「愛媛県の中村時広知事は２２日、安倍晋三首相が加計孝太郎理事長と２０１５年２月に面会したとする県文書の内容を否定したことについて「『そうですか』としか言えない。
愛媛県はこれまでも間違ったことは言っていない。改ざんする必要はなく、ありのまま県職員が聞いたことをメモにして書類を提出しただけだ」と述べた。」（毎日新聞）
怪しい文書を無闇に出しまくる中村愛媛県知事の意図は何なんでしょうか。単に参院から求められたから出したということではないでしょう。
加戸前愛媛県知事が産経新聞に以下のように書いています。
「愛媛県から新たに文書が出たが、これもメモです。県庁職員は何でもメモして記録をとる。まじめといえばまじめ。
ただ、公文書でなく、連絡、報告用のメモだ。要するに加計学園側が今治市に話したことを県が今治市から聞いて、メモにしている。漫画みたいな話で、伝言ゲームだ。
（平成２７年２月２５日に安倍晋三首相と学園の加計孝太郎理事長が面談したことは）首相も否定した。首相は理事長と会う時間はないと思う。首相官邸で会えば首相日程に出る。官邸以外ならホテルで密会だが、それはないだろう。だから、２月２５日に会ったという話は学園側の作り話か、想像をつなげてああいう話になったのではないか。信憑性は疑わしい。
愛媛県の中村時広知事は県内の自民党主流派と衝突している状態だ。（文書の公開には）そういうこともバックグラウンドにあったのかもしれない。ただ、伝聞の伝聞の話を参院に出してどうするのか。聞いた話をメモにして外に出すなんて、常識ではありえない。
（中略）
あくまで私の推理だが、首相がきっぱり否定したのだから学園側の作り話だったと思う。」
(引用終り)
ここでは加戸氏は遠慮がちに、中身において「信憑性は疑わしい」と否定していますが、そういう文書があったこと（メモであっても）自体は否定していません。
でももうネットでも書かれているように明らかに捏造文書でしょう。
そもそも真っ黒いブツブツの付いた、コピーを繰り返ししまくった文書は原本でもなんでもない怪しいものです。こんないい加減なものをよくまあ参院に提出したものですね。
そして極め付けがフォントの違いですね。
百田尚樹氏
「愛媛県が出したメモを見ると『首相がいいね』『資料を改めて提出するよう指示があった』という文章は前後とフォントが違う。わざわざ途中でフォント変えますか？後から文章を足したとしか思えない！」
ネット記事。
「しかしここに来てこの文書に疑問の声が、挙がっている。表題を除く文書全体は明朝体で書かれているのだが、安倍首相に関する記述部分のみゴシック体になっている。どうしたらこうなるのか？
それはあとから文章を挿入したりした際に起きる現象。
どういうことかというと一度別のワードなどの作業場所で下書き、ワードだとフォントなども全て含めてコピーの際にデータ保存されてしまう。それらのデータが含まれた状態でこの加計学園の新文書にコピーしたためゴシック体が混ざってしまったという可能性が考えられる。
あくまで可能性の一部であるが、ゴシック体になっている箇所が「首相からは『そういう新しい獣医大学の考えはいいね。』とのコメントがあり。」の箇所のみであるのも不自然。まるのこの箇所は元々無かったかのようだ。」
フォントは文書を作っているとき、変わってしまう場合があることは確かです。私もたまに経験しています。しかし、その場合は途中で気づいて正しく元に戻すか、気がつかなければ、勝手に変わってしまった以降は同一フォントになるはずです。あるいはある部分を強調するためにフォントを変えることもあります。
しかし、この愛媛県文書は一部のみフォントが変わってしまい、また勝手に戻っている。これは強調ではなく、後から誰かがフォントに注意せず挿入した結果を示している。つまり改ざんです。
またフォント以外にも日付の記載方法が統一されていないことが分かっています。
2/25、３月４日、３/３など全角、半角も入り混じっている。
一人で作成したのなら、こんな書き方は普通しないのが当然です。これは後から文書が改竄された証拠です。
これだけの疑惑があれば、もうこの文書は完全に捏造文書でしょう。
どこで誰が作成したのか。それは完全に愛媛県職員が捏造したのです。愛媛県職員は改ざん、捏造に関して、真っ黒と言わざるを得ません。
「こんな文書ありました。」と中村知事に持ち込んだわけですから、作成元の愛媛県地域政策課の職員が関わっているのは間違いありません。
地域政策課の職員が元のメモ文書を作ったが、改ざんは他の人間がやったとするなら、地域政策課の職員は知事に対して、「元の文書が改ざんされています」と申告しなければおかしいのです。
しかし、報復を恐れて言い出せないのなら、尚更、県職員関連の誰かの犯行と言わざるを得ません。
もしかしたら知事の指示だって考えられるのです。
だから愛媛県知事としては、「文書がありました」「提出しました」という小学生のようなことをやって済むことではなく、フォント疑惑について、率先して内部調査を指示すべきなのです。
でも何にも指示もしていないようです。
