JRA 『10完歩』


競馬は一回もやったことがなく、興味もなく、このCMがテレビで流されていたであろう時も、きっと気にもしていなかったんだろうと。

初めてきちんと見た時はただただ、『美しい』と思いました。

競走馬の走る姿は凛としていて、品があり、騎手の上体が全く動かない姿も完璧で美しい。

主役は競走馬であるということが、ひしひしと伝わってきます。

調べてみると、この方は有名な武豊騎手。

私でさえ名前や実績を知っている位。さすが一流は違うなと。

競馬についても、馬についても、全くの無知で素人です。あしからず。

馬を愛する人の気持ちがわかったような気がします。

馬に惚れ込んでしまう、その気持ちが。

お見事、JRAのCM戦略に引っかかったみたいです。

が、競馬は興味はありません。

ただ、毎週日曜の午後、チャンネルを回すタイミングが少し遅くなります。



よしもと ばなな
デッドエンドの思い出

デッドエンドの思い出 よしもとばなな


生まれてこの方、日記というものを書いたことがなかった。

去年の冬、外国製のかわいい日記帳を見つけ、少し値が張ったものの買ってみた。「来年から書いてみようかな」、軽い気持ちからだった。

それからは、新しい年が来るのが待ち遠しかった。

1月1日の日記は欲張ったものになった。御来光を見たこと、親戚みんなが集まって新年会を開いたこと、聴いた音楽も細かく書いた。2日からは一気に内容は薄いものとなり、三日坊主に1日毛が生えた頃、その日記帳は本棚へと行った。

その日記帳はいつも目に入るところに、手が届くところにあった。けれども、開くことはなかった。

そして今日、久しぶりに開いた日記帳に、久しぶりにお気に入りのペンで書いた。

『デッドエンドの思い出-よしもとばなな』


小説の内容はうまく説明できない。する気もない。

ただ、何回も読み返したいと思える小説に、旅行へ行くときには必ず一緒に持っていきたいと思える小説に出会えた喜びをブログに残したかった。

こんな風に自分の思いを文章に表せたらと思うし、こんな風に日本語の文章が書ければと思う。

とてもうらやましい。



PRIVATE WORLD/下田 昌克
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PRIVATE WORLD 下田昌克


1年くらい前だったか、彼が情熱大陸に取り上げられているのを見てこの本を購入した。

画集、旅行記、日記。カテゴリーは何に入るのだろう。

2年にも及ぶアジアからヨーロッパへの旅。

本には、彼が訪れた様々な土地の写真、出会った人々の絵、日記、ハガキやちらしのようなものが所狭しと貼り付けられ、コメントが入る。

当たり前のことだが、彼の描いた人物の絵の数々が目をひく。

書き殴っているかのようにもとれる多色使いの絵。

どの人物もとても魅力的だ。微笑んでいる顔も、うつろな目をしている顔も、かっこよくポーズをきめている顔も。

彼の素晴らしい才能によるものだけではないはず。

日々の生活を送る。それだけでも、人には重要なことなんだと感じられた。

自分が一対一で絵を描いてもらうことになったら、どんな顔をするのだろうか。

ふと、そんなことを考えた。


購入してから1年以上経つがきちんと隅々まで目を通していない。

正直、日記の字は汚いし、ハガキやら写真やらちらしやらが全方向に貼られているし。整然とまとめられているわけでもない。

ただ、本当のところは、この本の中の一枚の絵を取り上げ、眺めているだけで十分だからかもしれない。

それほどまでに圧倒的な絵だ。


情熱大陸でみた彼は、ニコニコしながら一対一で人物を描いていた。

彼にとって、それぞれの人物の持つ肌の色は全く意味をなしていないように思える。

彼の描く人物の顔には何色もの色が使われ、重ねられているから。

人と向き合うというのは、こういうことなのだと考えさせられた気がする。



         ゲルニカ /ピカソ