東京都は今日の感染者数を2,198人と発表した。先週と比べ5.6倍の急増である。

でも何の心配もいらない。単なるPCR検査増の結果に過ぎないし、重症者はほとんどいない。

今度の変異株オミクロンはもう巷の誰もが知っているように、人に優しい新型コロナなのである。

井上正康大阪市大名誉教授は、オミクロン株をもって今年のお年玉、と表現していた。

 

政府もマスコミも小池都知事もそのことを知っているはずだ。しかし、そうは言わない。

政府は言いたいが、世間の空気を読みつつどう緩和すべきか考慮中だから、そう言わない。

マスコミはオミクロンが恐ろしいと言い続けないと視聴率が取れないし、政府の失策を待っているからそう言わない。

小池都知事は、煽ることで知事の権力を誇示したい、そしてマスコミと同じで政府の失策を問い詰めたいから、そうは言わない。

 

そんな中で、小池都知事がまたいつもの煽り発言を行った。ネットでは非難ごうごうだ。

小池が何かしゃべる時はいつもロクでもないことと相場が決まっているようだ。

今回の煽り・脅し発言は、オミクロン感染を首都直下型地震の被害になぞらえたことだ。

 

医療体制だけではなく、アメリカの例を出して、多くの事業や社会活動の停止につながる、首都直下地震に相当すると認識していると述べたのだが、3つの点で間違っている。

 

まずオミクロン株の評価だ。これは無症状、軽症が多い風邪に近いものと世界的にもう結論が出ているのにそれには触れないということだ。この点は岸田首相ですら会見で認めている。

つぎは、こんな重症化しないコロナ感染をただ感染者数が急拡大するというだけで、バカげたことに首都直下地震の被害に相当すると発言したことだ。これはもう行政責任者の言うことではない。アジテーター、扇動者の言う言葉だ。

 

首都直下地震の被害とはどれくらいか。

冬の夕方、風が強い最悪の場合は、全壊または焼失する建物は61万棟に上り、このうち火災で焼失するのはおよそ41万2,000棟。最悪の場合、死者はおよそ2万3,000人、けが人は12万3,000人、救助が必要な人は5万8,000人、避難者数は720万人に達すると想定されている。

 

オミクロン株の感染が拡大すると、2万人以上も死ぬぞと小池百合子は脅しているのである。

アホか、と言うより気が狂ったか、といいたい。新コロ当初西浦というアホ教授が、42万人死ぬと脅したが、分科会チームの一員とはいうものの、直接的な責任がないから100歩譲ってその無責任さは許せるかもしれないが、東京都民の安心・安全に全責任を持つ行政責任者の発言としては余りに無責任であり、常軌を逸している。

 

しかし、オミクロン株の情報を知っている都民は小池の脅しに誰も驚かない。とても素晴らしいことだ。

もし都民の半分でも信じたらパニックが起きることだろう。しかし、そんな恐れは全くない。つまり小池の発言を誰も信じていない。当然平然と報道するマスコミも小池の言葉を全く信じていない。

小池は自分の発言を誰も信じてくれないことに不安を覚えないのかねえ。

この知事の発言を信用しないことで昔を思い出した。

 

いつだったか忘れたが、大型台風が神奈川県を直撃しそうになったので、黒岩知事が横浜市民に避難指示をだしたが、誰も従わなかった。横浜市民はテレビの天気予報を自ら判断して、避難しなかった。そして結果は被害はなかったのだが、その後の会見で黒岩知事は「被害がなかったのはよかったが、避難指示に従わなかったのは少し問題かも」と。

 

3つ目の小池都知事の間違いは、首都直下地震の被害に相当すると発言することで、多くの事業や流通・運輸等社会活動の停止につながるオミクロン感染拡大に対し、各企業に優先業務を洗い出して、応援要員の手配方法や具体的な段取りを至急点検してもらいたいと要請したことだ。

 

これはさも行政の長として責任ある要請のように見えるが実は違う。小池は自分でやるべきことをやらずに、やった感を示しているだけに過ぎない。マスコミ向けアピールが主目的だ。