「愛媛県はこれまでも間違ったことは言っていない。改ざんする必要はなく、ありのまま県職員が聞いたことをメモにして書類を提出しただけだ」
なんてのんびりしたことを言っていますが、今や日本の政治問題、国会審議の問題、総理大臣の名誉の問題になっているわけです。
それを単に提出しただけ、では済まされないでしょう。
疑惑解明の責任は、まず第一に中村愛媛県知事にあるのですから、いい加減なことを言って逃げることは許されないのです。
なぜこんな軽率なことを中村愛媛県知事はしたのでしょうか。
勝手に推測するに、二つの思惑が一致したのではないでしょうか。
一つは、中村愛媛県知事が今年の秋三選を目指した知事選があるということ。
つまり選挙対策として、何らかの形で全国区の有名人として取り上げられたいという気持ちがある。
そのためには火を付ける材料が必要であったこと。加計問題が何らかの形で使えるかもしれないと感じていたこと。
もう一つは、県庁内の安倍首相追い落とし勢力の思惑です。
一地方の県職員が安倍首相追い落としを考えるだろうかという疑問は当然ありますが、モリカケ問題は全国区で野党は１年以上もこれのみで国会を空転させているのですから、当事者がいる愛媛県庁が何らかの役割を果たすことができると考えても不思議はないでしょう。
そこで謀略を考えた。加計理事長と安倍首相の黒い関係が捏造であれなんであれ証明できれば、一大スキャンダルを作ることができる。そのために元になった文書を改ざんして、加計理事長と安倍首相の黒い関係を作った。
そしてそれをどう表に出すか。
ここで軽率な中村愛媛県知事の出番が登場するのです。
つまり、中村知事は何らかの大きな話、マスコミが大きく取り上げてくれる材料を欲していた。
そこで二つの勢力が結びついた。
いい加減な文書でも中村知事は喜んで飛びつくだろうと仕掛けたわけですね。
そして案の定、中村愛媛県知事は飛びついた。そして何度も記者会見をして、全国のテレビに出ることができたわけです。
これはあくまでも私の推測です。
この私の想定は捏造文書はほぼ明らかなのだから、そこから論理的にこう推定できるだろうということを書いただけで、証拠はありません。
もし問題視するなら、まずはこの文書の出どころの調査を徹底的にやってもらいたい。
ただ、中村愛媛県知事にとっての誤算は、改ざんの仕方が余りにもお粗末だった。
簡単に改ざんがわかってしまうような無残な出来栄えだった。
つまり、文書を日々作成したことのない、年寄りが改ざんしたのではと想定できます。しかも、あの黒いブツブツ。何度もコピーしまくったというさも怪しい文書。
若手が改ざんするなら、もっとうまくやるでしょう。
私が改ざんするなら、こうします。
文書を全面的に書き替えてしまう。中身ではありません。元の文も含めて新たに打ちなおすということです。これなら、フォントは統一できますし、日付の書き方の不揃いもチェックできて、直すことができます。
たたこの場合の欠点は、印刷文書自体には証拠が残りませんが、作成した日付がパソコンに残ってしまうということです。もちろん大元の文書を書き替えるとしたらの話ですが。その時は地域政策課の誰かが捏造犯ということになりますが。
それで失敗したのが、大阪地検の特捜検事でしたね。厚労省元局長の村木さんを逮捕したのですが、検事がFＤを改ざんしてばれてしまったのでした。
このお粗末改ざん文書のために、中村愛媛県知事は全く信用されなくなりました。
まあ前から信用されてはいませんでしたがね。
もし、信用を取り戻したいなら、中村愛媛県知事はまず文書疑惑の解明をすべきです。
それは簡単なことです。地域政策課のパソコン内に残っている文書を調べればいいだけの話です。
もし、地域政策課の職員が改ざんしたのでないなら、日大アメフト部の宮川選手のように勇気をもって内部告発すべきなのです。
これをしないで有耶無耶のままにしたら、知事三選は危ういことでしょう。
＜追伸 5.24＞
今日色々と考えていましたが、あの捏造文書の下手さを考えると、どうも安倍首相を追い落とす勢力が愛媛県庁内にいるのではなく、愛媛県知事とその周辺がかなり臭いと思うようになりました。
というのも、フォントのデタラメさや日付に対する不注意、コピーのしまくり等を考えると、犯人がとても素人っぽ過ぎるのです。
本当に捏造したければもっと慎重にやるでしょう。
でも余りに下手。つまりパソコン知識がない人間の仕業に思えます。
そういう人はどこにいるでしょうか。
老人で、いつも指示ばかりで文書を自分で作ったことのない人間が想定されます。
それは、愛媛県庁お偉い幹部でしょう。
部下に任せたら、流行の内部告発ですぐばれてしまう。
そうならないように、幹部自ら慣れないパソコンで文章を打った。
ブツブツのコピーは、今回の報告書自体は存在し、それをコピーして、安倍首相がいいね、と言ったという文を作って貼り付け、貼り付け部分を見えなくするため何度もコピーしたのではないでしょうか。
まあ、地域政策課を調べればすぐわかることでしょうが。
こんな馬鹿げた失敗に、中村愛媛県知事は懲りたと思うので、もう表には出てこないと思います。