最近の地上波テレビニュースは、もうすぐウクライナ軍の攻勢が始まるとかワグネルのプリゴジンがロシア国防省に弾よこせと激しく非難しているとかを連日報じている。

 

ワグネルのプリゴジンはタコ顔の田舎のおっさんのようで風采の上がらない姿でニュースに出てくるが、本当に「ワグネルが消滅したら、くず官僚のせいだ」なんて言っているのだろうか。ロシア語なんて誰もわからないことをいいことに適当に言葉のつまみ食いをして、さもプリゴジンワグネルが劣勢であるかのような印象操作をしているのではないか。

 

また、アメリカ国家安全保障会議のカービー広報調整官はロシア軍が激戦地バフムトなどで仕掛けていた攻勢は「行き詰まり、失敗に終わった」との見方を示し、情報機関の推定として、ロシア側は去年12月からこの5カ月の間に激戦地バフムトだけでも2万人以上が死亡し、負傷者は8万人に上ると言ったとか。

 

つまりプリゴジンの言い分とカービーの言い分が同時に報じられれば、当然普通に見聞きした者は「ロシアはかなり負けが込んでいるな。ウクライナ軍も頑張っているな。」という印象を持つことだろう。

 

それに加えて、西側の送った戦車、装甲車も配置について、ウクライナ軍が近く大規模な反転攻勢の構えと伝えられれば、やっとロシア軍を押し戻せるとウクライナ応援派は期待が高まるってもんだ。

 

しかし、これらはホントなのかねえ。ウクライナ軍は壊滅状態じゃなかったのか。だから、ウクライナはロシア国内で頻繁にテロ行為(列車や石油基地爆破)を行い、ドンバスの親ロシア住民の集合住宅などに民間人殺傷の目的で砲撃を加えている。テロ行為は負け犬の手段だ。つまり、死に物狂いの最後のあがきを見せているんじゃないか。そしてそのための景気づけのプロパガンダ攻勢じゃないのか。

 

ウクライナの負けは西側は認めているようだし、ゼレンスキーも自分の命が危うくなってきたから中国習近平による和平交渉参加に望みを掛けているいるんじゃないか。

 

そんななかで、ウクライナ軍の大規模な反転攻勢の試み(成功確率は限りなく低いが)は、日本の終戦直前の「一撃講和論」そのものを狙ったものではないか。

「一撃講和論」とは、「最後の一戦」すなわち決戦で米軍に一撃を加えて有利な立場を築き、そのうえで和平交渉をおこなうというものだ。

 

陸軍大将・東久邇宮稔彦王(終戦直後の首相)の1944年7月11日の日記に「わが海軍は、なお最後の一戦をやる余力があるから、陸海軍の航空戦力を統合して、アメリカ軍に一撃を加え、その時機に和平交渉をするのがよい。これがためには、陸海軍統帥部の一元化と航空戦力の一元化を、急速に実施しなくてはならない」という記述があるというし、内閣総理大臣・陸軍大将だった小磯国昭は敗戦後GHQのヒアリングで「負け戦と云うことを承知している政府が、ここで直ぐ講和をすれば苛酷な条件に屈伏せねばならず、勝っているとのみ信じている国民は之に憤激して国内混乱のもとを為すであろう」、「今度会戦が起りましたならばそこに一切の力を傾倒して一ぺんだけでもいいから勝とうじゃないか。勝ったところで手を打とう、勝った余勢を駆って講和すれば条件は必ず幾らか軽く有利になる訳だと思ったのです」と回想しているという。

 

  

  東久邇宮稔彦王     小磯国昭陸軍大将

 

つまり負けを認めるということが如何に難しいかを示している。

最後の一撃を加えて和平交渉を有利に持ち込みたい、というのは考えはわかるが、机上の空論で、そもそも「最後の一撃を加えて」なんぞと言っているからズルズルと戦闘は継続してしまい、無意味な犠牲を増やし、挙句の果ては最後の一撃など夢のまた夢になるのが落ちなのである。

 

日本の経験を知る者は、今のウクライナ及びゼレンスキーが陥っている状況そのものではないか。

ウクライナ兵士を何十万も死に追いやり、多くの国民を避難民としたり、国内でも悲惨な生活を強い、かつゼレンスキーと政府幹部は支援の金をちょろまかし私腹を肥やしたわけで、戦争が単純に負けましたとなれば、ゼレンスキーらは当然戦争犯罪人としてロシアではなく、ウクライナ国民から告発されることになる。

