先月この可愛げのないスウェーデンの16歳グレタ・トゥンベリが国連気候変動サミットに参加して話題になるはずという記事を書いたが、世界では小泉進次郎のセクスィー発言より大きな話題になっているはずだ。

ラ・ピュセルを気取った間抜けな北欧少女が国連気候変動サミットに参加。ノーベル平和賞候補とはねえ」(2019.8.31

 

ネットにこの可愛げのない女の国連演説の全文が出ていたので、紹介する。

怖い女が出てきたものだ。天使のようなクリオネが捕食のとき、悪魔の顔に豹変するが、グレタ・トゥンベリは最初から悪魔の顔に見える。

 

前回の記事ではグレタ・トゥンベリを、神のお告げを聞いたラ・ピュセルつまりジャンヌダルクに擬したのだが、この国連演説読むと、ジャンヌダルクならぬヒトラーの再来のように感じて恐怖を覚えた。

 

ヒトラーがヴェルサイユ体制のもと、うち沈んだドイツ国民を鼓舞するために、反ユダヤ主義とドイツ民族の優秀性を訴えて、民衆の支持を徐々に勝ち取って言ったわけですが、ドイツの知識人たちはヒトラーをバカにして本気になって相手をしようとは思わなかった。しかし、あれよあれよと…。

 

別にグレタ・トゥンベリがヒトラーのような反ユダヤ主義を標榜しているとか言っている訳ではなく、グレタ・トゥンベリに巧みに点けられた火が、大衆も知識人も含めた熱気と熱狂により炎となって世界を焼き尽くすのではないかと恐怖を覚えるのです。

 

それではグレタ・トゥンベリの演説全文です。読めばわかりますが、巧みなアジ演説です。言葉はわからないが、YouTubeで見れば恐らく迫力満点な演説でしょう。途中の私の文句というか突っ込み、ヤジを入れておきます。演説文が読みづらくなると思いますが、悪しからず。

 

グレタ・トゥンベリの演説

「私が伝えたいことは、私たちはあなた方を見ているということです。そもそも、すべてが間違っているのです。私はここにいるべきではありません。私は海の反対側で、学校に通っているべきなのです。

 

⇒「私たちはあなた方を見ている」つまり監視してるからな、いい加減なことじゃ許さんぞ。そして叱責です。

⇒「そもそも、すべてが間違っているのです。」そう正しいのです。ただし、間違っているのはグレタ、お前さんですが。

 

あなた方は、私たち若者に希望を見いだそうと集まっています。よく、そんなことが言えますね。

 

⇒「よく、そんなことが言えますね。」これがグレタ節です。大人はこの言葉に興奮しているのが想像できます。

 

あなた方は、その空虚なことばで私の子ども時代の夢を奪いました。それでも、私は、とても幸運な1人です。人々は苦しんでいます。人々は死んでいます。生態系は崩壊しつつあります。私たちは、大量絶滅の始まりにいるのです。

 

⇒突然、生態系の崩壊と大量絶滅は現実だと訴えます。誰がグレタに吹き込んだのでしょうか。

 

なのに、あなた方が話すことは、お金のことや、永遠に続く経済成長というおとぎ話ばかり。よく、そんなことが言えますね。

 

⇒これまでの人類の営為の否定、経済活動の否定と大上段に振りかぶり、責任追及の方向を示します。

この辺からグレタには現実が見えなくなり、ただただ被害者としての人類と地球を救わなくてはという妄想に走っていきます。

 

30年以上にわたり、科学が示す事実は極めて明確でした。なのに、あなた方は、事実から目を背け続け、必要な政策や解決策が見えてすらいないのに、この場所に来て「十分にやってきた」と言えるのでしょうか。

 

⇒「30年以上にわたり、科学が示す事実は極めて明確でした。」とは、地球温暖化CO2説を指すのでしょう。原因はわかっているのに、ちゃんとやらないのはやる気がないんじゃないかとこれまた叱責。

 

あなた方は、私たちの声を聞いている、緊急性は理解している、と言います。しかし、どんなに悲しく、怒りを感じるとしても、私はそれを信じたくありません。もし、この状況を本当に理解しているのに、行動を起こしていないのならば、あなた方は邪悪そのものです。

 

⇒「私はそれを信じたくありません。」つまり「やるやる詐欺」ではないか。大人なんて信用できるかい。行動を起こしていないじゃないか、と。ああ懐かしい。これは全共闘の言い方そのものです!全共闘学生と議論すると必ず発する言葉「じゃあ君は何をしたのか、行動(デモのこと)したのか」すると言われた方はシュンとなります。グレタもよく知っているのですね。背後に全共闘崩れがいるのでしょうか。

 

だから私は、信じることを拒むのです。今後10年間で(温室効果ガスの)排出量を半分にしようという、一般的な考え方があります。しかし、それによって世界の気温上昇を1.5度以内に抑えられる可能性は50%しかありません。人間のコントロールを超えた、決して後戻りのできない連鎖反応が始まるリスクがあります。50%という数字は、あなた方にとっては受け入れられるものなのかもしれません。

 

⇒この辺になるとグレタは普通の人間になります。つまりバカになります。IPCCや左翼活動家の言い分を鵜呑みにして繰り返しているだけです。そもそも地球温暖化はCO2増とは関係ないのですから。

