今日のフジの「めざまし8」や「イット!」で取り上げられたJR埼京線新宿駅での駅員による痴漢対策アナウンス。

物議をかもしていると他人事のようにいうが、物議をかもしているのは「フジテレビ」だし、それによってニュース扱いして視聴率を取りに行っているのだから、JR新宿駅の駅員に感謝こそすれ、テレビ局が文句をいう筋合いではない。不正でも不祥事でも事故でもないんだから楽しめばいいだけの話じゃないか。

 

どんな痴漢対策アナウンスだったのだろうか。

駅員「防犯カメラは多く設置しておりますが、痴漢は多くいらっしゃいます。痴漢をされたくないお客様は後ろの車両をぜひご利用ください。」

 

日本語としてはかなりおかしい(国語軽視の弊害か)が、思わず笑ってしまうようなおかしみがあって、駅員もたいへんなんだなあ、という感慨を催させるアナウンスだ。

 

SNS投稿された動画の題として、「新宿駅のアナウンスが異常な件」と書かれていたようだが、この題名の方がよほど「異常」なんじゃないか。あるいはこの程度のことを「異常」と感ずる異常!

「新宿駅のアナウンスがちょっとおかしな件」とか「新宿駅のアナウンスが面白い件」とか書いたら、この世の中のギスギスさに少し余裕をもたせることができたと思うが。

 

痴漢に敬語をつけるなんて笑うしかないし「痴漢をされたくないお客様」なんて表現も笑ってしまう。「痴漢をされたいお客様」もいるかもということを想像させてほほえましい。頑張ってアナウンスしたけど、ちょっと言葉足らずで失敗しちゃったという程度のことだ。

 

街の女性の「痴漢される側が何で移動するのか。痴漢する人が悪いのに」との意見が紹介されていたが、この女性の意見に従ってアナウンスをするとなると、「痴漢の方にお知らせします。痴漢の方は前の車両に移動願います」ってことになるが、それのほうがもっと変じゃないか。

 

JRは「適切な表現ではありませんでした。ご案内を聞いて不快に感じられたお客様にはおわびを申し上げます。」と謝罪したとのことだが、「不快に感じられたお客様」とは誰のことを言っているのだろう。

 

これは女性ではあるまい。「痴漢をされたくないお客様は後ろの車両をぜひご利用ください。」という中身は全く間違いはないのだから、女性が不愉快には感じないはすだ。

不愉快に感ずるの者は、痴漢もしていない、またする気もないのにいつも潜在的痴漢として白い目で見られている「男性諸氏」ではないのか。痴漢冤罪されないようにいつもびくびくして電車に乗っている男性のことにもっと気を使ってほしいものだ

 

まあ、こんな程度のことに「物議」なんかと大上段に振りかぶらずに、もっと余裕で楽しむべきだと思いますよ。コメントも芸人にさせたらもっと面白くなったはずなのに。といって調子に乗ったコメントで「物議をかもす」と芸人商売に差し支えるかもしれないけど。