 

だから、もうこの辺で許したろか、と(負けているウクライナがロシアに向かって言う言葉だ!)いう池之めだか方式は取れないので、ゼレンスキーは最後の一撃としての「反転攻勢」を叫ぶしか道はないのである。そのため、この戦争は10年も20年も続くと西側を脅して(脅しになっていないが)更に金くれ、武器くれを叫ぶのである。まあ、金も武器もくれなければ「だから負けたじゃないか」と西側に敗戦の責任転嫁をするだろうが。

 

さて、ワグネルのプリゴジンが言うように(といっても本当か判らないが)ロシアが劣勢なのかどうか。そんな訳ないよ、というのがまともな海外の見方である。

いつもの「大手メディアからの洗脳に騙されない為のブログ」が的確なシェルリさんのコメントと共に伝えてくれています。

 

 

「「夏まで延期するかもしれない」と言っていたウクライナ軍の反撃作戦の準備が整ったようで、ゼレンスキー大統領も「近いうちに実行する」と言っています。

ウクライナ軍の一番の狙いは クリミアとの間の補給路を分断することであって、ネットからの情報を見る限り、南部方面での反撃作戦が有力視されているようです。

ウクライナに援助してきた西側の反ロシア連合の多くは もう兵器や砲弾の支援は限界に近づいていることが分かっているので、この近いうちに行われるという反撃作戦が「おそらく最後になるだろう」と言っていますが、その発言を牽制するかのように、ウクライナ政府は「ロシア軍を追い出すには5~10年かかる可能性がある。(だから何年も支援してくれ)」とも言い始めています。

イギリスもウクライナの「反撃作戦」には過剰な期待はできないと思ったのか、「今の倍の支援を今後も継続する必要がある」等と言っています。

つまり、NATO加盟国の中でも温度差があって、「もうこれ以上の金銭的支援と兵器の支援は実質無理だろう。これ以上やれば自国の国防のほうが脆弱になってしまう。」という国と、イギリスやポーランドのように「ロシアが弱体化するまで、無期限にウクライナを支え続けるべき」という国がある ということではないでしょうか。

 

今回は 近日中に行われると見られている「ウクライナの反撃作戦」について、元CIA職員だったラリー・ジョンソン氏が カナダのオルタナティブ・メディアのGlobalResearchに掲載する為に書いた記事をご紹介します。

 

ウクライナの反撃作戦は 惨めな失敗になることが運命づけられている

 日を追うごとに、ウクライナ軍はバフムートで切り刻まれ、壊滅状態になっている。映画的な比喩を使うなら、これは来るべきアトラクションの予告であり、ウクライナはロシア軍をウクライナから追い出す反攻を開始する強い圧力に直面している。そんなこと(ロシア軍をウクライナから追い出すこと)はありえない。

次のビデオを見てください。バフムートでの虐殺に関する孤立した逸話に過ぎないが、この戦闘におけるウクライナ軍の絶望的な状態を冷徹に描写しているのだ。

以下、青い字の部分はビデオの中のウクライナ軍兵士の訴え(訳者注:汚い言葉がたくさん出てきますが、敢えてそのまま訳します。(トラ注 シェルリさんのすごいところはYoutubeの翻訳までしてくれるところです!))

 

私はどうにかして車両に燃料を補給し、どうにかしてそれを修理し、どうにかして着替えなければならない。
あなたたちはただメチャクチャにしているだけなのか?それとも糞なのか?メチャクチャだ。糞め。
私は医薬品を買う必要がある。持っていないからだ。なんてこった。理解できないのか?
あなたたちはただメチャクチャにしているのか、それとも何をメチャクチャにしているのか? メチャクチャだ。糞め。
1日として避難するところはない。糞め。全く糞だ。設備がないからだ。
装備がないんだよ。どこに行くの?それはどこに行くんだ?私達の仲間は死んでいる。死んでいるんだよ。
私達は彼ら(死んだ仲間)を持ち出し夜に彼らを運ぶ。こんな糞みたいな沼地を通り抜ける。まあ、これは好きじゃないさ。
私達は糞みたいな合図を受けないようにポイントを5回変更する。車は1台しかない。
あなた方の息子たちを塹壕での私達に合流させて3日か4日耐えさせてみろよ。糞め。

