人為的CO2地球温暖化仮説を否定する論拠は、学者によっていろいろ提出されています。その中で余り言われていないけれど、なるほどこれが真実なら化石燃料の消費によるCO2増加で地球温暖化することはないという説を紹介します。昨日紹介した近藤邦明氏の説で、「高校生のための地球温暖化論」に書かれているものです。

 

 高校生向けといってもそんなに分かりやすいものでなく、化学専攻の高校生ならわかるといったものなので、私には法則や数式が理解できないので、近藤氏の結論だけを書きます。この結論が納得できない人はぜひ本論に当たって、じっくりと説明プロセスを読み解いて下さい。

 

まずは問題提起です。

「人為的二酸化炭素地球温暖化仮説は、独立の2つの自然科学的な仮説から成り立っています。一つは産業革命以降に観測されている大気中の二酸化炭素濃度上昇の主要な要因が、化石燃料の消費によって人為的に放出した二酸化炭素が大気中に「蓄積した」ことであるという「人為的二酸化炭素蓄積仮説」です。

 そしてもう一つが大気中の二酸化炭素濃度の上昇による付加的な温室効果が、近年かんそくされている気温上昇の主因だとする「二酸化炭素地球温暖化仮説」です。

 人為的二酸化炭素地球温暖化仮説が成立するためには、2つの独立の仮説が同時に正しいときのみ成立します。」

 

 ここでは通説の人為的二酸化炭素地球温暖化仮説が、「人為的二酸化炭素蓄積仮説」と「二酸化炭素地球温暖化仮説」の組み合わせによって成り立っていると説くが、どちらか一方が否定できれば通説が成立しない。

 近藤邦明氏は当然両方の仮説を否定しているが、ここでは主に「人為的二酸化炭素蓄積仮説」がそもそも成立しないことを論理立てて科学的に示している。

 

 それを私の能力では簡単に解説できないが、肝は地球上の二酸化炭素が単純にそこにあり続けることはあり得ず、海や陸の影響を受けて反応を起こし、特に海の中に吸収されてしまうことである。

簡単にイメージするに、サイダー又はビールを想定すればいいのだ。サイダー又はビールの中の泡は、二酸化炭素が溶け出したものだ。冷たいビールは泡が少なく、暖かいビールは泡が大量に出る。これはヘンリーの法則と呼ばれるが、日常誰でもが知っている現象だ。

つまり、巨大な海が冷たくなれば大気中の二酸化炭素は海中に溶け込むし、暖かくなれば大気中の二酸化炭素は放出され、二酸化炭素濃度は上昇するのだ。当然化石燃料の消費によって人為的に放出した二酸化炭素も海中に溶け込んだり放出されたりする。だから化石燃料の消費によって人為的に放出した二酸化炭素の量が海と大気と如何なるやり取りをして、どの程度蓄積されるのかが一番の問題となる。

 

近藤氏はこれをいろいろと分析して以下のような結論を出す。もしこの結論に不満であるなら、近藤氏の解説プロセスの誤りを指摘しなければならない。結論は以下の要である。

 

結論

①地表面環境と大気の間でCO2は循環しており、CO2の大気中の平均滞留時間は3.5年程度であり、10年程度で95%以上が入れ替わっている。したがって、産業革命以降に化石燃料の消費によって放出されたCO2が大気中に200年間も『蓄積されて』現在の大気中CO2濃度を上昇させることはない。

②大気中CO2濃度に対する地表面環境からのCO2放出源からの寄与は、時間あたりの放出量の比率による。したがって、産業革命以降に観測されている大気中CO2濃度上昇に対して、最も大きな影響を与えているのは、時間当りのCO2放出量の増加が最も大きな海洋である。大気中CO2濃度上昇の主因は海洋からのCO2放出=自然現象である。

③産業革命以降に観測されている気温上昇の原因が大気中CO2濃度上昇による付加的な温室効果の上昇だとしても、大気中CO2濃度上昇の主因は自然現象であり、したがって、産業革命以降に観測されている気温上昇の主因は自然現象である。

 海洋からのCO2放出量増加の原因は海洋表層水温の上昇≒気温上昇である。ここから類推できることは、気温上昇は大気中CO2濃度上昇の結果ではなく、むしろ原因である可能性が高いと考えられる。つまり、産業革命以降に観測されている気温上昇と大気中CO2濃度の変動機構は氷期―間氷期サイクルと同じだと考えられる。」

 

 これにより、通説人為的二酸化炭素地球温暖化仮説が全く誤りだということがわかる。

 つまり、「産業革命以降に観測されている大気中CO2濃度上昇に対して、最も大きな影響を与えているのは、時間当りのCO2放出量の増加が最も大きな海洋」であり、産業革命以降に化石燃料の消費によって放出されたCO2の影響はわずかであり、今後化石燃料の消費が増大してCO2が増加しても、「地表面環境と大気の間でCO2は循環しており、CO2の大気中の平均滞留時間は3.5年程度であり、10年程度で95%以上が入れ替わっている。したがって、産業革命以降に化石燃料の消費によって放出されたCO2が大気中に200年間も『蓄積されて』現在の大気中CO2濃度を上昇させることはない。」のである。

 

 従って、地球温暖化対策などいくらやっても地球の温度上昇には関わりがなく、全く無駄なこと、無駄な支出になり、地球上の人類にとって地球温暖化対策自体が害悪を及ぼすのだ。

 だから今地球温暖化など嘘っぱちだと叫ぶトランプは正しいことを言っており、パリ協定離脱は正しい政策であり、人類を救う政策になるのである。トランプに期待せずに誰に期待せよというのだろうか。

 

 定説を唱える気象学者たちは、現実を無視した変数をコンピュータに与えて、地球が温暖化するように都合よくシミュレーションをしているだけなのだ。本当の科学論争をすれば彼らは負けるに決まっている。近藤氏も言うように欧米には真実を求めるまともな気象学者が沢山いるそうだ。今は権力に抑えつけられ、発言権を奪われている。彼らがトランプの庇護のもと復権して、まともな科学論争をやれば必ずや定説が打ち破られることだろう。

 

 定説地震学も否定されなければならない。地震学にもトランプのようなツワモノが出現することを望みたい。