この小池都知事の発言はトンデモナイ暴言であり、許されぬ失言なのではなかろうか。
東京新聞 2020.5.2
－なぜ緊急事態宣言の期間が延長されることになったと考えているか。
小池都知事 皆さん一人一人の行動の結果だ。残念ながら理解いただけない方々、「僕だけはいいや」と思っている人たちがいることで長引いてしまう。
緊急事態宣言の期間が延長されることになったのは、つまり感染者が減らなかったのは、｢皆さん一人一人の行動の結果だ」、「お前らみんなが悪い」と都民全部を敵に回して非難したのである。
東京都民1200万人のほとんどの人が、まじめに外出自粛し、営業自粛をし、生活を犠牲にしても感染拡大を防ごうと努力をしているのに、一部の非協力的な者をあげつらって、全都民の努力を否定する。
これって、終戦後の東久邇内閣が発表した「一億総ざんげ」と同じ発想だ。日本が負けたのは、日本人みんなが悪いんだ、総ざんげだ、と。小池都知事は都民にそういう総ざんげ、反省を要求しているのである。まじめに自粛していた人達全てを貶めた言い方！ひどいんじゃないか。
都民に全責任をなすりつけたい小池都知事だが、お前は何をしたっていうのか。
PCR検査もろくにしない、満員電車は放置、消毒作業は一切しない。やったのは、中国に防護服を33万枚もタダでくれてやったことぐらい。営業自粛もわずかな協力金の支払いのみ。それでも都民が全部悪いのか。
ネットの怒りの声。
・「皆さん一人一人の行動の結果」嫌味と皮肉と無責任の全てが詰まった素晴らしい言葉だわ。
・マジかよ、都民のほとんどはすごい頑張ってると思うけどなぁ。
・飲食店とか筆頭にみんな苦労して自粛してるのに、都民のせいで自粛延長とか頭おかしいんじゃないのか。そもそも東京オリンピックに未練たらたらで、東京マラソン実施まで自粛要請すらろくに通達してなかったの、お前だろ小池。ふざけんなよマジで。
・そもそも緊急事態宣言なんてものが発令されるハメになったのは、政府・自治体が五輪開催強行のためにコロナ対応が後手後手になったからだけどな。
・きちんと検査して 陽性を自宅待機にしとけば こんなに拡散しませんよ。オリンピック優先で 検査もせずに、ずーーっと、満員電車のままでしたよねw
そこいらに陽性がウヨウヨいる状態ですから、他国の真似して自粛してもムダです。他国はきちんと検査してますからねw
どんだけ自粛しても収束しません。諸外国に比べて１００分の１しか検査してないからです。
・マジで政治家が責任を負わなく成ったんやな。それも含めてテメエの責任だろボケ。
・小池の能無しババアのせいでなく、お前らのせいだって、よ！！
・はぁ？一部の人じゃなくて一人一人の行動？ ほぼ引きこもったんだが、それが悪いんか？ あぁん、なんとかいえ、ばあさん。
これって、3年ほど前、小池が希望の党を立ち上げた際、民進党から希望の党への合流希望議員について、「排除します」と発言した途端、「希望の党」の希望が失われ、瞬く間に失速していった失言騒動を思い出させる。
もう「希望の党」騒動なんて忘れてしまったが、この騒動を生じさせた小池百合子は、今回のコロナ禍対策でもこの暴言・失言によって、同じような構図が透けて見えてきた。
当時の小池の排除失言について、ネットに次のような分析がなされていた。
「パテントマスター・宮寺達也のブログ」より。2017.10.13
「…小池氏は「排除」という強い言葉を使って、一体何を狙っていたのか？
ズバリ、「民進党議員のギロチンショー」ではないかと思う。
都知事選、千代田区長選、都議選と圧勝し続けた小池氏だが、その戦略は実にシンプルである。「テレビに出まくる事」だ。
そのため小池都知事は自らを悪と戦うジャンヌ・ダルクのように見せようと、様々な敵を設定し、徹底的に断罪して来た。
都知事選・千代田区長選では自民党の内田茂都議を「都議会のドン」と強大なボス敵に設定し、都民ファーストの会と一体になってそれはもう酷い人格攻撃に終始していた。
都知事に就任してからも豊洲市場移転問題で「盛り土」が無かった事に過剰反応し、違法な懲戒処分で職員を断罪した。
オリンピックの会場問題では森元総理が敵認定された。そして豊洲市場移転問題で百条委員会を開催し、脳梗塞の後遺症に苦しむ石原元都知事をよってたかって質問責めにするという醜悪なものを見せてくれた。さらに浜渦元副知事を大した根拠もなく偽証認定した。
小池都政の1年間では、これまで都政に関わり努力して来た人を踏みにじる「小池氏によるギロチンショー」が度々振るわれて来た。そして、多くの方の人生を狂わせている。
しかし、この「ギロチンショー」はテレビに大好評であった。毎日のようにニュース、ワイドショーで取り上げられ、都議選で圧勝してしまった。（後略）」
この小池百合子という政治家のスタイルは、このネットの分析で明確になっている。
