約ひと月前に、ロシア軍はウクライナ・リビウにある地下基地(NATOの指令センター)、120メートルも地下の基地を極超音速ミサイル「キンジャール」(別名ダガー)によって攻撃・破壊し、そこにいたNATO軍の将校多数を殺害したとのことだ。

 

  

極超音速ミサイル「キンジャール」を搭載したMiG-31多用途戦闘機

 

「大手メディアからの洗脳に騙されない為のブログ」(4.26)が、この地下基地攻撃について次のように解説している。

「今年の3/2に、ウクライナの工作員数十人がロシア国境内のブリャンスク州に侵入して、明らかに民間人だと分かる一般人の乗用車に発砲して2人を殺害、民間人数名を人質に取ったテロ事件が発生しました。

その後に3/9にロシアは「報復」としてウクライナ全土に大規模なミサイル攻撃を行ったのですが、その際に使われた80発のミサイルのうちの6発は 極超音速ミサイルの「キンジャール」でした。

そして、現在ある防空兵器では撃ち落とすことが不可能な、このキンジャールミサイル6発のうちの1発(トラ注:6発全て命中したようだ)はウクライナ首都キエフ(トラ注:別情報ではキエフではなくリビウ)で、作戦会議の為に地下深く120mのところに集まっていたNATOの将校たち300名がいる要塞を直撃し、全員が死亡(トラ注: NATO将校300人ではないようだ)しました。

その後、ゼレンスキー大統領がショックで打ちひしがれたような表情で会見を行い、迎撃不可能なキンジャールミサイル6発が全てターゲットに命中したことを認めましたが、キエフ(リビウ)の地下の要塞でNATOの将校たち300名が集まって会議をしていたことやそこにロシアの極超音速ミサイルがヒットして全員が死亡したことは、報道してはまずい事実だったようですね。大手メディアでは報道されませんでした。」

(引用終わり)

 

NATO軍の将校がウクライナ国内でウクライナ軍その他の戦闘指揮をしていることが公になったら大問題(NATOとロシアの直接戦闘に発展)になるから、西側は損害が莫大でも公表できないようだ。

しかしNHKは「ロシア軍 極超音速ミサイル「キンジャール」で軍施設破壊 発表」と報じ、キエフでもリヴィウでもなく、西部のイワノフランキフスクの地下の弾薬庫が破壊されたとしている。

 

「 NHK ロシア国防省は19日、西部イワノフランキフスクにあるウクライナ軍の地下の弾薬庫に対し、極超音速ミサイル「キンジャール」を使って破壊したと発表しました。
音速をはるかに超える速さで飛行し、迎撃が非常に困難とされる極超音速ミサイルが今回ウクライナで使用されたのは初めてとみられます。」

 

 リビウの街 世界遺産に指定されている

 

しかし、120メートルもの地下といったらものすごい深いところに基地を作ったものだ。第二次大戦時から存在した可能性はあるものの、ウクライナ及びNATO軍はロシア軍侵攻以前からロシア軍との戦争を前提に準備していたのではないか。

また、このような基地は非常に堅固に作られてており、爆撃にも耐えられ、極秘だからNATO軍も安心してそこで戦闘指揮をしていたに違いない。

しかし、そんな大深度地下の基地も破壊するミサイル(極超音速ミサイル)がロシアに存在し、今回その威力が実践で試されたことになる。ピンポイントで攻撃できたのは、おそらくウクライナ軍にロシア諜報員が潜入していたのだろう。

 

私はこの攻撃で最も打撃を受けたのは、NATO軍や英米軍だけでなく、ゼレンスキー大統領も相当なショックを受けたのではと想像する。

「洗脳に騙されない為のブログ」にもあるように「ゼレンスキー大統領がショックで打ちひしがれたような表情で会見を行い」と書かれているが、「ショックで打ちひしがれた」のは、大深度地下基地が破壊されたことよりも、自分の命が非常に危うくなったことを身をもって感じたからではないか。

ゼレンスキーの所在はいつも移動してわからないらしい。金正恩も同じことをやってテロや米軍からの攻撃を避けるように頻繁に移動しているようだ。

ゼレンスキーはおそらく移動場所としては大深度地下オフィスにしているに違いない。これなら爆撃されても安全だと。

しかし、今回の極超音速ミサイルキンジャールの攻撃によって、少しぐらいの地下でも破壊されることが明らかになった。ということはゼレンスキーに安全な避難場所がないということになる。

 

