もうテレ朝の「朝まで生テレビ」は終わっていたのかと思っていたら、まだやっていたようだ。

司会の田原も耄碌しているし、いつまでも討論参加者がろくでもない者ばかりが出てくるので全く面白くない番組に成り下がって、番組も終了したとばかり思っていた。

しかし、今回は、田原総一朗と政治学者岩田温がウクライナ戦争について、久し振りに口汚くやりあったようで、ネットでは盛り上がったようだ。

 

FLASH

7月29日深夜、『朝まで生テレビ!』(テレビ朝日系)が放送された。テーマは「激論!戦後77年 若者たちの“戦争と平和”」で、司会の田原総一朗氏以下、国際政治学者の三浦瑠璃氏、社会学者の古市憲寿氏らが出演し、トークバトルを繰り広げた。
 さまざまな立場の論客のなかで、今回もっとも注目を集めたのは、政治学者・岩田温氏だ。
《今回の #朝生 間違いなくMVPは #岩田温 だな》
《岩田温さん、素晴らしい!田原のイエスマンだらけの討論会など意味なし!これからも、期待してます!「昭和の朝生」(古市)まさに、それ!》
《田原総一朗とケンカできる人が出てきたか。岩田さんて38才だよね。田原は88才》
 と、SNSには岩田氏を称賛する声が多数ある。
「番組のなかでもっともヒートアップしたのが、田原さんと岩田さんの舌戦でした。ロシアのウクライナ侵攻や憲法改正、雇用問題など、ことあるごとに言い争いになり、あわや放送事故になるのではとヒヤヒヤしたほどです」(テレビウォッチャー)

(中略)

「ここ数年、田原さんの滑舌が悪く、言葉が聞き取れないことが増えているのが心配です。今回は番組が始まって早々に、ウクライナ戦争のことを『イラク戦争』と何度も言い、三浦瑠璃さんに訂正されていましたし、いまだにロシアのことを『ソ連』と言うなど、間違いも増えています。

(引用終り)

 

まあ議論の中身より、耄碌田原に負けず食って掛かった若い政治学者岩田を称賛して面白がっている。

だが、みんな岩田の主張を知らないようだ。田原のほうがウクライナ戦争を理解してモノを言っている。

 

<文字起こし>(ブログ「戦後体制の超克」より借用)

田原総一朗(以下田原)「大事なのは外交力です。だからこのウクライナ戦争が起きたのは、如何にアメリカやNATOの外交力がお粗末だったかっていうことなんだ。だから日本は、このまず防衛力の前に外交力、外務省だ」
岩田温(以下岩田)「ね、田原さんね、今ねおっしゃったのはね、NATOとかの外交力が弱かったと言う風におっしゃったでしょう?」
田原「もちろん」
岩田「ね?それはね、一つの理由として認めていいけれども、それをね、あまり過度に強調するとね、じゃあね、外交力が弱ければ武力侵攻していいのかと、いう話になってくるでしょ?」
田原「(怒って)そんなこと言ってない!」
岩田「何で?」
田原「要するに・・・」
岩田「論理で考えたらわかるでしょ?」
田原「もっと外交力、アメリカやNATOはもっと外交力をちゃんとやってれば、このウクライナの戦争は起きなかった」
岩田「じゃあ起きたのは、そのアメリカやロシア、そのNATOが悪かったと、そういうことですか?」
田原「そうです」
岩田「だったら、プーチンのやったことは悪くないということですか?」
田原「違う!プーチンが…」
岩田「だからね!そういう議論の運び方っていうのはね、よくない」
田原「そういうね、しりょくしりょく(トラ注:白黒、白黒?抑止力、抑止力?)っていうのは、(声を荒げて)くだらない!」
岩田「くだらないのはあなたの議論だよ」
田原「そういうものでは、世界、つまり外交力があってそれから防衛力・・・」
岩田「外交力は認めてるんだよ!外交力なんか否定していないよ!」
田原「・・・」
岩田「ただね、それをね、あまり過度に強調するとね」
田原「過度に言ってないってんだから」
岩田「言ってるでしょ」
田原「森本さんのことは大事だけど、その前に外交力が必要だと言ってる」
岩田「外交力が必要だってのは大前提。だけどね、外交力がなかったから攻められた。攻められた方が悪いっていう、この理論はね私はよくないと思う」
田原「あの、要するにあのアメリカとNATOの外交力がお粗末だった」
岩田「だったら、プーチンが攻めていいわけ?」
田原「攻めていいとは言わないよ」
岩田「だから、そこが問題なんだよ!」
田原「(突然怒って)何言ってるんだよ!」
岩田「今言ってるだろ!」
田原「僕は、アメリカの・・・」
岩田「今、言ってるだろ!」
田原「(無視して)アメリカとNATOの・・・」
岩田「聞けよ!」
田原「外交力が弱かったって言ってるんだよ」
岩田「知ってるよ」
田原「だけど、プーチンがウクライナを攻めたことはよくない、当然だよ。ねえ半田(防衛ジャーナリスト)さん」
岩田「だから、そこをね言わなくちゃだめでしょ!」
田原「半田さん、半田さん」
(引用終り)

