣(小泉純一郎)の方針に反対する勢力、これはすべて抵抗勢力であります。」
小泉と同じように、増税を内閣の方針にして、反対する勢力、これはすべて抵抗勢力であると突っ張ればよかったのである。
まあそうすれば、役者としては小泉純一郎に劣るから、国民からは反発されて、如何に借金を返すことが大事だと言っても、増税・増税では生活が破綻することに国民は気が付くはずだ。
そして選挙で歴史的惨敗も可能となる。つまり自爆したことになる。そして、財務省が日本を破壊してきたかを白日の下にさらしてほしい。そうでなければ、今の日本は経済的には韓国よりも劣る三流国になってしまう、いやもうなっているが。
日本のこれからの希望は、財務省の解体、滅亡である。その尖兵に岸田はなってほしい。