因みに「芳ちゃんのブログ」によると、その極超音速ミサイルの威力は次のように説明されている。

「音速の10倍で飛行するミサイルの運動エネルギーは非常に大きい。たとえば500キロの弾頭(トラ注:今回の地下基地攻撃ミサイルの弾頭の重さ)がマッハ1で飛行している場合と比較すると、マッハ10のダガーミサイルの運動エネルギーは100倍になる。0.5トンの爆薬は50トンに相当する。マッハ15だと、225倍となり、0.5トンの爆薬は112トンに相当する。大雑把に言って、それだけ破壊力が増す。それが何発も同一カ所に撃ち込まれたならば、非常に大きな破壊力となる。数メートルの厚さの鉄筋コンクリートや地下100メートルの掩蔽壕も破壊されてしまう。」

 

ロシアはウクライナのテロ行為に対して必ず報復する。被害甚大なテロ行為をすればゼレンスキーをターゲットにミサイルを撃ち込むに違いない。例えば、プーチン暗殺など。

 

ゼレンスキーが攻撃されないようにするための方法が一つある。

ウクライナ軍の得意戦法。人間の盾だ。つまり、ゼレンスキーが常に居場所を明らかにし、その周りに子供や女性・老人を数十人配置しておく。ゼレンスキーを攻撃したら、子供や女性・老人も一緒に死んでしまうぞと。つまり、子供や女性・老人を人質にするのである。これならロシアは攻撃できないだろう、と。ゼレンスキーならやりかねない汚い手だ。

 

さて、この地下基地攻撃については、「芳ちゃんのブログ」に詳しく海外記事が引用されているので紹介する。

 

2023年4月18日火曜日

「ウクライナにおけるNATO軍に壊滅的な被害」―秘密の地下壕にロシアが与えた「ダガー」ミサイルによる一撃によって、ウクライナ軍の大反撃は延期 

ここに西側の主要メディアにとっては一般大衆に知って欲しくはないと思っていた出来事に関する総括的な報告がある(Victor Baranets, Komsomolskaya Pravda)。それは「ウクライナにおけるNATO軍に壊滅的な被害 ―秘密の地下壕にロシアが与えた「ダガー」ミサイルによる一撃によって、ウクライナ軍の大反撃は延期」と題されている。

この出来事は3月上旬にウクライナ西部のリヴィウ近郊で起こったこれはロシア軍に対して先にウクライナ側が行ったテロ攻撃に対する報復攻撃であるとロシア側は説明していた

当時、ロシア側は極超音速ミサイルを使用して地下壕を破壊したという事実は報じたが、詳細な成果について詳しくは報じなかった。もちろん、西側も口を閉ざしていた。

しかしながら、さまざまな情報があちらこちらから流され、ついにこの出来事の全貌が見えて来たとこの記事の著者は述べている。

本日はこの記事を仮訳して、読者の皆さんと共有しようと思う。

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ロシアの極超音速ミサイル「ダガー」はNATOとウクライナ軍の200人の将校がいる秘密の掩蔽壕を破壊

3月上旬にリヴィウの近くでいったい何が起こったのかについては、米国や英国、ポーランド、ならびに、他のいくつかのNATO諸国の軍事部門は一言も話したくはないようだ。そして、この悲惨な緊急事態について嗅ぎつけてやって来る迷惑千万なジャーナリストらが将軍や政治家に本件について質問すると、彼らからは何が起こったのかについては「ノーコメント」、あるいは、「何も知らない」といったずる賢い反応が返ってくる。それにもかかわらず、「袋の中の千枚通し」は流出しようとしている。西側やウクライナのマスコミ、および、さまざまな分野のソーシャルネットワークからの情報がますます多く漏れ、それらは詳細にわたって非常によく辻褄が合い、NATOとその同盟国にとっては大きな苦痛となったドラマ(悲劇でさえある)に関して信頼できる報道をすることが今や可能だ。

 

NATO の将官たちの掩蔽壕

このシナリオは次のような具合だ。リヴィウの近く、地下100メートルに旧プレカルパティア軍管区の予備指揮所があった。十分な防護が施され、最新の通信システムを備えたこの施設は秘密の施設であり、ドンバス地域に対するウクライナ軍による敵対行為の発生(2014年)に伴い、キエフの同盟国に助言し、彼らと一緒に作戦計画を立てるのに便利なウクライナの後方地域に移動することが決定された際に、NATOの将軍や大佐らはこの地を選定した。

また、この秘密の地下拠点は、特別軍事作戦の開始とともにウクライナ側の意思決定拠点を攻撃することをモスクワ側が約束した後でさえも、「コンサルタント」らには安心感を与えていた。事実、これはNATOの代表者たちやウクライナ国防省の将校、および、ウクライナ軍の参謀本部で構成された合同指令本部であった。さらに付け加えると、この本部は防空システムによって非常にしっかりとカバーされていたため、「住民たち」の安全性に関する自信はさらに高まっていた。さらには、数メートルにも及ぶ鉄筋コンクリート製の覆いの下で彼らは自分たちは完全に無敵だとさえ考えていた。