 

ネットの声。

・何言ってるかわからない田原氏、それを指摘するとキレる。まさに老人特有の現象。これを公共の議論の場に出すのはあまりにも視聴者を馬鹿にしている。あるいは局はこの老人が議論でボコボコにされるショーを見せたいのか?酷すぎる。
・ただの頑固じじぃになってるなぁ。理論破綻してることに気付かない、認めない、という左翼の主張を明確に表現してくれてる(笑)これだよ。左翼の理論は。攻められる国は外交努力をもっとしろと。
今後、台湾、我が国が中国、ロシアから攻められる可能性は大であるが、攻められる国が悪い、と。

・外交で解決できない時に戦争が起こるんだよ。田原氏は共産党みたいな幼稚なことを言ってるにゃ。
 

岩田温は威勢がいいのは買うが、中身が付いてこない。そしてネットの声は田原を左翼と貶め、岩田の言い分の杜撰さを指摘しようとしない。

 

この討論がロシアによるウクライナ侵攻(2.24)の少しあとぐらいなら、岩田の言うことも理解出来なくはない。つまりこの戦争についての情報が少なかったときには、プーチンが悪い一辺倒でも特段問題は無かったからだ。

 

しかし、今回の朝生討論は、侵攻後5カ月も経っているのである。それなのに、岩田は侵攻直後当時の主張から一歩も進んでいない。その後、情勢の変化だけでなく、情報もかなり掴むことができたにも関わらず、岩田の主張は「プーチンが悪い。独立国ウクライナに侵攻するのは悪い。」とだけしか言わない。

そして、その次にくる主張は、中国を念頭に置いて、「外交力では安全保障には不足であり、国防力が必要だ。日本はこのままではウクライナのようになってしまう」ということだ。

 

岩田温の主張について、以前(2022.3.26)このブログに書いたことがある。

 

 

「…YouTube「岩田温チャンネル 常軌を逸したまでにロシアを擁護し、プーチンを賞賛する鈴木宗男参院議員。維新はロシア擁護の宗男氏と共に沈むのか??(22/3/25)」において、若き保守派政治学者岩田温氏などは、政治学者とは思えないような粗雑な論議をくり返し、プーチンは悪としか言わない。ネオコン、ディープ・ステイトの論には全く関心を示さない。というか国際政治に全く関心がないようだ。ロシアの動きは確かに侵略そのものなのだが、国際政治そのものではないか。国家がぶつかるときは様々な要素が絡み合って当然なのに、岩田氏はそういうことに全く言及しない。

アメリカのプロパガンダの言い分を全部肯定するだけだ。プーチン寄りの言い方をすれば、もう頭がおかしいと言わんばかりだ。NATOの東方拡大はしないなんて、プーチンの嘘にすぎない、と。もう素人談義でしかない。こんなことで、今後まともな評論活動ができるのだろうか。

(後略)」

 

私もこれを書いた当時は「ロシアの動きは確かに侵略そのものなのだ」とロシアの考えや動きをよく知らずに書いていた。しかし、今は違う。ウクライナ政権が如何に腐敗し、ドンバス地域の自国民を虐殺して、ネオナチの言い分のままに更に虐殺を拡大しようとしていたということを知っている。

 

