もう少しすると毎日のようにニュースで、この可愛げのない北欧少女をいやというほど見ることになるだろう。国連気候行動サミットに参加するために、もう既にヨットで英国からニューヨークに到着したと報道されていた。名前はグレタ・トゥンベリ(又はグレタ・トゥンベルク)16歳

 

日経新聞より。

「スウェーデンの高校生で、環境保護活動家のグレタ・トゥンベリさん(16)は30日、ニューヨークの国連本部前で開かれた抗議集会に参加した。国連総会のエスピノサ議長とも面会し、923日に開かれる国連気候行動サミットで、各国の代表が気候変動問題に対して行動を取るよう求めた。

30日、国連本部前で開かれた集会には数百人の学生らが集まった

トゥンベリさんは、1年前に毎週金曜日に学校を休んで議会前で気候変動への積極的な政策を求めるストライキを始めた。「未来のための金曜日」と呼ぶストは世界の若者に広がった。30日の集会には学生など数百人が参加し、「地球は死にかけている。(気候変動を)否定するのは辞めよう」などとシュプレヒコールを上げた。

集会後、トゥンベリさんは国連総会のエスピノサ議長とも面会し、「意志があれば(国連気候行動サミットは)変化をもたらす転換点になると信じている」と伝えたという。

トゥンベリさんは国連気候行動サミットに参加するため、温暖化ガスの排出量を抑えたヨットで英国をたち、15日間の航海を経て28日にニューヨークに到着していた。」

 

この記事にもあるように、スウェーデンのグレタ・トゥンベリは去年の8月つまり中学3年のときから、毎週金曜日に学校を休んで、パリ協定を推進することを求めてストックホルムの議会前に座り込み運動を始めたという。

 

評論家川口マーン恵美氏の「シュツットガルト通信」より。

2018年の8月から、毎週金曜日に学校へ行かず町に繰り出し、「惑星を救うため」の抗議デモをしているからだ(どの政治家が言い始めたのか、最近は「地球」ではなく「惑星」)。

目的は、一刻も早くCO2を削減して、「惑星」を滅亡から救うこと。今、すぐに行動を起こさないと、地球はまもなく取り返しがつかなくなるそうだ。

今ではその運動に“Fridays for future”という名が付き、あっという間に国境を越え、どんどん拡大中。デモの目的は、「惑星」の危機的状態を世の中の人々に知らしめ、責任者である大人たちに早急に温暖化対策を実行させること。たとえば、CO2の巨大な排出源である石炭火力発電所の停止だ。」

 

この運動は日本では余り知られていないが、欧州特にドイツでは有名となり、大きな広がりをみせ、デモには数万の参加者があり、生徒の多くが、金曜日は学校をサボってデモをしているらしい。

地球温暖化防止と言えば、今のところ世界中のほとんどの人間がひれ伏す状態にあり、一部の人とトランプ大統領だけがCO2説を否定するのみだから、この少女のデモには誰も反対しない。どころかマスコミその他が喜んで持ち上げる始末だ。

その勢いはすごい。止まらない。中世のラピュセル(ジャンヌダルク)を彷彿とさせる。ただ、可愛げが全くないのが玉にきずだ。

 

メルケル首相が「生徒たちが気候変動を止めるため戦っていることを強く応援します」と褒めまくり、シュタインマイヤー独大統領が、デモは若者の政治的関心の高まりの証拠だと礼賛し、グレタはEUの委員長に面会したりしている。

またスイスのダボス会議に参加し、バチカンで法王にも会っている。そして去年、米『Time』誌は、世界で一番影響力の強いティーンエイジャー25人のリストにグレタを加えた。まさに、スウェーデンのジャンヌダルクだ。

 

地球ではなく惑星を救うなんぞと神がかったことをいい、世界がひれ伏すなんて新興宗教の教祖そのものだが、どこかで地球温暖化CO2説を読んだか知ったか吹き込まれただけで信じ込んでしまった単なるバカで間抜けな少女に過ぎないのだが、それを子供だから使いようがあるとおだて上げる者たちは更に罪深いと言えないだろうか。

 

地球温暖化CO2説の間違いを一応簡単に書いておく。いつもの近藤邦明氏の言葉から。

20世紀の温暖化という現象の主因が人為的なものではないということは、義務教育で科学的・論理的な思考を学んだ普通の人であれば、容易に理解できなければならない事柄です。
 地球大気の温室効果の95%程度は水蒸気が担っています。二酸化炭素CO2が担っている温室効果はどう多く見積もっても全温室効果の5%にも満たないのです。さらに、大気中に放出されるCO2の内、97%は自然起源であり、人為的な放出量は3%程度です。つまり、全温室効果に対する人為的に放出されたCO2による影響は、0.05×0.030.00150.15%に過ぎないのです。例え、人為的なCO2放出をゼロにしたとしても、削減できる温室効果は0.15%、ほとんど誤差の範囲にすぎないことは当たり前です。

 

要は人為的に発生したCO2を削減しても削減できる温室効果は0.15%であり意味がないということである。

 

