今冬、京都市内の鴨川に飛来するユリカモメに変化が表れている。例年、琵琶湖をねぐらにして昼間を鴨川などで過ごすが、琵琶湖に戻らず鴨川をねぐらにする群れが確認されている。野鳥の研究者によると、長期間にわたって群れが夜間、鴨川にとどまるケースは初めてという。
野鳥愛好家 「長期」初確認
昨年12月中旬、日本野鳥の会京都支部の会員が七条大橋付近の鴨川に夜間、ユリカモメの群れがいるのを偶然発見。後日に数度訪れた際にもいたという。今月12日午後7時ごろに取材に訪れたところ、七条大橋下流の中州に約300羽の群れを確認。その後も鴨川で夜を明かす姿が見られる。
ユリカモメは例年、朝に琵琶湖から鴨川に来て日中を過ごし、午後3~4時ごろになると鳥柱と呼ばれる群れとなって琵琶湖へ戻る。
龍谷大非常勤講師の須川恒さん(64)=鳥類生態学=によると、ユリカモメは1974年に鴨川で初確認されて以降、北区の上賀茂神社近くで夜を明かす群れが確認されたことはあったが「長期間にわたって鴨川をねぐらにするのは初めてとみられる」。
原因は不明だが、▽餌を得る条件が悪くなり、琵琶湖に戻る時間を餌探しに割いている▽中州があり、外敵から襲われる心配がないと気付いた-などが考えられるという。
同支部の中村桂子副支部長(68)は「冬の鴨川にはユリカモメが似合う。このまま夜も居着いてくれれば」と見守っている。
出典:京都新聞