兵庫県姫路市は今夏の市役所本庁舎内のエアコン温度設定を従来の28度から25度に下げるとテレビニュースでやっていた。思わず拍手した。

 

ネットで見たら、今月1日に発表して新聞で報じられたようだが知らなかった。

梅雨寒が続くので、今年の夏は冷夏なのか、それともやはり夏になればいつも通りの猛暑になるのか今年はよくわからない。そんな時にエアコン28度から25度設定にするといってもピンとこない。

 

しかし、この決断は非常に重い意味を持つし、自治体の決定ということでバカ環境省に反省を促すものとして画期的なことと評価したい。ふるさと納税に反逆した自治体に「制裁」を加えた総務省のように、環境省も姫路市に今はやりの「制裁」を加えるだろうか。

 

姫路市役所 エアコン温度設定を25度に 効率アップで残業減狙う

毎日新聞201971

兵庫県姫路市は1日、今夏の市役所本庁舎内のエアコン温度設定を25度に、実験的に下げると明らかにした。国が「クールビズ」を掲げた2005年以降、28度を保ってきたが、循環器内科医でもある清元秀泰市長が「人が快適に働ける温度」として決断。職務効率を高め、残業を減らす狙いという。環境省によると、25度設定は自治体では全国初。

 実施期間は、今月16日~830日の午前835分~午後520分。残業時間帯も継続するかは今後検討する。

市は9月に、本庁舎で働く職員を対象に疲労度などを問うアンケートを実施する予定。残業時間や電力使用量の増減も調べて、効果がないと判断すれば28度設定に戻すことも検討する。

 清元市長は「28度は暑すぎる。環境省に楯突いたり、省エネに逆行したりする気はない。人によって感じ方が違うことも承知しているが、労働効率向上が最大の狙い」と話している。環境省の担当者は「28度は目安で、実際の温度設定は個々の判断」としている。

 夏季の25度設定に関する論文がある梶本修身・大阪市立大大学院特任教授は「平均室温が25度から28度に上昇すると、作業効率は明らかに落ち、約30分の残業が必要になる。全国に先駆けた実施は画期的で、他にも広がることを期待したい」と説明している。

(引用終り)

 

「労働効率向上に効果がないと判断すれば28度設定に戻すことも検討する」と少し腰が引けている感じもするが、公的機関としては止むを得ないか。やりすぎると、アホ市民が必ず「税金のムダ使いだ」とクレームを付けるから最初は大人しくして様子をみたほうがいいかもしれない。

 

環境省の地球温暖化CO2説に固執するあまり、国民に無駄なエネルギー節約を強いてきた。そのため熱中症という形で環境省の犠牲になった老人や子供たちが沢山いるのだが、環境省はいまだに反省もしないし、責任を取ろうともしない。

猛暑で熱中症が大量発生してから、エアコンを適切に使用しましょう、とテレビは呼びかけるが、28度設定を止めましょうとは絶対に言わない。

 

私はいつも思うのだが、28度設定にしてある環境省の役所内は当然パソコンを使って仕事をしているのだから、パソコンの熱で室内は30度は超えているはずだ。だから、環境省の役人がバタバタと熱中症にかかって倒れて、救急車で搬送されてほしいと。それでも28度設定を止めてくれるなと。

まあそんな暑いところで仕事をしている環境省だから、ロクな仕事はしていないはずだ。国民の為にならない役所としては2番目だろう。もちろん一番は財務省だが。

 

私も会社員時代、今から123年くらい前だが、子会社のトップをしていたとき、権限でエアコン28度設定は守らなくてよいと指示していた。親会社はバカがつくほどまじめな会社だから、当然全社的に28度設定のお触れを出していた。しかし、それぞれの部署では当然職場環境を考えるから融通を利かせていたと思う。

しかし、社員でも生真面目な社員がいて、環境省指示に基づいた28度設定を破るのはよくないのではとクレームをいうアホもいた。

折角仕事場を涼しくして仕事をし易くしてやろうというのに、バカな奴らがいたのだ。

私はこう説明したことを覚えている。

テレビ局は夏になるとアナウンサーなどが、急に秋の装いで長袖の服を着て出てくるのは何故なのかと。

スタジオ内が寒いからだ。こんなに「明日のエコでは遅すぎる」「地球温暖化対策を」と叫ぶマスコミがなぜスタジオを涼しくするのかと。

アナウンサーやディレクターが働きやすくするために涼しくするのか。違うだろう。スタジオ内の機械・器具の発熱により故障を起こすのを防ぐためであろうと。人間の為に涼しくしている訳ではないと。

 

また、わが社の通信機器の機械室は全てエアコンで温度設定がなされているのはなぜか。これも機械の発熱により部屋全体が熱くなり過ぎて、機器の動作がおかしくなる、故障するのを抑えるためであろうと。機械が順調に作動するようにエアコンは働いているのであると説明した。

 

さて、人間はどうなのか。人間も機械と同じである。暑すぎれば判断力も思考力も鈍るし健康上もよくない。暑すぎれば人間の脳も故障するのである。機械に許されていることが、一番大事な人間には許されないのはおかしいとは思わないのか、と糞真面目社員に説明した。

そして、お上がいうことに何でも従うことはよくないことで、自分の頭で考えるべきではないのかと。

恐らく納得はしてくれなかったとは思うが、ふつうに自然に素直に考えればこういう結論に至るのが当たり前であり、クールビズとかなんとかにより騙す小池百合子や環境省の言いなりになる必要はないのである。

 

今回の姫路清元市長の勇断に拍手を送りたい。これが自治体のみならず、エアコン28度設定をバカみたいに守る全国の企業・オフィスが、姫路市の決定に追随することを期待したい。しかし、環境省のオフィスは絶対に28度設定を守ってほしい。腐っても鯛なんだから。

 

一昨日ブログ記事として書いた「メガソーラー望まない宣言の福島大玉村に拍手」もそうだが、全国的に環境省の言っていること、やっていること、地球温暖化対策にほころびが起きていることは嬉しいことだ。

バカな京都府亀岡市のようなところもあるが。

 

しかし、このほころびとは、欧米で盛んになった移民反対と同じで、被害や問題が大きくなったから行動を起こしているのは、ホントはよくないことなんだ。頭で判断してわかるのなら、問題が起きる前に、被害者が出る前に対策を打つことが一番いいのである。

 

地球温暖化対策にほころびが起きているということは、それだけその対策が如何に馬鹿げたものかやっと誰の目にも見えてきたということである。これは決して手放しで喜ぶべきことではない。といっても「過ちては改むるに憚(はばかる)ること勿れ」の言葉もあるから、環境省のバカ施策には大いに文句を言っていこう。