先場所チャンスが欲しいと言っておきながら、何ら生かせなかった稀勢の里。受験に落ちて浪人したのに、1年間勉強せず、のんべんだらりと過ごしてしまい、また落ちた受験生のようなものか。
稀勢の里の頭の中を去来するものはなんだろうか。負ける疑問か、悔しさか、後悔か、綱への執念か、執着か、不定形なもやもやとした整理のつかないものか。何にしろもう遅い。
何だか男らしくない、決断力がない、諦めというものがない。
結論は頭が悪すぎるということ。それが全てだ。
チャンスをくれと言っておきながら、それを生かしたのか。瀬戸際だという感覚があったのだろうか。なかったのではないのか。
ろくな稽古もせず、2週間前から稽古をし始めて、稽古相手が負けてくれるのをいいことに、自分を甘やかして、調子がいいというバカげた判断を下した。全く中学生レベルだ。
誰と相撲を取っても今は勝てない。精神的にもそうだが、肝心の相撲技術が霧消してしまった。
それをどういうわけか、なぜこんなにも簡単に負けてしまうのか、自分でも理解出来ないということか。
こんなはずじゃない、という思いが頭の中をグルグル回っている。何かきっかけがあれば元の強さが復活すると思っているのだろうか。
現実を認めたくない思いで一杯で、引退の文字が浮かばない。ひょっとして明日こそと思っているかもしれない。
明日は錦木が相手のようだが、絶対に勝てない。
4連敗して恥をさらして、相撲協会から裏で引退を強いられて引退表明をするのか。
もうそんな哀れな姿を相撲ファンに晒さない方がいい。
明日の朝一番で親方に引退を申し出て、協会に報告し、引退表明をするべきだ。
ニュース速報ものだ。
ただし、休場してもう一度チャンスを下さいなんて言いっこなしだぜ。
もう誰も信用していないから。