「小池氏は「排除」という強い言葉を使って、一体何を狙っていたのか？ズバリ、「民進党議員のギロチンショー」ではないかと思う。都知事選、都議選と圧勝し続けた小池氏だが、その戦略は実にシンプルである。「テレビに出まくる事」だ。」
では、｢皆さん一人一人の行動の結果だ」という全都民を非難する強い言葉で、一体何を狙っていたのか？
それは、排除の際の「民進党議員のギロチンショー」とはちょっと違うが、通底はしているのだ。
それは、希望の党を立ち上げた目的は、安倍首相の次の総理大臣の座を狙ったものだった。
そして、今回のコロナ対策で活躍する小池都知事の目的は、次期都知事選なんて目じゃなくて、また安倍首相の次の総理大臣の座を狙っているのではないかと思うのである。
コロナ禍が起きる前は、小池は、単なる見栄えのしない、誰も期待しない東京都知事でしかなかった。しかし、武漢テドロスウイルスの被害が全世界で拡大し、日本にも迫り、遂には東京オリンピックまで延期にしてしまったコロナ禍に対して、小池東京都知事は突然生き生きとして、毎日テレビの前のインタビューに出まくった。
死んでいた小池都知事がコロナで生き返ったのである。
特に9月入学の話の際には、
「今混乱が生じています。そういうときしか社会が変わらないんじゃないか。これを来年にしますでは、モメンタム（勢い）はなくす。」
とはしゃいだ。
「有事の小池」「混乱の小池」「激動の小池」の活躍の場が用意されたのである。
つまり、希望の党立ち上げ時に狙って挫折した総理大臣の座が手の届くように見えてきたのである。
このコロナ対策に成功を収めて選挙に臨めば、分が悪いはずの韓国文在寅が総選挙に勝利したように、都知事選は当然圧勝し、次の総選挙に都知事を辞めて打って出れば、衆院議員に確実になり、お気に入りの二階幹事長によって、安倍首相の後の総理大臣も夢ではなくなるのである。なにしろ自民党には首相候補が払底しているのだから。
だから、東京都のコロナ感染者の削減は何としても成し遂げなければならない。これが首相への一番の近道と小池は考えたのではないのか。
しかし、そんな勝手な思惑通りに世の中は動かない。
思ったほどに感染者は減少しない。イラつくぜ、と小池都知事思ったに違いない。
だから、なぜ緊急事態宣言の期間が延長されることになったか、と問われて、思わず本音、「皆さん一人一人の行動の結果だ。」と言ってしまったのである。
慌てて、「残念ながら理解いただけない方々、「僕だけはいいや」と思っている人たちがいることで長引いてしまう。」と付け加えたが、後の祭りである。
本音は「都民全員がもたもたしているから、感染者が減らねえんだよ」だから、「皆さん一人一人の行動の結果だ。」と言ってしまったのである。
多くの都民は、この小池都知事の思いやりの無さに気付いてしまった。安倍首相ですら、今回の緊急事態宣言延長について、「総理として責任を感じている」と当然の言葉を述べている。
小池都知事は、｢皆さん一人一人の行動の結果だ」「お前らが悪い」と言った。これには、ジミー大西じゃないが、「お前もな！」とお返ししたい。
さて、この小池都知事の発言は「排除します」に匹敵する大失言といえる。
我々の出来ることは何か。自粛はそこそこやるが、小池を絶対に次の都知事に選ばない、ということだ。さあ、バカにされた都民の行動の結果を見せてやろうじゃないか！
こんな腐れババアが首相にでもなれば、それでなくても墜ちるばかりの日本が更に地獄に突き落とされるのは間違いないから。
＜追伸＞医師が感染者を増やしているのだ！
なぜ感染者が減らないのか。
PCR検査をして陽性者を見つけ、隔離しないからである。
なぜPCR検査数が増えないのか。
医療崩壊を防ぐという呪縛が、医師に浸透し過ぎて、医者が陽性の疑いがあっても、PCR検査を受けさせようとしないからである。保健所のせいではない。
陽性者を市中に野放しにしているのは、自粛しない市民ではなく、PCR検査をさせない医師たちの責任である。
そして、これを助長しているのが、クラスターばかり潰そうとしているクラスター班の存在である。
クラスター潰しも必要だが、まずはふつうに感染している人々の見える化と隔離だ。
こちらに方向転換しない限り、感染者が減少することはない。
こんな単純なことが分からないのが、専門家会議のバカな専門家たちなのである。そしてそれを指摘できない厚生省官僚と政治家である。
日本は他国と比べ、一番ダメな対策しかしていない国に成り下がってしまった。
もう一つ。
自粛警察は、いいことをしているのか。
自粛警察とは、昔、戦時中の国防婦人会の見回りと同じである。
左翼は国防婦人会なんぞ非難していたのではなかったか。全体主義国家として。
小池都知事の｢皆さん一人一人の行動の結果だ」という言動は、自粛警察を増長させる。
皆さん一人一人の行動とは、外出自粛のみでなく、自粛警察を評価しお墨付きを与えているのである。
小池都知事は全体主義国家を目指しているのと同じである。