__________

ウクライナがドンバスの最前線でロシア軍をしのぐ兵力と車両をかき集めることができたとしても(疑わしい仮定だが)、そのような攻撃を維持するための大砲、航空支援、兵站、弾薬が欠けている。
なぜそう言えるのか?非常に簡単だ。ウクライナが現在、バフムート、ウグレダル、アヴデフカでどのようなパフォーマンスを見せているかを見てみればいい。どのケースでも、ウクライナ軍はロシアの攻勢を鈍らせるどころか、ゆっくりではあるが退却している。次の画像(省略)は、ウクライナ軍が直面している悲惨な状況を示している。

理論的には防御的な位置から戦うことで有利になるはずのウクライナは、接触線に沿ったすべての場所で、ロシア軍のゆっくりだが着実な前進を止めることができないでいる。

ウクライナは、ロシア軍に補給する通信線を攻撃して破壊する代わりに、民間人を標的にした大砲やHIMARSミサイルの攻撃を展開している。これらの攻撃は、ロシアの戦術的・戦略的状況を弱めることには何の役にも立たない。

地図上に見える7つの青い丸は、4月25日に空襲警報が鳴っている場所を示している。これは、ロシアが500kgの滑空爆弾や爆発物を積んだドローンを届けるために、固定翼機でこれらの場所を攻撃していることを意味する。その効果は、受け手であるウクライナ人にとって壊滅的なものである。

これらの攻撃は、ウクライナの防空システム(ADS)が破壊され、ウクライナはロシアの攻撃をかわすための層状のADSを欠いているという、米国の情報漏洩の1つに含まれる評価も裏付ける。

ロシア軍関係者は、ウクライナ軍に平均500人の死者を出していると言っている。つまり、この60日間で、ウクライナ軍は950kmの戦線で少なくとも3万人の戦死者を出している。ウクライナには無限の人材があるわけではない。

ワシントンや他のNATO諸国の首都でどんなに楽しい話をしても、ウクライナが直面している悲惨な戦術的状況を変えることはできない。過去6ヶ月間のライブマップの変化を見ると、接触線に沿って執拗に攻撃しているのは、ウクライナではなくロシアである。

ロシアは残酷な消耗戦を展開し、ウクライナはかけがえのない戦力を、進んで破壊の巣に送り込んでいる。十分な航空支援もなく、疲弊した防空システム、弱体化した戦車部隊、容易に交換できない大砲やミサイルの不足、前線部隊に弾薬や燃料、食料を十分に供給できない混沌とした兵站システムなど、どうやってウクライナは信頼できる反攻を行うつもりだろうか。

ウクライナの見通しは、ロシアがこの半年間に、攻撃経路に沿った防御システムを構築し、ウクライナの動員拠点に対する集合場所の空爆を強化し、大量の訓練を受けた予備兵を前線から遠ざけていることを考えると、より厳しいものとなっている。ロシアは、NCAAバスケットボールトーナメントの第1シードのような自信過剰な振る舞いはしていない。ロシア軍参謀本部は、自分たちがNATOとの存亡をかけた戦いに身を置いていることを認識しており、早まった勝利の祝杯をあげてはいない。ロシアは長期戦の準備をしている。しかし、ウクライナはそうではない。
 

キエフの指導者たちは堕落したジャンキーのように振る舞い、お金と武器を送り続ける西側の意思に完全に依存している。しかし、問題がある。米国とNATOは武器と弾薬の在庫を使い果たしており、代替品を迅速に生産する産業基盤がないのだ。

ウクライナの勝利への自信は、十分に供給され訓練された軍隊に代わるものでは無い。物資の不足と、最低限の基礎訓練しか受けていない未熟な新兵は、大惨事の元となる。

(和訳終了)

 

以上、元CIAのラリー・ジョンソン氏の「ウクライナの反撃作戦」への見方は かなりウクライナ側にとってネガティブなものになっていますし、私も100%彼の意見に同意します。

いくらレオパルト戦車、チャレンジャー戦車等を合計ニ百数十台提供して反撃の為の旅団を12個作った とは言っても 問題は 前線に出るそれらの戦車にちゃんと燃料や砲弾やスペアパーツ等を補給できるか ということなのです。レオパルト1と2、チャレンジャー戦車は 全て使用する砲弾の種類が違うので補給の際に混乱を生じさせる ということ、古いレオパルト1に関しては砲弾が提供できない状態であるのと装甲も薄くて脆弱なのでおそらく役に立たないのでは と言われていること、全ての戦車の修理もポーランドまで持って行くとか、大変非効率な状態になります。