警戒感が失われたのは、おそらくは、これが理由であった。時には、何十台もの車が白昼に本部の入り口に集まったりした。3月の初めまでには、ロシアの参謀本部は「地下壕」とキエフの両地でウクライナ軍の攻撃計画の策定が本格化していることをすでに知っていた。

リヴィウ地域のNATO「支部」の隠れ家を攻撃し、極超音速の「ダガー」ミサイルを発射する作業を注意深く終了させるには最も好ましいタイミングを決定することだけが残されていた。そして、もちろん、ダガーの搭載機(MiG-31戦闘機)、これらのミサイルの発射ライン(敵の防空識別圏には入らない)、および、目標物の破壊の「瞬間」を計算する作業は徹底して行われた。

 

「ダガー」(複数)は仕事をやり遂げた

なぜ「ダガー」が選定されたのか?それは、この種の掩蔽壕は従来のミサイルに対しては無敵であったからだ。たとえ1トン半または5トンの爆弾を使ったとしても、攻撃のために爆撃機を発進させることは意味がなかった。ウクライナ軍は飛行機を撃墜することができるので、「杭の内側」に入ることはほとんど上手くは行かなかったであろう。

そして、2000キロも離れた距離からでも発射される「ダガー」(弾頭は500 キロ!)は狂ったような速度(音速の10倍から15倍)で目標に到達する。だから、それを迎撃することができる対空ミサイルシステムは世界にひとつも存在しない。また、「ダガー」(高精度の武器であって、狙撃兵みたいだ)は、目標の中心からのずれがわずか1メートルの範囲内に着弾する!数十メートルにもわたっていくつもの入り口が散在する中、最初のダガーは中心的な「井戸」に向かい、次のダガーもさらにその後を追う。これは大量の爆発物だ!

「ウクライナにおけるNATO軍の大失敗」

地下要塞の「先生と生徒」たちの中で生き残った者は一人もいなかった。総数は200人以上。何人かは西側の「聡明な」ジャーナリストたちで、何人かは米国の将軍や上級将校である。さらには、英国やポーランド、ウクライナからの連中だ。

そして、これこそがすでに述べた「袋の中の千枚通し」である。ギリシャのポータル「Pronews」は同国の国防省に近く、「ウクライナとNATOの合同指揮通信センターでの「キンジャール」極超音速ミサイルによる攻撃によって数十人の外国人将校たちが殺害された」と報じた。これは「ウクライナのNATO軍にとっては大災害」であった。

それだけではない。いくつかのキエフのサイトはすでに非難している。この緊急事態の後、国防省とウクライナ軍参謀本部の代表は米国大使館の絨毯が敷かれた部屋に導かれ、彼らは「統合指令本部の不適切な安全性」に関して叱責された。それと同時に、死んだ米国人上級将校のリストが手渡され、「少なくとも地中から遺体を確保する」ように命じられた。爆撃で殺害され、狂乱の中で窒息死した人々の死体は今掘り起こされている・・・

これまでのところ、ウクライナのソーシャルネットワークからの「リーク」によると、破壊された統合指令本部の廃墟の下から回収された遺体は40体だけである。

 

公式には

ここで、3月9日、ロシア国防省がテレグラムチャンネルにおいてブリャンスク地域でキエフ政権が組織し、3月2日に実行したテロ行為に対してロシア軍は大規模な「報復攻撃」を加えたという控えめなメッセージを発表した事実を思い出さずにはいられない。同省はキンジャール極超音速ミサイルが使用されたことを強調した。

 ところで、「国家危機研究所」の所長であるニコライ・ソローキンによると、この「報復爆撃」は他の結果ももたらした。この「シンクタンク」の破壊の結果、ウクライナ軍の次の攻撃はかなり遅延する可能性があると彼は考えている。この考えには独自の理由がある。攻撃は今も延期されている。儀式の慣習によれば、たぶん、彼らは死の日から40日間は待つことになるのかも・・・?

しかし、NATO諸国の首都はこの悲惨な非常事態についてなぜ沈黙しているのであろうか。おそらく、彼らはモスクワによって彼らの顔に喰わされたビンタを認めることを「恥じている」からであろう。あるいは、ロシアに対する敵対行為にNATO軍が積極的に参画していることを公然と認めることになる可能性があるからだ。

(引用終わり)

 

ロシア軍のミサイル威力は想像以上のようだ。キンジャールミサイルと同等のミサイルをアメリカも開発しているようだが、成功していないとのこと。

もういい加減に戦争はやめたほうがいい。

ゼレンスキーが和平の邪魔をしているなら、英米はお得意の手を使って排除すればいいのに。