大雨により熱海市伊豆山地区で大規模な土石流が発生し、住宅を押し流し多人数が安否不明になっている。ネットではすぐに近くの住民が土石流を撮影し、動画として流していた。最近は動画撮影が容易なので、事故や災害の状況がわかりやすくなっている。また、雨が止んだ後にも土石流が再度発生する可能性があるという。

 

これはかなり大きなニュースであるにも関わらず、NHKは午後どうでもいい「ロッテ対楽天」の野球中継を延々と行っていた。

地震なら途中で地震情報に切り替えるのだが、今回の土石流災害では全く報道しようとしない。間に入る5分程度のニュースで触れるのみだった。全くのNHKの怠慢と言える。

 

民放テレビでは、フジテレビのイットだけが特番を組んで、現地中継を含め詳しく報じていた。日本テレビは生の大型歌番組を放映したために、夕方ニュースもスルー、バカみたいに歌を流し続けている。今でも歌をやっているはずだ。

TBSは定時(夕方5時30分)の報道特集のなかで、熱海の土石流災害を詳しく伝えていた。テレ朝は定時のニュースのみ。

 

さて、NHKだが、「ロッテ対楽天」の野球試合が早く終わった(5時ちょっと過ぎか)ので、もう土石流災害に切り替えるだろうと思っていたら、いつまでも試合を振り返って時間を潰している。画面は野球ファンの帰る姿をダラダラ映しているだけだ。なんだこれは?

そして野球中継が5時半に終わったからもう次には土石流災害報道に切り替わるだろうと思ったら、MBA野球ハイライトときた。

 

こりゃだめだ。NHKは全くやる気がない。

受信料集めという金儲けはバカに熱心だが、公共放送と言う使命を果たすことにはこれっぽッチも関心がないらしい。泥棒NHK!受信料を返せ!税金の如くバカ高い受信料を取られても我慢しているのは、災害時等キチンと情報を伝えてくれるだろうという信頼感があってのことだ。今回の事例はそういう視聴者の信頼関係を見事に打ち砕いた。

 

熱海地区に親戚・知人がいる視聴者は、現地の情報を早く知りたいはずだ。その期待に応えるのがNHKのはずだ。これまでのNHKはそんなときはしっかり切り替えていたように思う。今回はなぜこんないいかげんな放送をしたのか。

 

民放は災害情報より歌番組を優先するのである。まあ、無料だからしかたがないと諦めもしよう。しかし、NHKは受信料という税金を強制的に取っている。それなら税金に見合う責任を当然果たさないといけないだろう。

民放の歌番組は生だから、NHKの野球中継も生だからニュース切り替えが難しかったという言い訳はできない。試合が終わってもだらだら中継していたのだから。

 

これは、NHKの組織のタガが緩んでいるというより、全くはずれているといっていい。これまでのNHKはそんなときはしっかり切り替えていたように思う。

別番組に切り替えるには恐らく権限のある責任者がいるはずだ。その責任者が、「切り替え不要」と判断したのかもしれない。

または、勝手な妄想をすると、責任者が土曜日どこかに遊びに行っていて、不在でつかまえられず、「切り替える」判断者がいなかった、勝手に切り替えると怒られるから、どうしようとオロオロしていたのではないか、等が想像できる。

どちらにしても、NHKの責任を果たしていない。これは責任問題として追及されてしかるべきことだろう。

 

だから、遅ればせに7時のニュースになって、1時間の特番を組んだ。もう遅いよ。特番を組めるということは、現地にNHKの記者たちが早くから取材していたはずで、早く報道したくてイライラしていたはずだ。NHKの裏がどうなっていたのか知りたいものだ。

 

こういうことをいい加減にやっているから、NHK嫌いが益々増えるのである。