(承前)

この橋下のTwitterを受けてかどうか知らないが、2月14日のチャンネル桜・「Front Japan」で、水島社長が怒りを持って、橋下徹を徹底的に批判した。

水島総

橋下徹のこの本を読んで、そうだなと思う人がいたら、愚かでバカだ。こんなアジビラの安っぽく薄っぺらでこんなことで沖縄問題が解決できるのか。何も沖縄のことがわかっていない。これでもホントに弁護士か。これぐらい頭が悪いのか。

 

沖縄独立論を叫べば中国が喜ぶだけだ。政府がびっくりするというが、結局お金を出させようとしているだけではないか。それが今までの問題じゃないのか。金漬けにされているのも沖縄問題じゃないのか。

 

沖縄の侵略をこの男は国を売ることをやっている。国を解体するために意識的にやっているかもしれない。

 沖縄について我々は専門知識をもっているから、ここへおいでなさい。2時間でも3時間でも議論しようじゃないか。どっちが正しいか。こんなインチキな本を出して何が沖縄問題の解決か。デマ飛ばすんじゃない

 

沖縄問題を訴えてしっかり活動している我那覇真子さんを、浅い読みとバカにしているが、誠に無礼でバカにしている。テメエのほうが余程浅い薄っぺらな人間じゃないか。あえて挑発的にいいますが。

 

沖縄問題に刺激を与えるためにこういう手段(独立の住民投票)を言ったんだというとするなら、こんな薄っぺらな手段、人が喜びそうなこと、いい加減なことを言うんじゃない。政治に関わるな、弁護士とタレントやってろといいたい。無責任ないい加減な人間が政治に関わるんじゃないといいたい。

 

議論ではたっぶりあなたに言わせますよ。やろうじゃないか。大阪がいいなら行きますよ。ノーカットでやりましょう。Twitterでいい加減なことを言わずに。

 

水島社長の怒りは概ね以上だが、我那覇真子さんへの橋下徹の無礼なTwitterに怒って、沖縄問題をきちんと討論しようじゃないかという申し入れになっているが、この中で何度かでてくるのは、橋下徹及び維新の会の沖縄及び北海道独立論ひいては大阪独立・地方主権が中国の日本侵略という謀略工作に乗っているのではないかという重大な懸念を水島氏はもっているからである。

討論の申し入れは、単に橋下徹の薄っぺらな沖縄に関する見解を批判するのでなく、その裏にある中国工作をも明らかにしたいように思われる。

 

これに対し、橋下徹はTwitterですかさず反応した。それが前回のブログの冒頭に引用したものである。

 

橋下徹

「いい年こいて、威勢だけよく、頭の悪そうなこの男は何なんだ?日本だ、保守だと喚く連中に限って、日本人としての礼節を知らない。人のことをバカにした批判をしておいて俺が反論したらこれだ。」

 

「ここまで住民サービスを充実させた上で、借金も大幅減額。僕を完全に超えている。国会議員も少しは見習ってほしい。日本だ、保守だと、大したこともやっていないのに自分たちを過大評価している連中も少しは見習え。尖閣に上陸したことでいったい何が変わった?大阪の政治の実際をもっと勉強しろ。

 

「尖閣上陸が行動だって?日本の海上保安庁に保護されることが分かっていながらその上陸に何の意味がある?それで日本の何が変わった?そんだけ言うなら、この時勢の中、竹島と北方領土に上陸して日の丸を掲げて来い!」

 

また、うちの事務所に討論の申し込みをしてきたようだが、まずは社会人としてのマナーを勉強しろ。俺は暇ではないし、俺の時間を拘束するなら有料だ。しっかりと条件を提示して来い。俺の番組に呼んでやってもいいが、社会的に価値があり出演の価値があるか厳正に審査した上でのことだ。」

 

橋下徹としては自著を徹底的にけなされ、バカにされたから、言葉もやくざ調になったかもしれないが、沖縄問題について水島氏は指摘しているのに、的外れの大阪市政の自画自賛だ。こういうところが橋下徹のダメなところだろう。

討論の申し入れについても、「俺は暇ではないし、俺の時間を拘束するなら有料だ」といっているから、90%はやる気がなさそうだ。そういう書き方自体がもう「逃げ」なのだから。

 

ネットの声をつないでみた。全く的を射ている。

・私はクレバーではありませんが、我那覇さんに本質突かれて、慌てて理解力の問題にすり替えてることだけはすぐにわかりました。

・本に対する批判くらい受け入れろよ。無能か?

