地球人として生きて‥(^-^)-101217_2227~0001.jpg

クロは、まだ子猫であった。。一体こんな山奥で何をしているのであろうか?

親とはぐれたか?飼い主に捨てられたのか?

クロは、無邪気にも私の服の皺を叩いて遊ぶ。

「心を許せるのは、お前のようなヤツだけだな・・」

私は、優しくクロの頭を撫でた。

クロの喉が鳴る。

私は微笑み、その目を遠くへ流す。。金色(こんじき)の光が山々に映え美しく輝いている。

クロの毛も、夕日に茶色く輝いている。

私は、このまま、こうしていたいと思った。。が、そろそろ行かねばならない。

このままでは情が残って、返って別れが辛くなる。

連れて帰りたいが、下界には、様々な危険も待っている。。ひとり寂しくとも、山奥で暮らしていた方がクロにとっては幸いかもしれない。

それに、クロの丸っこい体から、食物には不自由していないことが窺われた。

生き物にとって、生きている「今」が一番幸せなのかもしれない。。自然界であってみれば、尚のこと。

(続く。。)