今日のワイドショーで町議会議長選の千日手状態を扱っていたが、非常に興味深かった。頭の体操だ。

なんで千日手状態が続くのか、沖縄タイムズが解説している。

 

「…与那国町の町議会議員選挙が行われたのは9月9日。定数がこれまでの6人から10人に増え、選挙の結果、与野党の勢力が5対5の同数となった。

 9月28日、選挙後初の議会が開かれ、議長を選ぶ選挙が行われた。議長は採決に加わらない。与党から議長を出すと議会は与党少数となり、野党から出すと野党少数となる。議会に予算案や人事案などを提案し、承認を得なければならない町当局にとっては、与党多数でないと困る。与党の5人は野党の1人に票を投じ、野党の5人は与党の1人に票を投じた。与党側は野党に、野党側は与党に、議長ポストを押し付け合う、という構図である。

 選挙で同数になった場合、地方自治法や公職選挙法に基づいてくじ引きで決めることになっている。 くじにあたった議員は、まるで申し合わせたように議長就任を辞退し続ける。そのような茶番劇が連日、繰り返されてきたのである。自治体議会では議会運営上、与党から議長を出すのが慣例になっている。それに従えばとうに解決しているはずなのに与野党の感情的対立はエスカレートする一方だ。」

 

町民もあきれ顔だが、沖縄の政治は左翼と右翼のぶつかり合いだからどちらも妥協なんぞしない。だから、延々と議長選が繰り返され、毎回辞退と相成って解決する気配がない。

 

将棋の千日手なら試合は没収され、再度やり直しのルールがあるからいいが、与那国町議会とすれば、解散して議員選挙をもう一度やればいいのだろうが、議長が決まらなければ町議会自体が成立しないのだろう。なにしろ議長を出した党が少数転落するのだから、妥協はありえない。

 

 そこで提案。

副議長を選任するというルールを急きょ作る。そして、議長を出さなかった党が必ず副議長を出すのだ。これによって、議会の与野党は同数となる。

ただ、問題は案件がいつでも賛否同数になって、成立しない。ふつうは議長がどちらかに決めるが、副議長が黙っていないからまた紛糾する。というよりもこういう事態を想定するなら、副議長を出す案は否定されるだろう。

 

と考えてきて、一番の問題は定数を偶数にしたことにあることに帰着した。

もう一人定数を増やせばこの問題は解決する。やはり、定数増の話し合いをして、町議員再選挙をするしかない。

 

民主主義は厄介なものだ。