第12章 2011年02月04日 | リアルタイム経済小説「極小企業」

第12章 2011年02月04日

会社にいつもに比べ早くついた朝倉はパソコンの画面を見つめていた。

サイトへのアクセス数は12時間ほどで800件を超えている。

よくて500件くらいだろうと思っていた朝倉にとってこれは良い意味の誤算であった。

しかし大切なのはアクセス数ではない。

この800人の何人がサービスに登録してくれたかである。

結果は

「2件」

ほっとした気持ちがひとまずは姿を現した。

「0」ではないのだ。

しかし、期待はずれな気持ちもあった。

800に対して2という数字は決して悪くないのかもしれない。

しかし、心のどこかで爆発的なスタートを期待していたのだろう。

ぞんな自分に朝倉も初めて気づいた。

とりあえず

「2」

これが現実的な数字だ。

あとはこのユーザーがいかに楽しんでもらう事を考えるのと同時にユーザー数を増やす事を考えれば良い。

小さくではあるが着実に一歩を踏み出したのだ。

朝倉はこのとき
かの有名な
ニール・アームストロングの
「人間にとっては小さな一歩だが人類にとっては偉大な一歩だ」
に対して次のアポロ計画で月に降り立った
ピート・コンラッドが
「ニールにとっては小さな一歩だったかもしれないが、ぼくにとっては長い一歩だ」
と言った言葉を思い出していた。

僕にとってはどんな一歩だろう