 

また、最大の問題は リークされた文書で明らかになったように、ウクライナの防空の96%を担っていた旧ソ連製のS-300やBUK用のミサイルが 5月中に使い果たされる予定になっていることです。ロシア軍が精密誘導弾ミサイルやドローンでS-300を執拗に攻撃してきたのでバッテリー本体自体も少なくなっているだけでなく、修理もウクライナではできません。

 

S-300は高高度で広範囲の空域をカバーする防空システムですが、これが減っていることで、今はロシア軍は爆撃機を頻繁に出動させ、高い位置から爆弾を投下できるようになっています。昨年秋頃まではロシア空軍はウクライナのS-300を警戒してかなり低空で飛んでいましたが、低空で飛ぶと手持ち式の対空ミサイルで撃たれる危険性も大いにありました。S-300による防空網が枯渇寸前になっている今は ロシア空軍は安心して高い空から攻撃できるようになっており、それが前線のウクライナ軍を壊滅状態に追い込んでいます。1日500人前後が死亡している というのは1日で1個大隊が消えている ということで、負傷して戦線離脱まで含めると、1日で2個大隊前後が戦線から離脱する状態にまでなっている ということですね。

 

今ロシア軍が空からの攻撃で使用している爆弾はソ連時代から大量に在庫を持っていた爆弾を改良して、羽とGPS受信機を取り付けたもので、羽がついている分、通常の爆弾よりも長い距離を飛んで、GPSによって攻撃目標に確実にヒットするようになっています。また、クルーズミサイルよりはるかに安上がりで、在庫も豊富にあって枯渇の心配はありません。

 

もちろん、ウクライナ軍が 「反撃作戦」でいくらかの地域を取り戻す可能性ならば否定はしません。

しかし、彼らが目的としている「ロシア本土からクリミア半島までの経路のどこかを完全に分断してウクライナ側が有利な状況に持ち込んでから、ロシア軍撤退に向けた交渉を開始する」というのは 実現する可能性はゼロだと私は思っています。(後略)」

(引用終わり)

 

この後半のシェルリさんの分析はウクライナ戦争の現在をよく教えてくれています。小泉悠とか防衛省高橋杉雄なんかのアメリカ情報を鵜呑みにするアホ連中より余程よく知っているからできるコメントでしょう。

 

「Moon of Alabama」にも「ウクライナをあきらめる準備をしているバイデン」(4.25)という記事が出ています

 

ウクライナをあきらめる準備をしているバイデン

大いに喧伝されたウクライナ「反攻」はクリミアへのロシア補給線を断ち切り「占領地」を解放する目的が失敗する運命にある。バイデン政権はついにこれを認識し、期待を下げ、自分以外の全員を先制的に非難しようとしている。

 最初に説明を受けたのはポリティコだった。

「バイデン・チームは、ウクライナ反攻失敗の余波を恐れている」

(バイデン政権は、ウクライナの春の反撃が期待を下回った場合、国内の批評家や海外の同盟国もアメリカが不足していると主張する可能性に備えて静かに準備している。)
ニューヨーク・タイムズが加わった。

「ウクライナの春季攻勢は戦争の将来に計り知れない結果をもたらす」

(決定的勝利がなければウクライナに対する欧米の支持は弱まる可能性があり、キーウは紛争を終わらせるか凍結するため真剣な和平交渉に入るよう益々圧力を受ける可能性がある。)

 

ポリティコ記事から。

 公式にはジョー・バイデン大統領チームはウクライナへの揺るぎない支援を提供し「必要な限り」武器と経済援助を送ると約束している。しかしさし迫る戦闘シーズンが限られた結果しかもたらさない場合、タカ派とハト派双から彼等を攻撃する双頭の怪物に直面するのを恐れていると政権当局者は個人的に表明した。

 一方の側は、政権がキーウに要求する全てのもの、つまり長距離ミサイル、戦闘機、およびより多くの防空システムを与えれば、ウクライナの前進は機能したはずだと言うだろう。もう一方の側は、ウクライナの弱みがロシアを領土から完全に追い出せないことを証明していると政権当局者が主張するのを懸念している。

