二枚貝飼育を磐石のものにするためエサとなる珪藻(茶ゴケ)培養装置を作ってみました。累代飼育を視野に入れてますので、仮に貝が殖えても餓死することの無いように珪藻が持続的かつ大量に発生する環境作りをしていきたいです。


本題
まず、弊ブログを読んでくださっている日淡好きの皆さんにお伝えしたいのが…生き物の安易な放流はメリットが全くないということを強く訴えたいです。(絶滅寸前の生きものをやむを得ず保全する等の例外はある)
安易な放流は生態系を狂わせる恐れがありますし、それによって規制が強化されて飼育禁止の生き物が増えてしまうかもしれません。


コロナ真っ只中の時にあまりネガティブなことは書くべきではないかもしれませんけどね…











安易な放流についてはなかなか根深い問題かなと思ってます。

放流してはいけないのは熱帯魚やブラックバス等の国外外来種に限ったことではありませんし、日本産の生き物であっても別の地域への放流はいけません。タナゴ類なんかは県や水系ごとに婚姻色の発色が違ったりするようですし、地域性・個性を大切にしましょうということだと思います。もし、交雑してしまうとその地域オリジナルの遺伝子を持つタナゴ(タナゴに限らず他の生き物にも当てはまる)が絶滅する恐れがあります。さらに続きますが…



Aさん「じゃあ、あの川で捕まえてきた魚さ飼育スペースが手狭になったし、飽きたから元の川に戻しても良いよね?」

Bさん「カワシンジュガイは暑さに弱くて自宅水槽じゃ夏を越せないから川でストックしてるよ」
等々…発言されている方々がいましてね。



ではまず、Aさんに対して物申していきます。例え採集地と同じ川に戻すのだとしても飼育水由来の病気・寄生虫の拡散の恐れがあります。飼育魚の導入は飼育スペースや設備に無理の無い範囲でするべきです。

続いてBさん。
Aさんのケースと同様、飼育水由来の病気や二枚貝の体内に残留するタナゴ稚魚を川に放流してしまい、意図せずに外来魚を発生させる要因になってしまいます。






捕ってきた飼育魚を川に戻す行為も決して良いことではありませんよ。一度飼育する以上は終生飼育しましょう。どうしても飼育しきれないなら、信頼のおける譲渡先を見つけるなり、ご自分で始末する覚悟を持ちましょう。 殺すのが可哀想だとかいうご意見は非常に的外れです。可哀想に思うなら生き物など初めから飼わなければ良いのです。感情論になりますが、飼育している生き物に対して愛というかリスペクトを持つべきでは無いでしょうか?いくら趣味とはいえ、コロコロ色んな魚を手放したり再導入したりして、まるで生き物をTSUTAYAか何かのレンタル品扱いしている方いらっしゃいますが、理解し難いですね…果たしてそれで生き物の魅力は伝わるのでしょうか?

山をソーラーパネルにしたり、素掘りの水路をコンクリート固めにしてしまうのも利益・利便性のためとはいえ自然への無関心・無頓着さから来るものだと思います。

安易な放流もれっきとした環境破壊です。放流は対して問題にならないという人がいますが、コイやブラックバスやウシガエルやアメリカザリガニやタイバラや東日本のカネヒラ・アブラボテ等がどれだけ在来種に悪影響を与えているかお調べなさってください。コイヘルペスやカエルツボカビ等のワードで検索してみるのも良いかと思います。


それとブログやSNSというものは不特定多数の人が読んでいるものです。日淡初心者の方にも変な誤解を与えないように正しい認識をして頂けるように発信するべきかと思います。無責任な人もたまにいて「◯◯はこれで大丈夫です!」とか「◯◯は◯㎝水槽で飼育しきれます!」と自信満々に断言したりしていますが…断言することそのものが悪いという訳ではないのですが…
僕は確証の持てないものに関しては「かもしれません」「自信はありませんが」「たまたま上手くいきました」等付け加えた方が良いように思ってます。





なんか、まとまりの無いグダグダ文章ですみません(^^;最後に簡潔にまとめたいと思います。





・生息地の開発や乱獲は生態バランスや生き物の種類を大きく減らし狂わせるが、安易な放流もれっきとした環境破壊である。


・日淡の知識・魅力を発信したいなら初心者に誤解を与えかねない発信は慎むこと。安易な放流を誘発するような表現は慎み、飼育魚へのリスペクトをこめた記事作りをすることは採集地のポイントを秘密にすることと同じ位大事。



リスペクトリスペクト書いてますけど、敬意といいますか…魚の生態を理解して、ベストを尽くしましょう!ということです。上手い言葉が見つかりませんが…

例として、魚の混泳が上手くいかないことがありますがそれは魚のせいでは無く飼育者の責任です。飼育環境を見直しましょう。

生き物に対するリスペクトがあれば、粗末な扱い及び無責任な発信をしようとは思わないでしょうから。









もうちっとだけ話は続くんじゃ
 





セボシタビラが今年の2月に国内希少野生動植物種に指定されてしまったことは記憶に新しいです。
環境省のノルマ稼ぎのためにこの指定が生き物を守るためではなく、指定すること自体が目的になっているという本末転倒のものになってしまっています。確かに指定は理不尽ではありますが…僕ら愛好家が過去に償い切れない位に過ちを犯して、生態系を狂わせてきたこともまた事実だと思います。最も、無秩序な生息地の開発や漁協のニジマス等の放流も責を問われるべきなのですが…

ですので、生態系・生物多様性を損なわないように観賞魚の趣味を嗜む責任が我々にはあるはずです。


以上!