会社帰り、線路に携帯を落とす青年。
今にも飛び込むのを制す周りの人々。
電車が通り過ぎる。
通り過ぎた。
今にも飛び込もうとする青年。
制す人はもういない。

 声をかけた。
絶対に飛び込むなと、
声をかけた。
駅員を呼んだ。
専用の道具で拾ってもらった。
動揺してた青年に感謝された。
とても感謝された。
だが違う。
多分、俺はあなたの為にやったんじゃない。
やった俺を認めたいんだ。
ダメダメな俺を認めたいんだ。

偽善者なんだ、俺。