岩田は、「じゃあ起きたのは、そのアメリカやロシア、そのNATOが悪かったと、そういうことですか?」と田原に反論しているが、この期に及んでもアメリカやNATOがロシア弱体化を代理戦争によって仕掛けてきていることを理解していない。それは政治学者として怠慢だろう。
 

また、岩田「外交力が必要だってのは大前提。だけどね、外交力がなかったから攻められた。攻められた方が悪いっていう、この理論はね私はよくないと思う」というと、

田原「要するにあのアメリカとNATOの外交力がお粗末だった」
岩田「だったら、プーチンが攻めていいわけ?」

 

この論議からは、岩田は、アメリカとNATOが戦争したくなかったのに、外交で失敗したからプーチンはその隙を狙ってウクライナを攻めたようにいうが、これも今となっては笑うしかないだろう。

アメリカとNATOは、プーチンがウクライナに侵攻するように罠を仕掛けて戦争に引きずり込んだのは明白なのである。

 

プーチンは領土的野心から突然ウクライナに侵略したのではない。それはウクライナの2014年のネオナチとアメリカによるマイダン革命によるドンバス地域内戦からスタートしていることである。

 

田原ははっきりとここでは語っていないが、別のテレビ番組でウクライナ戦争に至る歴史を理解しており、岩田よりはるかにこの戦争について知っていると思われる。単なる耄碌ジジイではない。

 

では、なぜ岩田はウクライナやプーチンのことを理解しようとしないのか。

それは、恐らく岩田の主眼はウクライナ戦争などにはなく、中国が日本に攻めてきたときどうするかの問題としてのみウクライナを捉えているから、全く進歩がないのである。

 

つまり、岩田はウクライナ戦争には関心がないのだ。だから、プーチンがウクライナに侵攻した理由・歴史的背景、ネオナチ・ウクライナ政権やアメリカネオコンの動きなどどうでもいいのである。関心は日本の対中防衛力強化だけであり、それを強化する限りウクライナ戦争に関心を持つだけなのである。

 

つまり、岩田の考えは、単なる素人右翼の考え方のまま、つまり床屋談義をしているだけで、政治学者としての見識などなんら発揮していない、というかそんなことには関心がないのである。

だから、いつまでたっても、独立国ウクライナに侵攻したプーチンは悪い、と叫んでいるだけなのである。なぜそうなったのか、なんてどうでもいいのである。素人以下ではないだろうか。

ネットはこんなレベルの低い政治学者を、いつも居丈高な田原に反抗したというだけで持てはやすという愚かさなのである。

 

素人でもこのウクライナ問題について的確に指摘する人がいる。以下に引用するが、岩田温はこの人の爪の垢を煎じて飲むべきである。

「芳ちゃんのブログ」というものを書いて、海外のコラム等翻訳して紹介している。この方は、海外に住む定年退職した技術翻訳家で、政治学には素人だが岩田より確かな目を有している。そしてかなり昔からウクライナ問題を追求していてとても勉強になるブログである。

 

「芳ちゃんのブログ」(2022.8.3)より  

「ロシア・ウクライナ戦争は2022年2月24日に始まった。その日、プーチン大統領はウクライナ東部への武力侵攻を発表した。」

 

上記の文言は、一言で言えば、西側の大手メディアの典型的な主張である。つまり、われわれ一般庶民を洗脳する際に彼らが決まったように用いる表現である。

だが、大手メディアがわれわれの大多数に知られたくはない事柄がある。それは次のような内容だ。

ウクライナでは8年前にクーデター(別称マイダン革命)が起こった。このクーデターによって、選挙で選出されていた親露派のヤヌコヴィッチ大統領は政権の座から追い出され、米国とEUが後押しする民族主義的な極右派勢力を主体とする傀儡政権が代わって誕生した。この時点で、ウクライナ国内は親欧米派と親露派のふたつに分断されることがすでに約束されていた。

 

東部2州では日常喋っているロシア語の使用が禁じられ、これらの州に対する無差別砲撃や爆撃が開始された。オデッサではマイダン革命に賛成するデモとそれに反対するデモとが衝突し、労働会館に逃げ込んだ反対派のデモ参加者は40数人が焼き殺されるという悲惨な結末をもたらした(2014年5月2日)。この事件がきっかけとなってウクライナの内戦が始まったとする向きが多い。

