私は血の出た切り傷、擦り傷を見るだけで身震いをしてしまう軟弱者なので、四つんばいになりながらコンクリートの地面をずって前進する姿を見て、感動するよりなんてむごいことをさせているんだろうと監督及び大会関係者を恨んだ。

 

 最近の駅伝中継は、こういうハプニングを期待しているような気がする。サド的感覚は倒錯的だ。

頑張る姿はふつうは感動を催すものだが、こういう頑張りは感動を通り越して、痛々しい。選手本人のチームに迷惑をかけたくないという気持ち自体はよくわかるし、「あと少しだ」という気持ちも浮かんでくる。

 

 しかし、北朝鮮やイラン等の国家対国家の威信をかけてやっているわけじゃない。やはりスポーツなんだから限界はあるはずだ。真夏の炎天下でこんな状態になったら死ぬかもしれない。死んでもラッパを離しませんでしたの木口小平じゃないんだから、左翼マスコミはもっとこういう成り行きを批判すべきじゃないのか。