はばたけニョッキ2014 | M竹教授のBO・YA・KI

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ありがとう。

さてさて、


明日からは


恒例のニョッキ湯での週末だ。



朝も早よから、カッチン、コッチンに


凍ったニョッキたちが


全国のあちらこらちに散在する


「ニョッキ茹で会場」 へと集まってくる。




会場では、ニョッキ茹での準備に


今日からすでに 大わらわだ。




ニョッキは、決まった時刻に解凍させ、


決まった時間で茹で上げて、


決まった時刻に、鍋から取り出さねば


アルデンテ にはならない。



そこで、全国のニョッキ茹で会場では


おんなじ時間に、おんなじ手法で


ニョッキを茹でる。



この週末に茹で上げるニョッキの数は


56万個になるそうだ。


まさに ニョッキ茹での国と化す週末だ。



恒例のことだが、ニョッキ茹でには、


ニョッキ茹で職人がいて、


いろんなタイミングを


秒針付きの時計できちんと測って


適度にニョッキを茹でなければならない。



そのために


たくさんの呪文を、規則正しく繰り返す。


毎日、4~5回、呪文を繰り返して


ひたすらおんなじ作業の繰り返しだ。



念のために言っておくが、


これはPCRではない。



相手は、生身のニョッキである。



たいていのニョッキは


紺色をしているが


灰色ニョッキや


黒ニョッキもいる。


なかには、カラフルなニョッキもいて


赤ニョッキや、


茶色の帽子をかぶったニョッキもいて


鮮やかだ。



でも、見た目は違っても


みんな、カッチン、コッチンなものだから、


うまく呪文をかけて


その緊張を解きほぐしてあげなければならない。




年々、呪文は増えるばかりで、


「携帯電話は切りましたか?」 などという


呪文が加わって、すでに久しい。




近頃のニョッキたちには、


「スマホとアイパッドの電源も切ってください。」 と


言わなければならないだろう。




だが、呪文の最後の言葉は、



昔から変わらず、おんなじだ。



「解凍はじめ」 で茹で始め



「解凍やめ」 で茹で上がる。




ニョッキ茹で職人は、


仕事柄、


なんとも ぶっちょう面をしているが



内心では、こう思っている。



ニョッキたちよ、


君たちが、明日の日本を背負う日が いずれ来る。



今は同じように見えるニョッキたちだが、


いつか自分色のニョッキにたくましく育ってほしい。



そのときに向かって、



「羽ばたけ、ニョッキたち」 。




さてさて、明日も呪文を唱える




「解凍はじめ」 で茹で始め



「解凍やめ」 で茹で上がる。





あ、ガンダムは机のうえにおかないでください。






え? 巨人? そ、それもダメです。


はい、女型でもです・・・