長野原線(太子線)2 (群馬県/長野原草津口-太子) | 廃線跡訪問記 ブログ版

長野原線(太子線)2 (群馬県/長野原草津口-太子)

●データ 【所在地】群馬県長野原町~六合村 【運営キロ】5.8Km
【開業】1945年(昭和20年)1月2日 【廃止】1971年(昭和46年)5月1日
【魅力】 少々難易度の高い廃線跡ですが、ルートは生活道路として
舗装化されていたりなど探り易い。トンネルも一部は入れない場所もありますが現存。
【訪問日】08.09.06


前回の訪問 から約 1ヵ月半、やり残した宿題をするために再訪問。
その宿題とは、ハンドランプの光が弱く潜入予定だったトンネルへ入れず・・・
というもの。ということで、その断念したトンネルへ再び再訪したのでした。
もちろん強力な「ハンドランプ」を携えて、ね。
 
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イキナリですが、前回断念したトンネルの前まで来ました。
さぁ、気合入れて行きますか。相変わらず中からは強烈な冷気が。
 
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まだまだ暑い季節だというのに、中は寒いくらいです。
そして風が流れて来るということは、「貫通している」ということ。
 
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トンネルを抜けました。結構長いトンネルでした。
300mくらいはあったでしょうか。中は湿気だらけでジメジメでした。
 
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そして目の前にはこのような光景が広がりました。
先は見渡せませんが、とりあえずは前へ進めそうです。
 
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途中、埋もれた木を発見。この形、たぶん枕木確定でしょう。
しかし雨上がりということもあり、歩き辛かったですね。
 
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何の問題も無く数百メートル進むと、次なる標的が出現。ここも長そうです。
ちなみに右側には川があり、その川は遥か下方・・・汗
 
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ここも同じような長さでしたが、違ったのが湿気の多さ。湿気というか、
もう「霧」でした。ライトも数メートル程しか届かず、正直恐かったですね。
 
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抜けました。ご覧頂ければ分かるかと思いますが、もう心霊サイトの
ようです(笑)。曇っているように見えるのはその「霧」のせいです。
 
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銘板発見。『境ずい道 自44'451"84 至44'801"84 型式2号型 延長350"00』
と書いてあります。つまりこのトンネルの長さは350mだったぞ、と。
 
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で、正面を見ると・・・そ、そんな。。。進路妨害も甚だしいです。
もうこれ以上進む気にはなれず、ここで探索を断念することにしました。

ということで、長野原線探索は一応これでほぼ全線制覇、
探索は終了となります。ちなみに最後の雑草だらけで進めなかった先には、
崩壊により貫通していないトンネルがあると思われます。
そのトンネルの出口が、「 長野原線-1 後編 」でご紹介したトンネルとなるようです。
 
ではここからは「番外編」として、数年後には「ダムの底」へと沈んでしまう
温泉地をご紹介したいと思います。長野原線探索へ行く過程において
偶然知ったもので、新たなダム建設によって沈んでしまうそうなのです。

現在ここを走る「吾妻線」や国道も一部ダムの水没にかかってしまうそうで、
そのため迂回する新線を建設中でした。どこかと似ていませんか?

実は以前ご紹介した「井川線」と同じ状況なんです。
ダム名は「八ッ場(やんば)ダム」、沈むのは「川原湯温泉」といいます。
ただし、完成は数年後の予定なのですが、反対運動や難工事に加え、
資金的な問題もあり一説には完成は10年以上延びるのではないかとの
憶測があります。しかしながら見た感じでは工事も相当に進んでおり、
後々この街がダムに沈むことは確実と思われます。ということで、
工事の進む川原湯温泉周辺を探索して来ました。どうぞ進捗風景をご覧下さい。

 

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近くにある「やんば館」にて撮影。工事状況や周辺のジオラマ、
その地域の歴史に写真などが展示されていました。
 
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「やんば館」の外へ出ると、このような光景が。JR吾妻線です。
上が建設中の「新線」で、下が旧線・廃線となる「現在線」です。
 
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ダムに沈む予定の「川原湯温泉」。この温泉街、
上方へ移動し温泉を汲み上げて営業を再開するそうです。
 
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工事の進む国道145号線の迂回路。最初は「ナニコレ?」でしたね。
井川線の「奥大井湖上駅」の工事もこんな感じだったのでしょう。
 
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鉄道マニアの間では有名らしい日本一短いトンネル「樽沢隧道」。
ちなみに自分って鉄マニア? 実は現在線には全く興味が無かったりします。^^;
 
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こちらは吾妻川の大渓谷にある鹿飛橋。
暑い季節でしたが画像の通り、涼しかったですねー。


以上、短いご紹介でしたがダムに消える温泉地「川原湯温泉」でした。
渓谷はもっとゆっくり見たかったですね。ちなみに最後の2枚、
樽沢隧道と鹿飛橋はダム底へ沈むようなことは無いそうです。
湖底へ沈むまではまだ猶予はあるようですが、
期限が迫ってくるようでしたらまた訪問したいと考えています。