・批判されたら「じゃあ、お前が政治家になれ」。橋下っていつもこれ。大阪で桜井誠と討論した時も今回みたいに喧嘩腰で、じゃあお前がやれよって言ってたな。

それだと政治に意見ある人はみな政治家にならないといけない。 つまり原則として有権者は全員政治家にならないといけない事になる。もちろんそれでは国家という枠組みは維持出来ないし、何のための代議制かという話になる。政治家になれないなら批判する資格はないという恐怖政治。

・痛いとこ突かれるとすぐに地が出るんやね。チンピラのケンカかな。

・橋下は批判や、意見に本当に弱い。ヒステリックにツイッターやらテレビやらでがなりたてるだけ。批判されたくないなら本など出さなければいい。
・知名度が低いだとか、オレは忙しいだとか幼稚。政治家に全く向いていない。

・橋下さんと議論する場合、最初に「橋下さん、今回は「お前が議員や市長やってみろよ」「政党作ってみろよ!」「国会議員当選させてみろよ!」」はNGワードって事でお願いします。

 

橋下徹は恐らく「逃げ」ると思うが、その理由は負けが分かっているときは、「逃げるが勝ち」で戦わないのが常道で、相手が大したことがない或いは地上波テレビでの番組のように相手が大人しく、厳しい反論をしてこないと分かっているときは喜々として出てくるのだ。

 

だから、百戦錬磨の水島総氏と討論するわけがないのだ。

しかし、橋下徹はTwitterでは威勢のいいことを言っている。

「僕は政治家時代、学者やコメンテーターたちから、人をバカにしたような批判を受け続けてきた。正直、そんな連中よりもはるかに勉強した上で、しっかりと判断してきた自信がある。それなりのポジションにある政治家は命をかけて必死にやっている。相手のその点を理解した上で、激烈にケンカをすべきだ。」

 

嘘ですね。大阪市長時代に藤井聡氏に批判・指摘されたたとき、テレビ出演をさせないよう圧力を掛けたのは誰でしたか?橋下よ、あなただろう。言論で勝負せず、汚い手を使って言論弾圧したじゃないか。

正直、そんな連中よりもはるかに勉強した上で、しっかりと判断してきた自信がある。」なんてよくいうよ。負けそうな相手には必ず逃げていたよね。

 

少し昔在特会の代表で今は日本第一党党首の桜井誠氏との討論でも、論戦すれば負けると思ったのであろう、橋下徹は最初から議論に入ろうとせず、ぶち壊しにかかって、結局数分で物別れになった、というより意図的に物別れに持ち込んだのだろう。

 

そのときの汚い橋下徹のことばを再現。

橋下「おまえなぁ、勘違いすんなよ」 

橋下「お前、自分で、世の中を変えれる力持っていると、勘違いしていないか」 

橋下「政治に文句があるのなら立候補しろ」 
橋下「当選してから言え」 
橋下「出来ないなら政治活動するな」 

 

どうですか。マイナーな活動家に対してさえ議論を拒否して、いつものセリフ「政治に文句があるのなら立候補しろ」 「当選してから言え」を連発している。これって議論じゃ負ける、議論したくないということを虚仮脅しで誤魔化しているだけだろう。見ていた国民はその時みんなそう思ったはずだ。