長くなりますが、近藤邦明氏のCO2の解説を掲げます。

「地球大気の温室効果の95%程度は水蒸気が担っています。二酸化炭素CO2が担っている温室効果はどう多く見積もっても全温室効果の5%にも満たないのです。さらに、大気中に放出されるCO2の内、97%は自然起源であり、人為的な放出量は3%程度です。つまり、全温室効果に対する人為的に放出されたCO2による影響は、0.05×0.030.00150.15%に過ぎないのです。例え、人為的なCO2放出をゼロにしたとしても、削減できる温室効果は0.15%、ほとんど誤差の範囲にすぎないことは当たり前です。」

 

しかし、この数字は、(気候変動が急激に進む転換点を意味する)「ティッピング・ポイント」や、変化が変化を呼ぶ相乗効果、有毒な大気汚染に隠されたさらなる温暖化、そして公平性や「気候正義」という側面が含まれていません。この数字は、私たちの世代が、何千億トンもの二酸化炭素を今は存在すらしない技術で吸収することをあてにしているのです。

 

CO2を削減する技術なんて嘘だ、信用できないとグレタはいいますが、ここでもう一度近藤邦明氏にお出まし願います。CO2は大気中に長くは蓄積されないんだと。グレタがこれを知ったら卒倒するでしょうね。

「産業革命以降に観測されている大気中CO2濃度上昇に対して、最も大きな影響を与えているのは、時間当りのCO2放出量の増加が最も大きな海洋」であり、産業革命以降に化石燃料の消費によって放出されたCO2の影響はわずかであり、今後化石燃料の消費が増大してCO2が増加しても、「地表面環境と大気の間でCO2は循環しており、CO2の大気中の平均滞留時間は3.5年程度であり、10年程度で95%以上が入れ替わっている。したがって、産業革命以降に化石燃料の消費によって放出されたCO2が大気中に200年間も『蓄積されて』現在の大気中CO2濃度を上昇させることはない。」

 

私たちにとって、50%のリスクというのは決して受け入れられません。その結果と生きていかなくてはいけないのは私たちなのです。

 

⇒グレタよ、CO2が人為的に少し位増えようと何も心配はいらないんだ。心配は無用。

 

IPCCが出した最もよい試算では、気温の上昇を1.5度以内に抑えられる可能性は67%とされています。しかし、それを実現しようとした場合、2018年の1月1日にさかのぼって数えて、あと420ギガトンの二酸化炭素しか放出できないという計算になります。

今日、この数字は、すでにあと350ギガトン未満となっています。これまでと同じように取り組んでいれば問題は解決できるとか、何らかの技術が解決してくれるとか、よくそんなふりをすることができますね。今の放出のレベルのままでは、あと8年半たたないうちに許容できる二酸化炭素の放出量を超えてしまいます。

 

⇒来ましたよ。これがグレタの一番言いたい肝ですね。ハルマゲドンは近い、破滅は近いということです。あと8年半だと脅しています。映画でよく出てくるシーンにそっくりです。

まあIPCCと気象学者に一番の責任があるんです。CO2増が地球温暖化の原因だということを科学者の議論も踏まえずに無理やり定説化し、政治イシューにしてしまったからです。このCO2説によって儲かる国や企業、学者がわんさか出てきたからもう暴走は止まらない。グレタはデタラメ理論の被害者のはずなんですが、実に怖い、恐ろしい女に、世界と人類の加害者になってしまったのです。

 

今日、これらの数値に沿った解決策や計画は全くありません。なぜなら、これらの数値はあなたたちにとってあまりにも受け入れがたく、そのことをありのままに伝えられるほど大人になっていないのです。

 

⇒この辺はどうでもいいですね。

 

あなた方は私たちを裏切っています。しかし、若者たちはあなた方の裏切りに気付き始めています。未来の世代の目は、あなた方に向けられています。

もしあなた方が私たちを裏切ることを選ぶなら、私は言います。「あなたたちを絶対に許さない」と。

私たちは、この場で、この瞬間から、線を引きます。ここから逃れることは許しません。世界は目を覚ましており、変化はやってきています。あなた方が好むと好まざるとにかかわらず。ありがとうございました。」

 

⇒ここにあるのは、世界中の若者を結集して戦うぞという闘争宣言です。そして世界のバカな若者たちが特に欧州の若者がグレタのもとに集まり、政治的な動きを始めることでしょう。欧州つまりEUがあるので政治的な行動は簡単にできる。CO2削減の極端な政策を実現できる。といっても、それをやりすぎれば経済から国民生活はガタガタになりますが。

そして大人たちは、マゾヒスティックにグレタの宣言に喜びに打ち震えて、グレタを人類と地球の救世主と崇めることでしょう。悪魔の使いとは知らずに。

 

先に引用した近藤邦明氏がグレタについて次のように書いています。

「彼らの主張にはまったく科学性がなく、ただ情動的な正義感で温暖化少女を旗印に担ぎ上げているにすぎません。いい年をした大人までが16歳の少女の言葉を熱狂的に支持して行動するなど、冷静に考えれば異常でしょう。
 こうした若者の理論的な裏付けのない正義感の暴走は、容易にファシズムに取り込まれていく危険性を孕んでいます。彼らの中には少なからず人為的CO2地球温暖化説に反対する人々に対する理論に基づかない差別意識があることは、ご承知の通りです。彼らが今標榜しているのは温暖化ファシズムと言っても間違いではないでしょう。」

 

セクスィー環境大臣小泉進次郎は恐らくこのバカげたグレタ・トゥンベリのアジ演説に感激して、日本に招聘するか若者をこの運動に参加させる政策を打ち出すことでしょう。

 

徐々にグレタ・トゥンベリ教が世界に広まり、世界が別の意味で破壊されていくのです。ヒトラーの再来のような危険性を感ずるのは私だけでしょうか。