新幹線に乗る機会など滅多にないので、乗車券をどこで発券すればいいかわからず間違えた列に並ぶなどして、発車1分前に滑り込んで冷や汗をかいた(笑)。カナダのバスと違って、20分遅れたり、そもそも来なかったり、たまに5分早く来たりするという非常にランダムな交通機関とは大きく異なる点に、逆カルチャーショックを受けた(笑)。時間に来るなよ!と逆に思ってしまった自分に驚いた(笑)。カナダのバスや飛行機などの交通機関において、「遅延はするもの」というくらい寛容な雰囲気があるので、時間に来なかったら文句を言うというより、潔く諦めているから問題ないといったほうが表現が正しいかもしれない。運転手さんらの生まれ育った文化や背景が違い過ぎるため、たった1つの(理想的な)社会的規範やルールを共有することは不可能に近い。しかし日本やアジアなどの(ほぼ)そこの国の人しか暮らしていない地域では、暗黙の了解や決まり事が日常生活、教育、集団生活において私たちの心理に刷り込まれている。そのため、公共交通機関の運転手さんら各個人は、常軌を逸脱するような身勝手な行動は取らず、連携や義務を意識して業務を行っている印象を受けた。日本がもしもっと移民を受け入れて、多くの外国籍の人たちが働く社会になったら、日本の交通機関は(いい意味で)寛容になり、お客さんに対しても、運転手さんらに対しても、思いやりのある空間が生まれるかもしれない。そしてそれらのどちらが優れているかは評価基準によって異なるので白黒はっきりさせることはできないが(する必要はない)、久々に日本の公共交通機関を利用するなかで、自分もその規範のようなものに適応しようと心のなかで思い、少々息苦しさを感じたりもした。何度も思うが、日本は日本、カナダはカナダでいいところが互いにあるので、どちらが優れているかというような議論において結論を出す必要はないと思っている。