極右派勢力の主導による民族主義路線を行くキエフ新政権に反発して、ロシア語住民が多い東部のドネツクとルガンスクの両州はキエフ政府に自治権を要求した。当初の要求は穏健な自治権であって、独立ではなかった。

 

クリミア半島では、2014年3月16日、ロシアへの編入か、それとも、ウクライナ政府の下で自治権を拡大するかを問いかける住民投票が行われ、多数の有権者が投票に参加。その結果、投票総数の90%以上がロシアへの編入に賛成した。こうして、クリミア自治共和国が誕生した。この圧倒的多数の住民投票によって可決されたクリミア半島のロシアへの編入についてEUは強く反発した。EUはこの住民投票は非合法であるとして非難したのである。

一方、プーチン大統領はこのロシアへの編入は合法的であると反論した。見事な反論であった。彼の反論内容を下記に転載してみよう。

 

これはRTとロシアのシンクタンクのひとつであるInstitute of Democracy and Cooperationのジョン・ラフランドとの対談の一部である。

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EUはクリミアの国民投票を非合法だと決めつけて、EU自身が「少数独裁的」であり「反民主主義的」であることを露呈した。これはInstitute of Democracy and Cooperationのジョン・ラフランドがRTに語った言葉である。さらに、ロシアに対してさらに多くの制裁を行うと西側の経済が疲弊するだけだ、とも付け加えた。

RT: 西側諸国は国民投票ならびにクリミアのロシアへの再統合は非合法的だとして非難しました。彼らはいったい正しいのでしょうか?あなたは彼らの主張に賛成ですか、それとも、反対ですか?

ジョン・ラフランド(JL): 私はあの主張にはまったく反対です。彼らの偽善振りには息を呑むばかりです。多くのヨーロッパ人はあのような偽善の下で物事を判断しているのではないかと思います。

本件に関してさまざまな新聞のインターネット・サイトでのコメントを覗いてみますと、ダブル・スタンダードが未解決のまま放置されているという事実を大多数のヨーロッパの人たちが理解しています。

「私は反対だ」と強く主張する理由は、EUは昨日(3月18日)この日曜日に実施された国民投票を受けて、国民投票は非合法であるとして非難したからです。EUが非難したことによって、EUはEU自身が持つひどく反民主主義的な性格を露わにしました。

何故かと言いますと、国民投票はまず第一に民主主義体制においては非常に合法的な行為です。二番目には、ウクライナ憲法の第138条はクリミア自治共和国が地域的な国民投票を実施することができると規定しています [訳注:ウクライナ憲法を調べてみると、第138条の第2項目にはっきりと規定されている] 。

つまり、クリミアのウクライナからの分離についてではなく、EUが、むしろ、国民投票そのものを非難したという事実は、EUが少数独裁的で反民主主義的な素顔を露わにしたと言えます。

分離は、もちろん厳密に言いますと、非合法です。ひとつの州が国家から分離しますと、領土の一部の分離によってその国家の法的構造が破壊されます。そういった状況が分離の定義です。分離は非合法だと言うことは当たり前のことです。ウクライナの法律の観点からは、明らかに非合法です。

しかし、このことは、まさに、世界の歴史上に見られる分離を振り返ってみますと、ほとんどすべての分離は非合法であったということを意味しています。1776年の大英帝国からの独立宣言も、同様に、その意味からは非合法だったのです。

 

RT: プーチン大統領は今日(3月19日)の演説で西側が作り出したコソボの事例に言及しました。あの比較は適切であると思いますか?

JL: まったく正当だと思います。これは前例があるとかないとかの問題ではなく、法理の原則としては、法の侵害は前例とはなり得ません。これはローマ法においては非常に重要な原則です。私自身も含めて、多くの専門家たちはコソボの2008年の独立宣言はそれ自体が国際法違反であると考えています。

何故かと言いますと、それ以前に国連安保理の決議があって、それによるとコソボはユーゴスラビア連邦の一部であるからです。

しかしながら、2008年の宣言以降、国際法の立場が、国際司法裁判所が示した裁定によって明確化されました。このことをプーチン大統領は非常に正確に引用したのです。

国際司法裁判所は国際法に関連する事項についての最終的な調停者です。セルビアは国際司法裁判所の意見を求めたのです。セルビアにとっては不幸にも、判事たちはセルビアの期待に反する裁定を下し、独立宣言は合法だとしました。