「ああ橋下は逃げてる!」と

まともな論者を相手にすれば負けると本人もわかっているのだ。ウーマン村本と同じで災上芸人でしかない。
 

今回は桜井誠氏よりも保守派としては大物である。橋下徹が勝つ見込みはほとんどない。

ただ、ルールはしっかりと決めておかないと、いつものヤクザ言葉と常套句で混乱させる作戦に出るだろう。例えば、桜井氏に放った子供じみた言葉群を禁句とすることだ。

「政治に文句があるのなら立候補しろ」

「お前が議員や市長やってみろよ」

「政党作ってみろよ!」

「国会議員当選してから言え」

等沖縄問題に関係のない言葉は禁句にして、中身で勝負しようと申し入れることだ。

 

もう一つ。乱暴かつ汚い下卑た言葉使いも禁句にすること。ヤクザじゃないんだから。

「お前なあ」

「てめえ」

「〇〇しろ」

「〇〇すんな」

 

しかし、申し入れ拒否には理由がいる。どんな理由を言いだすか。

「お前はギャラを払うと言ったな。俺のギャラは高いんだぜ。1時間1000万円は出してもらおうか。それができなきゃ議論はなしだ。お前らのような弱小会社が俺と討論しようと考えるのがそもそも僭越だってえの」

こんな感じ。ギャラを釣り上げて議論を拒否するくらいが関の山だろう。

 

もう一つ。

俺の番組に呼んでやってもいいが、社会的に価値があり出演の価値があるか厳正に審査した上でのことだ。

と言っているから、中身のない水島総となんか討論する価値はないと否定するぐらいか。これも単なる逃げだな。水島氏は恐らく、もっと汚い言葉で橋下を挑発してくるだろう。

忙しいとか暇がないなんて理由にしたら、チャンネル桜で笑いものにされて橋下徹の評判はガタ落ちになるだろう。

出てこい、橋下徹。

 

我那覇真子さんも橋下徹を「保守派」と思っていたと間違えたのは、安倍首相と懇意であることや従軍慰安婦問題で保守派と同じスタンスを示していたことにあるように思われる。

保守派が安倍晋三に振り回されるのと同じ構図だ

 

橋下は韓国の文在寅にも理解を示しているし、沖縄独立論を平気で掲げるくらいだから、歴史問題には関心がない、単なる新自由主義者なのだ。そういう意味でやはり新自由主義者安倍首相と仲がいいのである。

 

そして橋下は民主主義を単なる数の問題と捉え、勝てばヒトラーの如く独裁を行うつもりだ。つまり民主主義を自己の権力基盤強化の手段としてのみ用い、真の民主主義は踏みにじっても気にしない。

 

文藝春秋2015年7月号に寄稿した大阪都構想否決の際の評論家中野剛志氏の橋下評「橋下徹とは結局何者だったのか」は、橋下徹の本性を抉り出す。

今テレビのコメンテーターをしている女性政治学者三浦瑠麗は、橋下の多数決原理強調をなぜか評価するが、中野氏はそこに独裁の危険性をみる。

 

橋下の敗戦の弁「大阪都構想が市民に否定されたのは、やはり(都構想が)間違っていたことになるのでしょうね」に対し、中野氏は、「都構想の「正否」は、投票結果に左右されないはず。なぜなら、多数決が判断をまちがえることはありえるからで、橋下が都構想を正しいと本当に信じていたなら、投票で負けて少数派になっても「間違っていない」と言い続けるべきだろう。」と書く。

 

続けて「つまり橋下は、「勝敗」と「正否」とを同一視しているのだ。勝敗は投票数で決めることができるかもしれないが、物事の「正否」は、投票では決まらない。

橋下は、住民投票に勝利することで、反対派を叩き潰す、つまり、「弾圧」するつもりでいたのだ。

要は、橋下は、民主主義を数が決めることと勘違いし、独裁を言葉の上だけで否定し、真の独裁を手繰り寄せている。」と、中野剛志氏は橋下を鋭くえぐっている。

 

そして「独裁者ヒトラー、スターリン、毛沢東、金日成のイメージで語るのは馬鹿げている」として「民主主義と独裁は対立せず、独裁の危機は去っていない」と橋下の政治思考に警鐘を鳴らしている。

 

つまり橋下徹を政治の前面に出しては危険なのである。一般大衆は橋下徹の危険性を認識するには相当痛い目に会わないとかなわないからである。