第8章 2011年02月02日 夜 | リアルタイム経済小説「極小企業」

第8章 2011年02月02日 夜

人々の笑い声や話し声があふれている。

3人は仕事に区切りをつけ、よくある街の居酒屋の中にいた。

「とりあえずお疲れ!」

グラスをぶつけ合いおもむろにビールをのどに流し込んだ。

「あとは、第一号会員がいつくるかだな!!」

そう、後藤がサービスを開始出来た満足感にあふれた声で言った。

「間違いなく、このサービスはおもしろい!だから絶対に受け入れられるよ」

「下手したら短期間で大ブームを巻き起こすかもな!」

残る二人も大きな希望で心を躍らせている。

3人はこの後も、自分たちの夢、そして思い描く将来像を語り明かした。

サラリーマンという道を選ばずに自ら事業を起こすことを決断し、実際に動き出す事は大きな力が必要になる。

この「力」というのは「実力」や「能力」といった事よりも「決断力」「忍耐力」そして「意志の力」である。

いわいる、大学卒業後、就職をし終身雇用を原則としたサラリーマンとして生きていく事が社会の本流であるとすると3人が歩んでいる道は支流というよりももはや、逆流に近い印象さえ持つ人も少なくない。

「結果を残すこと」それが自らが生きていく上の唯一の方法である。

3人にとっての結果。

これは明確にいったいなんなのかはまだ認識していない。

しかし、目の前のわかりやすい指標はサービスに会員数であり売り上げである。

この指標を追いかけ続ける日々が今始まったのだ。