この可愛げのないグレタ・トゥンベリにとっては、こういう理屈というか真実はどうでもいいのかもしれない。少女にとってはもうCO2は悪魔の使いなのであり、この惑星が生き残るにはCO2絶滅しかないと信じ込んでいるのであるから。

「大天使ミカエルの姿を幻視し、イングランド軍を駆逐して王太子シャルルをランスへと連れていきフランス王位に就かしめよという」神のお告げを聞いたジャンヌダルクと同じだ。

 

先に引用した川口マーン恵美氏の「シュツットガルト通信」より引用する。

「今年1月の末、スイスのダボス会議で行ったスピーチは、とりわけ強烈だった。

彼女は全世界の大人たちに向かって、まるで無表情で次のように言ったのだ。

「私たちは、あなた方が希望を持つことを許さない」
「あなた方が恐怖を覚えることを望んでいる。私たちが常に感じているような恐怖を」
「私たちは、あなた方が自分の家が燃えているときのようにパニックに陥ることを望む。家は本当に燃えているのだ」

 

しかし、この不吉な御宣託を不気味に感じたのは私だけだったらしく、今やメルケル独首相からシュタインマイヤー独大統領までが、グレタの蒔いた種で広がりつるある子供デモのことを褒め称えている。

ドイツ政界の重鎮ショイプレ氏に至っては、生徒が金曜日の授業をサボることを容認している教師たちのことまで褒めた。また、主要メディアも、グレタと、そして彼女に続く子供たちを異常に祭り上げている。

417日には、グレタはバチカンで法王に会っている。普通、ローマ法王の前に出るときは、アメリカ大統領夫人であろうが、ハリウッドスターであろうが、アウトフィットは黒の正装が常識だが、彼女はTシャツと運動靴で現れ、“Join the Climate Strike”と書いた紙を法王に示した。ほとんど暴挙と言える。」

(引用終り)

 

Join the Climate Strike」って、「法王も地球温暖化反対のストに参加しろよ」ってことだ。ローマ法王に命令できるのは、神の使いのグレタ・トゥンベリだけってことか。

 

更に川口マーン氏は書く。

子供たちの主張は、ひとえにCO2の削減だ。石炭火力発電所は即刻停止、ガソリン車もやめる。飛行機も極力乗らず、肉も食べないのが正しい生活であるとする(酪農も多くのCO2を発生させるから)。

子供たちのこの過激な思想を支えているのが、「大人たち」への憤りだ。自然を壊しておきながら、未だに反省もせず、何の手立ても打たない大人に対する彼らの怒りは、とどまるところを知らない。

ただ、実際問題として、子供たちの言うとおりにしたら、地球が温暖化で壊れる前に、ドイツが経済破綻で壊れる。そうなったら、肉は食べたくても食べられないし、飛行機や車も、乗りたくても乗れない。それどころか、環境を保護することもできなくなるだろう。CO2は、いわば産業発達の指針である。

そこで、ある記者がグレタにその解決法について尋ねたら、彼女はまたもや無表情で、「自分たちが作った汚泥の除去の仕方を、子供に尋ねるな」と一蹴。そして、それを聞いた大人たちが、あっぱれと言わんがばかりに喜んだのだ。」

 

グレタ・トゥンベリの神がっているのはこういう当意即妙の返答ですね。これは普通の女の子にはできない。

「私たちは、あなた方が希望を持つことを許さない」とか

「私たちは、あなた方が自分の家が燃えているときのようにパニックに陥ることを望む。家は本当に燃えているのだ」とか

「自分たちが作った汚泥の除去の仕方を、子供に尋ねるな」など。

 

そしてこの少女が国連気候変動サミットで素晴らしい且つ人の度肝を抜くような警句が散りばめられた演説をするのである。盗人猛々しい文在寅の演説より人を感動させる演説!

 

恐らく、その中身は「悔い改めよ、そうしなければ地獄に墜ちる。悔い改めよ、神の国は近い。」という内容になるのではないか。キリストの教えそのものだ。何しろ北欧のジャンヌダルクなのだから。

悔い改めよとは、現代文明を否定せよということである。それが成功すれば地球という惑星は救われる、神の国は近い、と。

 

そしてもうこの頭のおかしい少女に誰も反対出来なくなる。異常な現象が世界に蔓延するのが目に見えるようだ。

(NHK「明日のエコでは遅すぎる」の再来!)

そして来年のノーベル平和賞はこの神がかり少女に満場一致で与えられることだろう。アホらし!

CO2削減に大金を注ぎ、無駄なことを世界の人間がやらされることになるのだ。今もやっているが。

 

もう救世主はトランプ大統領しかいない。

ぜひこの少女に「このガキ!たわごとは言うな」と一喝してほしいものだ。

でもグレタ・トゥンベリは言うだろう。

「悪魔よ、去れ!」と。

 

最後に近藤邦明氏の言葉を掲げる。

「北欧に住む子供による科学的根拠のない戯言に踊らされてどうするのですか!」