「美咲さんは3年前の9月21日、家族や友人とキャンプ場を訪れ、友達を追いかけてテントから出た午後3時40分頃に目撃されたのを最後に、行方が分からなくなった。山梨県警や消防、自衛隊など延べ約1700人が約2週間にわたって捜したが、発見されなかった。」
最近は何か事件が起こっても昔のように情報がほとんど明らかにされない。警察が発表しないからだろうが、隠せば解決するものも解決しなくなる。別に何でもかんでも明らかにしろといっているわけじゃないが。
この女児失踪事件、大勢の警察、消防、自衛隊まで出動して長期間捜索したわけだが、最初から事件としての捜査はしていたのだろうか。
昔、テレビの特別番組で、山林キャンプ場までの道路にある監視カメラを調べて、不審車はないか調べていたように記憶する。まあ、当然番組では怪しい車はなかったと結論づけていたけど。
事件性について警察は当時どこまで調べていたのか、いなかったのか。テレビ情報番組では(といってもあまり関心がなかったので詳しく見てないが)、警察の捜査状況を紹介していたのか、いなかったのか。どちらかというと、いつまでも「失踪」ということで捜索していたような。
そんななか、3年も経って、にわかにいくつもの証拠(骨や靴、靴下等)が発見されて、事件がクローズアップされた。それから新たな捜索が始められ、次々と女児に関わるものが発見され、遂にミトコンドリアDNA鑑定で、DNA型が母親と一致したため美咲ちゃんの骨とほぼ推定されたといっていい。
しかしながら、それでも県警は美咲ちゃんの骨とははっきり言わないのである。
フジテレビ
「鑑定結果について県警は「親族関係にあることに矛盾はないが、個人が特定されたわけではない」と説明。今回の鑑定結果や、遺留品とみられるものなどを総合すると、骨となっている人物は、美咲さんである可能性が出てきた。しかし、母親と血縁関係にある”他の人物”である可能性もゼロではないということになる。このため県警は、身元について「断定できない」との見解を示している。」
何とも違和感を覚える県警の発表である。
ミトコンドリアDNA鑑定では、娘と特定できないのだから、母親と血縁関係にある”他の人物”である可能性もゼロではないということは確かだが、血縁関係にある”他の人物”を全部調べて全員生きているか死んでいても特定できれば、残りは美咲ちゃんでしかない。消去法で特定できるはずだ。
もちろん不倫関係で誰も知らない母親だけが知っている子供がいれば別だが。
科学論文を書く訳じゃないからそんな厳密性は不要だろう。つまり、いつまでも特定しないことへの違和感だ。特定されれば、次の捜査手順が明らかになる。
つまり、単なる失踪か、事件性のある拉致かである。
これも不思議なことに、曖昧なままにしている。
骨や靴が発見された場所は、涸れ沢の中腹、つまり上流から風雨で土砂とともに流されてきたものと思われる。つまり、上流の場所に、小学生の女児が行ける場所か否かの判断で、事件性があるかないかの判断が可能となる。写真で見る限り、山道は登りで舗装されておらず、仮に迷子になったとしても、ドンドン山の上方へ登っていくことは考えられるのだろうか。
「友達を追いかけてテントから出て」一人で山のほうに向かうなど考えられるのか。
ネットの声。
・なんで子ども1人で行ったって思ってるんだろう。
そう、なんだかこんな簡単なことをいつまでもグズグス判断しない。
だから、以下のような不謹慎な物言いが出てしまうのである。
「この猟師より屈強だったかもしれないだろ」
というのも、「キャンプ場の近くに住む同村の猟師の男性(76)は「現場の沢まで行く道は、子どもには歩きにくいはずなのに」と首をかしげる。」と報じられているからだ。
「現時点では事故と事件の両面から、捜索を続けるとともに慎重に調べを進めている。」と報じられているが、事故の可能性は限りなく小さくなったはずなのだが。
もし子供が迷子になるような場所でないとなったら、次は拉致・監禁を考えないといけないのだ。
母親が行方を見失ったとする方向の反対の方角で発見されているのである。
もし、拉致したのなら、犯人はすぐに現場の沢まで連れて放置していったのでなく、一旦車等で拉致監禁して、再度山に戻って放置したとも考えられる。
もう一つ不思議なのは、同じ日にキャンプしていた家族の情報が全くないことだ。聞き取りはしたが警察が発表しないのか。拉致の可能性が高いと決まったら、そのキャンプ場にいた全員が関係者となるはずで、もう一度聞き取りをやり直すべきなのだ。
つまり、これも警察の初動捜査の誤りだったのではないのか。行方不明を迷子とだけ勝手に想定して、拉致の可能性を考えなかったのではないのか。
その初動ミスを誤魔化すために、警察は事件としたくないのではないか、とまで勘ぐってしまうのである。
何ともスッキリしない事件である。