世の中に「マジック・ワード」というものが氾濫している。「自然にやさしい」とか「再生可能エネルギー」とか環境関連の言葉はみんなマジック・ワードだ。財政再建も差別関連もそう。
マジック・ワードとは、誰もが思考停止に陥る言葉というのが定義だ。「多文化共生社会」もその一つだろう。
安倍首相が言っています。「外国人に対し日本の価値観を強制してはいけない。互いが尊重し合える共生社会の実現を」と。
私は読書の記録やコメントをする「読書メーター」に参加していますが、そこにこんなつぶやきが載っていました。
「楽しい三日間の京都紅葉狩りが終わり、紅葉は満開ではなかったですが、十分堪能できました。一方、ますます(外国人)観光客は増加し、どこに行っても、押しくらまんじゅう状態です。
外国人観光客が増え、日本文化を理解してもらうことができる反面、酷いマナー違反も目立ちます。苔を土足で踏んだり、写真のため民家の玄関を勝手に開けたり、トイレを汚したり、電車内で二人分の席を占拠したり、寺の池にペットボトルを捨てたり、列に割り込んだり等々を目撃しました。観光客対策も、曲がり角に来ているのではないでしょうか。」
こういう風景はいつの頃からか観光庁の愚策によって当たり前になってしまいました。
こういう時、外国人観光客(多くは中国人だと思いますが)にもっとマナーを知ってほしいとか何とか言うところでしょう。
(といっても日本人だってマナーを守らないバカは沢山いますが、ここでは相対的又は総体的に考えてのことです)
しかし、安倍首相が言う「外国人に対し日本の価値観を強制してはいけない。互いが尊重し合える共生社会の実現を」に従えば、日本のマナーを教えることは「日本の価値観を強制」することになるのです。つまり、汚す外国人はその国の価値観を表しているのであり、外人観光客のマナーの悪さを指摘してはいけないのです。
日本人は彼ら彼女らと共生するために、我慢するしかないのです。多文化共生社会とはそういうもの。日本人が考える秩序は世界標準ではない、狭い日本だけのもの。そんなものは世界に通用しないということです。日本人にとってはとても生きづらい社会なのです。
「多文化共生社会」というマジック・ワードに嵌(はま)ってしまった人は、思考停止に陥って、その表面的な心地よさに浸って下さい。
しかし、ちょっとおかしいと少しでも思った人は、じっくりと多文化共生社会の意味を考えてほしい。
私も多文化共生社会を全面的に否定はしません。しかし、甘い言葉にご用心です。連れていかれた先には、日本社会の無秩序と破壊が待っているのです。それが今問題になっている移民社会のことです。
(注)多文化共生社会の問題は上に挙げたような些末な問題ではありません。ここでは目に見える事例として挙げてみました。些末なものでも厄介な問題であることはわかるのではないでしょうか。
三橋貴明氏が今日のブログに「スウェーデン民主党とスウェーデニスタン」と題して書いています。スウェーデンの情報がいかに日本に紹介されていないか驚きです。
(前略)
世界で最も「寛容」な移民政策をとったスウェーデンは、中東系移民が激増。彼らが社会保障にただ乗りし、「国の中の国」がいくつも作られ、犯罪も「激増」。
80年代のスウェーデンは日本並みに犯罪率が低かったのです。それが、今や日本の犯罪率の「13倍」!
2016年に、スウェーデンの犯罪防止国民会議が調査したところ、国民の15.6%が「暴行」「脅迫」「性犯罪」「強盗」といった犯罪被害を経験していました。無論、統計史上、最悪を更新です。
特に、05年-14年は平均0.9%だった性犯罪が、2.4%に跳ね上がりました。しかも、若い女性の14%が性犯罪の被害を訴えているわけですから、半端ありません。
すでに、スウェーデンは移民系の住民が24%を超えています。2030年頃には、ネイティブなスウェーデン人が少数派となり、スウェーデンは「スウェーデニスタン」になるのでしょう。
日本以上に「ダイバーシティ」「人権」「寛容」「多様化」といったリベラル思想が蔓延したスウェーデンでは、移民難民に不満を持っていたとしても、国民がそれを口に出すことができなかったのです。(そのように教育されるそうです)
(引用終り)
今安倍政権は、日本をスウェーデンのような国にしてしまう可能性があります。それもほとんどろくな国会審議もせずに。