そして、もっと一般論的に言いますと、歴史的に見て、さまざまな独立宣言がありますが、それらは決して国際法と矛盾するものではないと裁定したのです。そして、国際司法裁判所はさらに先へ踏み出しました。20世紀の独立宣言は民族自決の名において国際法と両立するものであって国際法によって支持もされている、と彼らは述べました。

したがって、これは単に2008年にコソボが独立したという事実に止まるだけではなく、法律的な観点からもっと重要なことは、上述のように、2010年の国際司法裁判所の裁定をプーチン大統領が正当に引用したという点です。

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先述したように、西側はクリミアのロシアへの編入は非合法であると主張し、さらには、ウクライナ政権による東部2州のロシア語住民に対する無差別砲撃について西側は目をつぶった。

こうして、ヨーロッパ文化圏でこのようなことが起こるとは想像もできないような実に悲惨な状況が8年間も続いていたのである。

ロシア・ウクライナ戦争は5カ月前の2022年2月24日に始まったわけではない。つまり、8年も前にキエフ政権によって東部2州に対する砲撃が開始され、子供たちも含めて無辜の市民が何千人も殺害されていた。これを受けて、ロシア語を喋る東部2州の住民の安全を守るために、2022年2月24日、ついにロシアが立ち上がったという全体像こそがロシア・ウクライナ戦争の本質なのだ。

 

専門家はどのように判断し、説明するのかは知る由もないが、私にはロシア軍によるウクライナでの特別軍事作戦は正当防衛であると思える。しかも、ロシア軍はこの特別軍事作戦では民間人に危害を加えないことを作戦遂行時の優先条件とした。

因みに、米国とその同盟軍が2003年に遂行したイラク侵攻では最初の5か月間にどれだけの死者を出しただろうか?おそらく、数十万人のレベルである。それと比べると、ロシア軍の配慮が如何に重要な事柄であるのかが直接的に理解できる。

 

今や、特別軍事作戦はすでに満5カ月を過ぎた。ウクライナには西側諸国からの武器の供与が行われ、「ウクライナは最後の一兵になるまで戦う」といった文言が繰り返されている。これは対露経済制裁を長引かせることによってロシア経済を疲弊させ、ロシアの戦争遂行能力を弱体化させるためだと説明されているが、地上の実際の状況はそれとはまったく逆であるとの指摘が多い。

つまり、ロシア経済は疲弊するどころではなく、経済制裁によって西側には売れなくなった原油や天然ガスの輸出先を見つけることはロシアにとっては決して困難ではない。中国やインドが買ってくれるからだ。

 

その一方で、資源小国である西側諸国ではエネルギー危機が起こり、エネルギー価格が高騰し、インフレが進行している。一般庶民の懐が直撃されている。新型コロナ禍において都市閉鎖や社会的距離を保つ政策によってさまざまな不便や損害を強いられて来たばかりである西側の一般消費者は、今、新たな苦難に遭遇している。

 

最近、ヨーロッパの政界では異変が相次いでいる。英国ではボリス・ジョンソン首相が失脚。イタリアでも首相の交代。リトアニアとエストニアの首相が辞任。フランスでは、7月11日、大統領の不信任案が提出された。だが、議会は通過しなかった。問題はマクロン政権の与党が議会で過半数を割っていることだ。冬将軍の到来とともに、EU圏はこれから内部分裂の様相をさらに顕著にすることになるかも知れない。

これらの出来事には長引くロシア・ウクライナ戦争については戦争が一日でも早く終わって欲しいと願う一般庶民の率直な意向が直接・間接に反映されているのではないかと思う。

(引用終り)

 

以上、これを読めば如何に岩田温よりウクライナ問題について優れた認識をしているか分かるというものです。

岩田温は、アメリカのプロパガンダを全く鵜呑みにして論を立てているだけで、自分で調べ、自分の頭で思考しようとしない。こんな男はいくら若くても将来性は感じられないし、学者としても失格です。もっと勉強して反省してほしいものです。