カジノ法案に反対する野党を支持する。こんな法案、日本には要らないどうでもいい法案だ。

枝野立憲民主党代表は、内閣不信任案提出の演説に2時間33分もかけたそうだが、よくそんな長時間もしゃべる中身があったものだ。無意味で空疎な演説を長時間する能力は学生運動のアジ演説がよほどうまかったものと思われるが、テレビではその中身に全く言及していないのも哀れなものだ。

 

 戦前の腹切り問答、つまり立憲政友会の浜田国松代議士が国会で、軍部の政治干渉を痛烈に批判する演説を行ったところ、寺内陸相は答弁に立って「或は軍人に対しましていささか侮蔑されるような如き感じを致す所のお言葉を承りますが」と険しい表情で反駁。

ところが浜田が2度目の登壇で「私の言葉のどこが軍を侮辱したのか事実を挙げなさい」と逆に質問をしたため、寺内は「侮辱されるが如く聞こえた」と言い直した。それでも浜田は3度目の登壇で「速記録を調べて私が軍を侮辱する言葉があるなら割腹して君に謝罪する。なかったら君が割腹せよ」と激しく寺内に詰め寄った。(ウィキペディアより)

 

のような切迫した演説なら、中身についてマスコミも言及するはずだ。それが全くなかったということは、枝野の演説はマスコミからも「価値なし」と烙印を押されたも同然なのだ。

 

 今日本に切迫した問題はあるのである。災害もそうだが、いま日本中が困っている、特に児童・生徒が生きるか死ぬかと困っている問題があるではないか。そういう問題を指摘して、安倍政権を追い詰めることは考えないのか。モリカケなんぞ国民にとって痛くもかゆくもない問題なのだ。

 

 切実かつ切迫した問題とは、これまでにない炎暑、そして一過性ではないこれから毎年続くと思われる炎暑対策のことだ。

 小・中学校のエアコン設置率は思ったより低い。金持ち自治体は高いが、貧乏県ほど低い。

 

新聞記事より。

「文科省の統計をみると、東京都の設置率99・9%に対し、千葉県は44・5%と関東1都6県で唯一5割を切っている。こちらも県内格差が大きいようだ。船橋市や松戸市は100%の設置率だが、県庁所在地の千葉市はわずか1・6%だ。

 同市の担当者は「15年度に耐震工事が完了し、16年度に老朽化工事を行ったので、エアコンまで手が回っていなかった。優先順位の問題で、設置しない方がいいという考えがあるわけではない」と明かす。

岐阜県は55・2%。だが、市町村単位では大きな差がある。18日に日本で最も暑かった多治見市は公立小のエアコン設置率0%なのに対し、同日の最高気温が40・6度だった美濃市と39・6度だった岐阜市の設置率は100%だ。

 多治見市の担当者はエアコンが導入されていない理由について「冷えたところと暑いところの出入りによって体調を崩すことがあるので設置を見送った状態にある」と説明する。耐震化工事などを行ったため、エアコンの優先順位は低かったこともあるというが、「昨今気温も異常なくらいに高いので今年度から市の内部でエアコン設置の方針を固めた」と話す。」

 

 多治見市はうながっばで暑さ日本一を売りにしているので、エアコン設置率は結構高いのではと思っていたが、な、なんと「公立小のエアコン設置率0%」だと。ビックリだ。

 

多治見市には、私も30数年前に多治見ホワイトタウンというところに住んでいて、子供が脇之島小学校に通っていたが、今のような暑さではなかったから、教室にエアコンがあるかないかの話題も出なかった。

 

しかし、「多治見市の担当者はエアコンが導入されていない理由について「冷えたところと暑いところの出入りによって体調を崩すことがあるので設置を見送った状態にある」と説明、とあるが、くだらない屁理屈を言わずに、一言、貧乏自治体なため、予算がなかったと言えばいいじゃないか

 

 エアコン設置が遅れる理由は、予算がないという理由のほかに、「俺たちの子供の頃は教室にエアコンなんてなかった。エアコンなんて贅沢だ。」とうそぶく奴が必ず出てくることだ。だから、授業環境をよくしたいという声が大きくならないばかりか、かき消されてしまうのだ。

 

 だから予算不足であっても、大きな問題とならなかった。つまり例えば多治見市の公立小のエアコン設置率0%というのは、大人の責任でもあるのだ。

 

 こういう時、日教組は何してたんだろうか。平和憲法守れ、君が代反対で忙しくて、エアコンまで頭が回らなかったのか。いや、そもそも子供のこととか教育環境なんてことに関心がなかったのだろう。

 

 この炎暑で児童・生徒たちは授業中に死ぬかもしれない。校庭で体育授業をして教室に帰ってきてもエアコンがないから、暑さで死ぬかもしれない。今の日本は大げさではなく、そんな切迫した状況にあるのだと思う。

 

 これは予算のない自治体の責任ではない。基本的には政府の責任だ。貧乏自治体に金がなければ、国の補助率をグンと引き上げればいいだけの話だ。財政再建なんてどうでもいいのだ。

 

 枝野が内閣不信任案提出の演説の際、この問題を取り上げたらどうなるか。マスコミは必ず取り上げるだろう。そしてこれをきっかけに野党は財政再建の旗を降ろし、国民のための積極財政に転換し、必要な公共事業をもっとやれと、政府に迫るのだ。

 

「コンクリートから人へ」というバカげた民主党のマニフェストを自ら否定し、今野党は国民のために脱皮したと訴えればいいのだ。

 

 政府自民党と同じことを主張していては、野党に支持が集まるわけがない。政府自民党が主張していることの真反対のことを主張すれば、国民の支持は必ず集まる。

 

災害大国日本を守る公共事業を。

子供たちを守るエアコンの設置を。

生活者に負担を掛けない消費税増税の凍結を。

デフレ脱却のための財政出動を。

等々。

 

私は立民党も民民党も大嫌いだ。しかし、自民党も、今やっていることを見ているとトンデモナイことばかりやっていて、支持なんぞしたくないのだ。

だから、野党がもし心を入れ替えて、国民の為に脱皮するなら、野党を支持してもいいと思っている。

フランスの国民戦線もマリーヌ・ル・ペンになってから、極右政党から脱皮して支持を広げたのである。

日本の野党も真剣にかつ真面目にやれば支持は広がるのである。

モリカケを止めて、蓮舫たちを切って出直しすればいいのだ。