1級土木施工管理技士 【実地試験 土工】 法面保護工
(令和元年度)
切土・盛土の法面保護工として実施する次の4つの工法の中から2つ選び、その工法の説明(概要)と施工上の留意点について、解答欄の(例)を参考にして、それぞれの解答欄に記述しなさい。
ただし、工法の説明(概要)及び施工上の留意点の同一解答は不可とする。
- 種子散布工
- 張芝工
- プレキャスト枠工
- ロック積擁壁工
【解答と解説】
• 種子散布工
【概要】
早期に植生のある景観が必要な場所で用いられます。
凍上による崩落を防止、浸食を防止します。
【留意点】
吹き付ける材料をよく計量することに加え、材料をよくかき混ぜて法面に均一に散布することです。
• 張芝工
【概要】
早期に植生のある景観が必要な場所で用いられます。
法面の全面に切芝・ロール芝を張り付けることにより凍上による崩落を防止します。
【留意点】
芝と地山を一体化させるために目ぐしでしっかりと固定することです。
• プレキャスト枠工
【概要】
法面の勾配が1:1.0より緩く、斜面高さが5m以下の場所に適合します。
切土・盛土斜面において植生が適してないまたは、湧水が多いなど植生を行っても効果が見込めない場合に用いる工法です。
主にのり面の風化、浸食の防止・表層の崩壊を抑制することを目的とします。
【留意点】
基礎の根入れ深さは、一般に0.3m程度。寒冷地の場合は、凍上深さより深くすることが望ましいです。
法尻から順番に枠を定着して積み上げるように工程を設定します。
• ブロック積擁壁工
【概要】
急こう配だが安定している地山・盛土であることと背面の土圧が大きくない場合に用いられます。
コンクリートブロックを法面上に積み重ねて胴込めコンクリートで背面の地山と一体化する工法です。
【留意点】
施工に先立ち、コンクリートブロックには、欠損・泥などの付着物がないかをチェックします。
ブロックの積み方の基本は、谷積み で行います。
裏込め材は、透水性の良好な材料 を使用すること。