 キーウが、勝利は間近に迫っているのを証明できない場合、ウクライナとロシア間の和平交渉をより魅力的な選択肢と見なすかもしれない、主にヨーロッパのアメリカ同盟諸国の反応さえ説明していない。

 

 タイムズ記事はさほど劇的ではない。

 ウクライナ当局は、目標は掘り下げられたロシア防衛線を突破し、ロシア軍の広範な崩壊を引き起こすことだと述べたが、攻撃がウクライナに有利となる勢いの劇的変化をもたらす可能性は低いとアメリカ当局は評価している。

 ウクライナ軍は多くの課題に直面しており、膠着状態が依然最も可能性の高い結果である理由の一つだ。この冬ウクライナ東部のバフムートでの戦闘により弾薬備蓄が枯渇し、一部の経験豊富な部隊で大きな犠牲者が出た。

 

 全体像を描いているポリティコに戻ろう。もしウクライナが、ペンタゴンが計画していることを実行できないと分かれば、恒久的解決策になると期待される「停戦」に追いやられるだろう。その後バイデン政権はウクライナ問題を置き去りにし次の大目標である中国に固執するだろう。

 バイデンと彼のトップ補佐官は、ゼレンスキーは準備ができた時にのみ和平交渉を開始すべきだと公に強調している。しかしワシントンはキーウにいくつかの政治的現実も伝えている。特に共和党が下院を支配しているので、ある時点でアメリカ援助のペースはおそらく落ちる。ワシントン当局者はキーウに圧力をかけていないが、それら会話がどのように見えるか準備を始めており、ゼレンスキーにとって国内で政治的に売りこむのは厳しいことになる可能性があるのを理解している。

「ウクライナが戦場で劇的勝利を得られなければ交渉による戦闘停止の時が来たかどうかという疑問が必然的に生じる」と外交問題評議会のリチャード・ハース議長が述べた。「それは高価で、弾薬が不足しており、世界には準備すべき他の不測の事態がある。」

「ウクライナの目標を損なうことなく、これら全ての疑問を問うのは正当だ。それは単に手段の問題だ」とハースは述べた。

 ウクライナも支援しているNATO諸国も戦争を延長する手段がいない。アーカイブされたポリティコ元記事は次のとおりだ。 

 戦闘はウクライナ人にも打撃を与えた。紛争の10か月後、ウクライナ人は驚異的な損失(死者約100,000人)を被り、兵士の多くは戦列離脱を強いられる、疲れ果てている。

軍隊は歴史的な量の弾薬と武器を消費しており、欧米の驚異的生産量さえゼレンスキーの緊急要求に対応できない。

 修正された新版は「死者」を「死傷者」に置き換えた。最初の版はほぼ真実に近かったが数が少なすぎ、新版は実態から遠く離れている。総死傷者は10万人の倍数だ。

 それでもバイデン一団は終わりが来つつあることを知っている。

 野心を過度に拡大し、軍隊を薄くしすぎる危険性について、アメリカ当局はウクライナに説明した。2021年の米軍撤退中にタリバンが国を制覇するため動いた時、バイデンが当時のアフガニスタン大統領アシュラフ・ガニに与えたのと同じ警告だ。

 ゼレンスキーはアシュラフ・ガニ同様戦争で十分金を稼いでおり、静かに退去することが期待されている。しかし今のところ、彼にはそうする気はないようだ。

 諦める代案は、アメリカが現地に軍隊を送り、再びエスカレートすることだ。しかしバイデンは彼の再選の戦いで勝つことを望んでおり、ウクライナでの戦争の更なるエスカレーションはそれを阻止する可能性が高い。

(引用終わり)

 

アメリカももうお手上げ状態で停戦を探っているのです。ネオコンのタカ派はこの程度で停戦などしていたら、なんでロシアに戦争をけしかけたんだ、ロシアをぶっ潰すまでずっと戦争をやるんだ。と基地外戦争屋はまだ思っているに違いない。

アメリカが正気を取り戻すには、ネオコンを排除する以外にないのだが、耄碌バイデンはブリンケンやヌーランドらのネオコンに操られているから、正気に戻る勢力は民主党にはいないのだ。

トランプが大統領に返り咲けばこの戦争は速やかに終わるだろうが、下手をすればトランプ再選はドミニオンで阻止されるだろうし、再選まではまだ日にちがあり過ぎる。その間ウクライナ兵士は無駄に命を落とすのである。