農家の作物が盗まれることは昔からあったことだが、今回の山梨の桃泥棒は規模が大きく、組織的で悪質だ。
農作物は特に塀などで囲っている訳ではないから、収穫時期に盗もうと思えば簡単にできる。しかし、農家も日本人は普通は盗まないと日本人を信頼して特別な対策を打ってこなかったのだ。それが当たり前の日本だった。
しかし、世の中変わってしまった。今回の泥棒は悪質で組織的な集団の犯行で外国人の可能性が高い。といって日本人は泥棒をしないといっているわけではないが。
NHKニュース
5000個の桃が盗難!
21日午後3時ごろ、笛吹市八代町北の畑で、農家の男性が栽培している桃が大量になくなっていることに気づき、警察に通報しました。
警察によりますと、盗まれたのは収穫を目前に控えた「みさか白鳳」という品種の桃およそ5000個で、被害額はおよそ150万円に上ります。
その後の調べで、桃の木の下に敷かれた日光を反射させて実の色づきをよくするための白いシートに車のタイヤの跡が残されていたことが捜査関係者などへの取材で分かりました。
タイヤの跡が見つかった場所は畑の入り口付近で、桃は本来、実だけを丁寧に収穫しますが、周りの木の枝の一部は実がついたまま折られ、葉も散らかっていました。
警察は、畑の中に車で乗り入れたうえ、枝ごと折るなど荒っぽい手口で短時間に持ち去ったとみて捜査しています。
山梨県内 農作物被害相次ぐ
山梨県内では6月に入り、畑から農作物が盗まれる被害が相次いでいます。
6月21日までに、桃およそ1万5000個、とうもろこしおよそ1250本、さくらんぼ100キロあまりが盗まれました。被害額はあわせておよそ500万円に上り、特に6月中旬からは、日本一の桃の収穫量を誇る笛吹市などの峡東地域で、収穫前の桃を狙った事件が相次いでいます。
被害防ぐ対策は?
JAや警察、自治体などによりますと、パトロール中を知らせるプレートを6000枚作り、車のダッシュボードに置いたり、農地の見回りを例年より早めるなどしています。
また被害にあった笛吹市によりますと、行政側の動きとしては、防災無線で、情報提供や被害の未然防止を呼び掛けたり、さらには、防犯カメラの設置台数を増やせないかなどの検討を始めています。
(引用終り)
NHKは泥棒対策として、農地の見回り、防犯カメラの設置ぐらいしか書かれていないが、この程度ではいつまで経っても泥棒のやりたい放題で絶対に捕まらないだろう。盗むべき農家はいくらでも存在するからだ。毎日寝ずの番をしなければいけないが。
ネットには、果樹遠隔監視システムの紹介があった。
「初めは赤外線センサーを使った盗難防止装置を作りましたが、赤外線センサーだと1回センサーを通過したらサイレンが鳴らなくなってしまう欠点があります。そこで、パッシブセンサー(遠赤外線を感知する装置)を利用して、泥棒が圃場にいる間はサイレンがなり続ける果樹遠隔監視システムを開発しました。親機である無線機と、子機のセンサーを複数台組み合わせて使う装置です。
人間の身長の高さに合わせて2本の光線を発信し、サイレンを鳴らしながら、農園主のスマートフォンにメールで知らせる仕組みとなっています。人間の身長に合わせた光線というのがポイントで、ネコとか狸のような動物の場合は泥棒だと判断されません。」
こういう防犯システムはいいと思うし、警察と警備会社が協力して安価なシステムを早く開発し、自治体は補助金を出して支援すべきだ。
さて、私の考えた防犯対策を紹介する。
それは、逃走中の暴走車を警察が止めるために用いる「車両停止装置」(「スパイクストリップ」)の応用だ。
収納時は巻物のようになっているが拡げると、先端が尖(とが)った長さ5cm、直径5mmほどの中空パイプが剣山のように並んでいる。車両がその上を通過するとパイプがタイヤを貫き、走行不能になるという装置だ。
いわば、忍者のマキビシを連続させたものだ。
よく暴走族の車両を止めるために使っているニュースを見たことがあるだろう。
ネットで見ると色々な種類があるようだ。
この「スパイクストリップ」を果樹園の周り及び作業あぜ道に夕方仕事が終わったら敷き詰めるのだ。
泥棒が、これが敷かれていることを知らずに侵入すれば、足に大けがをすること請け合いだ。
また、最低限トラックなど車の出入り道路にこれを複数設置しておけば、泥棒車両は逃げるときにパンクしてしまうだろう。
朝になったら、撤去しておけば何の問題もないし、邪魔にもならない。
そしてこの農家用スパイクストリップと遠隔監視システムを組み合わせたら、なお効果的なのではないか。
この農家用スパイクストリップが効果があるか無いかは、ぜひ果樹園農家で検討してほしいものだ。
それと桃泥棒が桃を売る売先を警察は摘発しないといけない。盗んでも処分できなければ泥棒する意味がないからだ。こちらの対策は余り聞いたことがない。
追伸
最近の桃は高すぎて手が出ない。もう少し安価な桃も出荷して下さい。