 

小池はこの企業への要請について、アメリカのNY地下鉄と英国の清掃業務の例を挙げる。つまりオミクロン株感染によって地下鉄や清掃に携わる職員が不足して業務停止となり、社会的な影響が大きくなっている。だから日本も早く手を打つべきだ、という論理だ。

 

しかし、これは全く間違っている。米・英も対応を間違ってしまったので、いま見直しをしているのである。それは、旧来の新コロ対応をそのままオミクロン感染にしてしまったことから来ている。

旧型とオミクロンの違いは、オミクロンは感染速度が速いが軽症で済んでいるということ、この特質を知らずに隔離期間を長く取ってしまったために、無症状・軽症者なのに勤務させなかったから、不必要な業務停止が起きてしまったのである。

 

今アメリカもイギリスもオミクロンの特質に合わせた対応を取ろうとしている。

それは、先日このブログで沖縄中部病院の医師の発言を紹介したとおりなのだ。

「医療従事者に感染が次々と見つかっていて、コロナ診療の医療機関で200人以上の医師や看護婦が感染或いは濃厚接触者ということで、就業制限がかかって出勤出来なくなってきている。そのため、病床があっても診療する医療従事者がいないという状況が少しずつ広がっている。私の病院も一部の救急受診を制限している。」

しかし、「200人以上の医師や看護婦が感染或いは濃厚接触者で就業制限がかかって出勤出来ない」のだが、その対象者のほとんどは単なる風邪の症状か無症状で待機しているのであろう。だから、

「濃厚接触者は今は14日間の自宅待機をしているが、7日後にPCR検査陰性であれば勤務許可をしてほしい。それだけでも医療従事者の確保をしやすくなる。

また、感染者は今発症から10日間の隔離となっているが、この基準は従来株のものでオミクロン株に合った隔離期間基準に作り直すべきだ。」

と対応の仕方を変えるよう正しく述べているのである。

だから、オミクロンに正しく対応すれば事業停止など起こりようがないのである。

 

それなのに、小池バカ知事は、オミクロンの特質を知らない振りをして、旧来型の対応を企業に迫るのである。何故か。オミクロン株の感染が軽症だということだと都知事として規制するなどの権力を存分に振るえなくなるからだ。

 

もし、オミクロンの特質を知っていたら、首都直下地震の被害で脅かすなんぞはしないはずだ。小池は当然オミクロンが軽症な感染にとどまることを知っているはずだ。しかし、それでは困るのである。

だから、わざわざ旧来型の新コロを前提として政策を作っていく。それは感染爆発をともなうオミクロンだから、結局都市封鎖、ロックダウンをやる可能性すらあるのである。中国の西安市の封鎖をみて、小池は「私もあんな強権封鎖をしたい」と思っているのではないか。

 

さて、ネットの小池評を見てみよう。全く健全な小池へのパンチである。

 

・煽るのもいい加減にしてもらいたい。首都圏直下がどんなものか知らない訳ないだろう。まったくふざけている。都民を馬鹿にしている。

・婆さん、いい加減にしろ。どこが同じなんだ。一瞬にして2万人以上が死ぬ首都圏直下型地震と同じわけがないだろう。煽れば人気が出るとでも思っているのか?

・失笑。バカじゃないの。 経験もしてない事例で比喩表現とか。

・昨年夏にはこれはもう大災害と同じと喚いていたな、この人

・マスゴミに叩かれないことをいいことに好き放題言いすぎだろ。このお婆さん

・この人は首都圏直下地震の際は、トップに立つ人間だろう。あまりにも発言が軽すぎる。

・これまでの東京の死者数は3000人。一瞬にして2.3万人が亡くなる地震と比べものになるわけがないだろう。この人の頭は大丈夫か!

・煽ればいいと言うものではない、軽々しく地震被害と比べるものではない。

 

小池は新築住宅に太陽光パネルを義務化するとか、口を開けばバカばかり言うアホで無責任なおばあさんである。認知症バイデンに匹敵する。もういい加減辞めてくれ。都民の幸せのために。