いつまでも梅雨が続き、鬱陶しい日々が続くが、明日も九州地方は引き続き大雨の予想で、河川の氾濫や山崩れ、崖崩れの危険が高いようだ。

そういう危険地帯は過疎地帯で老人しか住まない世帯が多い。避難するにも命がけだ。

 

気象庁は今日午後、臨時の記者会見を開き、すでに大雨となっている九州では「命を守らなければならない状況が迫っている」として早めの避難を呼びか、強い危機感を訴えた。黒良主任予報官は「雨が強まる明日昼前までに自分が住んでいる場所が危険なのかどうかや、避難場所を確認してほしい。市町村の避難勧告などに従い、自分の命、大切な人の命を守るために、早め早めの避難、安全確保をお願いしたい」と呼びかけた。

 

集中豪雨は厄介で特に夜間の場合は危険この上もない。何とか雨雲も停滞せずに早めに通り過ぎてほしいものだ。

 

今回気象庁から警戒レベルの区分が発表されたが、ちょっと気になるところがある。

警戒レベル1は、災害への心構えを高める
警戒レベル2は、ハザードマップなどで避難行動を確認

警戒レベル3は、高齢者や要介護者等が避難

警戒レベル4は、対象地域住民の全員避難

ここまではよく理解できる。なぜなら、大雨等の変化に従って住民に具体的な行動を促しているからだ。しかし、警戒レベル5になると、お手上げ感がハンパない表現となる。

警戒レベル5は、命を守るための最善の行動を
「市町村から警戒レベル5「災害発生情報」が発令された段階です。すでに災害が発生している状況ですので、命を守る最善の行動をとってください。」

 警戒レベル5は、対象地域住民の全員避難指示が出て、それ以上災害発生の危険がすぐにでも迫っているとの状況で発せられている。

 しかし、「命を守るための最善の行動を」と言われてもどうしてよいかわからないのではないか。警戒レベル4までは具体的な行動指示だったのに、それ以上危険が迫ったら、「大変だ、大変だ」というだけだ。自分の命は自分で守れ。個々の状況が違うから、一番良いと思う方法で逃げろ、と言う。

つまり、警戒レベル4までと警戒レベル5の中身は違う、断絶があるのだ。気象庁には悪いが、災害発生してるんだから、もうどうしようもない、後は自分で命を守れ、と突き放しているように感じてしまう。

 

気象庁は、日本語の使い方がどういう訳か下手だ。火山の噴火状況を知らせる区分も分かりにくかったり、50年に一度の大雨とかこれまでに経験したことのない大雨といったり、と表現に苦労はしているのだろうが、いつまで経ってもすんなりといかない。

 

警戒レベル5の表現は、もう災害発生して危険なんだぞ、とは表現しているが、あとはそれぞれの自治体か個々人で頑張って逃げて、命を守ってくれ、と言っているだけだ。

もう少しなんとかならないものだろうか

一番いいのは、警戒レベル5の発令がなされないことがいいのだけれど。